今週は、敬語に対する考え方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語の問題(2)>
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「しましょうか」が適切な理由
敬語について、読者の方から
次のような質問がありました。
▼「しますか」と「しましょうか」< 敬語の問題 >VOL.2814
質問者のY.Iさんは
店舗スタッフの対応に疑問を感じたので、お店側に指摘したところ
「なぜ、敬語の誤りなのか(=誤りとは言い切れないという人もいる)
肯定的な疑問文だから、誤りとは言い切れないのでは?」
という意見が返ってきたそうです。
質問者の疑問は続きます。
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1)(熨斗紙を)お掛けしますか?
2)(熨斗紙に名前を入れるのは)いかがいたしますか?
3)(予備の手提げ袋を)ご用意しますか?
上記3つの例はすべて、
相手に「自分はどうしたらよいですか、どうしましょう」
と自分の行為を尋ねているので、謙譲語を使います。
ただ、「~しましょうか」と疑問形になっていないところに
違和感を覚えるのです。
このような表現は、肯定的疑問文と言うのかもしれませんが、
文法はそうであっても接遇で使うのは適切なのかどうか…。
相手に配慮のある使い方かどうかと考えると、良くないと思います。
(読者 Y.Iさん)
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「文法的に間違っている」とは
断定できないかもしれませんが、
「しますか」は、
お客様に対して単に「するか、しないか」を
聞いていて、事務的に確認している印象。
「~しましょうか」と問いかける言い回しは、
お客様に対して、その意思を尋ねている印象があります。
「~しますか」という言葉遣いが事務的に
確認しているのに対し、
「~しましょうか」と問いかける言い回しは
会話に近く、やわらかい印象を与えます。
どちらも同じ、どちらでも良い
という受け止め方もあるのですが
特に、対面して声に出して伝える場合は
「~しましょうか」と問いかける言い回しは
相手への気遣いが感じられるのではないでしょうか。
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【しごび】 の お す す め
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