今週は、NGな敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語レッスン >
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「おっしゃられた」
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先ほど、部長がおっしゃられた資料がこちらです。
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上記の文の問題点は
「おっしゃられた」
です。
「言う」の尊敬語は「おっしゃる」ですが
上記の文では、さらに尊敬の助動詞「~れる」が付いて
「おっしゃられる」という二重の敬語になっています。
正しくは
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先ほど、部長がおっしゃった資料がこちらです。
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同様に
「お客様がおっしゃられましたように」
も
「お客様がおっしゃっいましたように」
「お客様がおっしゃったように」
と、尊敬の助動詞「~れる」を付ける必要はありません。
元の文は「お客様が言った」ですが
尊敬語と謙譲語を取り間違えて
「お客様が申されました」
という誤りも見かけます。
「申す」は「言う」の謙譲語で
謙譲語の主語は「自分」です。
なぜなら、謙譲語は自分をへりくだることで
相手を高める表現だからです。
この場合、「言う」のは自分ではなく
「相手=お客様」ですから
使うべき敬語は
(主語が自分になる)謙譲語「申す」ではなく
(主語が相手である)尊敬語「おっしゃる」です。
謙譲語と尊敬語を混同しないように
注意しましょう。