今週は、読者の方からの質問にお答えします
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 読者からの質問(3)
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                     畳に座ってもらうときの敬語

<読者からの質問>————————————————

今1つ気になっている表現があり、
神垣さんの意見を伺ってみたいと思いました。

質問は、
「人に、畳や床に直に座ってもらうときの敬語表現」についてです。

「お掛けください」や「お座りください」では違和感があります。

「お掛けください」は椅子に座るときに使うもの、
「お座りください」はペットに対する言葉のようで
不快に思う方がいる…と考えます。

私は、人を床に直に座らせることに「お座り…」「お掛け…」などと
敬語表現を使うのは、ちぐはぐな印象であると感じています。

座布団をすすめて「おあてください」は納得できますが、
座布団もないのに言葉だけ敬語でもな~…う~ん、と思います。

そこで、
「どうぞ座って『ください』」とか
「どうぞ座って『お待ちください』」などと、
座る以外の部分を敬語にするという事で敬意を表現できないでしょうか。
なかなかはっきりとした答えが見いだせず、悩んでおります。
(読者 T.Nさん)
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動作として「座る」ことを相手に勧めるわけですから、
「座ってください」の尊敬語
「お座りください」
で差し支えないと考えます。

ペットには「お座り」とは言っても
「お座りください」とは言いませんよね。

同じ「お座り」という言葉を使ってはいますが、
対象も、意味あいも、使い方も異なるので、
人に対して「お座りください」を使うのは
別段問題ないと思います。

それでも気になるという場合は
尊敬語「お~になる」を用いた
「お座りになってください」
とするとよいでしょう。

「どうぞ」という言葉を添え、

「どうぞ、お座りください」
「どうぞ、お座りになってください」

とすると収まりがよいのではないでしょうか。
他に言葉を添えるとしたら、
T.Nさんが書いている一文を

「どうぞ、座ってお待ちになってください」

としてもよいと思います。

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