今週は、それらしく見える間違った言い回しを取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 変な言い回し(2)>
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「古びれてはいない」
今週は、うろ覚えのまま、なんとなく使ってしまいがちな
言い回しの間違いを取り上げています。
「まったく古びれてはいないたたずまいに圧倒されました」
上記の一文に使われている
「古びれてはいない」は
元の言葉である「古びた」の活用形を
自分流にアレンジしてしまった結果
できた言い回しと思われます。
「古びれてはいない」の代わりに
「古びて(は)いない」「古びた印象のない」
とすれば、しっくりきたでしょう。
「古びた」「古びる」とは、
古くなること、古くさくなることを意味します。
その打消しの活用形として「古びれない」
という表現はありますが
「古びれてはいない」
はありません。
元の言葉の活用形を
自分で想像して“編み出して”しまうと
このようなあいまいな表現が誕生してしまいます。
言葉が思い浮かび
「このような使い方は、あるかな?」
と思った時点で、辞書で調べて確認することが肝心。
なんとなく、それらしいというだけで
安易に思いつきの言葉を使うのは避けましょう。