今週は、本来の言葉の意味にスポットを当ててみたいと思います。
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                          重言

▼ 重なっていませんか? その言葉
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重言と書いて「じゅうげん」。

「違和感を感じる」「馬から落馬する」など、同じ意味の語を重ねた言い方を
メールにも書いていませんか? 例えば…
1) 沿岸沿い
2) 炎天下のもと
3) 貯金を蓄える
4) 犯罪を犯す
5) 平均アベレージ

いずれも漢字の意味を理解していれば、重言ということに気づきます。
順に解説していきましょう。

▼ 意外と使っています
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1)沿岸沿い
「沿岸」は、海・川・湖などに沿った部分を指すので「沿い」は不要。

2)炎天下のもと
そもそも「炎天下」が「炎天(夏の焼けつくような天気)のもと」という意味
なので「もと」は不要。

3)貯金を蓄える
金銭をためるのが「貯金」。意味が重なる「蓄える(貯える)」は不要。この
場合、「貯金する」と表記。

4)犯罪を犯す
罪をおかすことが「犯罪」なので「犯す」は不要。「罪を犯す」と表記。
「~の立場に立って」という表記も違和感を覚えます。

5)平均アベレージ
「平均」も「アベレージ」も同じ意味なので、どちらか一つを使用すればよい。
「一番ベスト」とか「川沿いのリバーサイド」とかも同類ですね。

「射程距離に入る」というのも実は重言。
射程の「程」は「距離」を意味し、「射程」と「距離」は意味が重なるため、
「射程内に入る」と表記します(「朝日新聞の用語の手引」から)。

ちなみに、重言には「堂々」「各々」など、同じ字を重ねた熟語(畳語)とい
う意味もあります。

※参考資料「朝日新聞の用語の手引」「デジタル大辞泉」

 

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