今週は、気になる敬語の使い方についてです。
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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法          < 気になる敬語(5)
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「おもてなしさせていただきます」

今週は「おや?」と気になる
敬語の使い方を取り上げてきました。

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心を込めて、お客様をおもてなしさせていただきます
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上記の一文で気になるのが
結びの「させていただきます」です。

気持ちとしては、
相手に「おもてなし」を「させてもらう」という気持ちから
「おもてなしさせていただく」という敬語になっているのかもしれません。

ここで用いられている
「させていただく」は、相手への行為をへりくだって伝えるときに使う
「させてもらう」の謙譲語です。

しかし、「させていただく」を適切に使うには
次の2つの条件を満たすことが必要です。

1)相手や第三者の許可を受けて行うことか?
2)そのことで何らかの恩恵を受けることになるか?

この場合、相手を「もてなす」という行為は
相手に許可を得て行うものではないので、
1)の条件は当てはまりません。

したがって、
「おもてなしさせていただく」ではなく
「する」の謙譲語「いたす」を使い、
「おもてなしいたします」
とするのが適切と考えます。

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心を込めて、お客様をおもてなしいたします
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とする方がすっきり収まるのではないでしょうか。

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