今週は、気になる敬語の使い方について取り上げます。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(5)>
◆─────────────────────────────────◆
過剰な敬語
——————————————–
この度、貴詩メールマガジンを拝見いたしまして、
弊社商品をメールマガジン内にて
アフィリエイトでご紹介いただけないかと思い、
不躾ながら連絡をさせていただいた次第です。
———————————————
というメール文。
間違いは、幾つあるでしょう。
1)貴詩メールマガジン → 貴紙 または 貴メールマガジン
「貴詩」は打ち間違い。
2)拝見いたしまして → 拝見し
「見る」の謙譲語が「拝見」。
「拝」に謙譲の意が込められているので、
「する」の謙譲語「いたす」は不要。
3)メールマガジン内にて → 上の行に「メールマガジン」とあるので削除
4)ご紹介いただけないかと思い → ご紹介をお願いしたく
「~ない」といった否定的な言い回しは避ける
5)連絡をさせていただいた次第です。→ ご連絡いたしました。
目的があって「連絡する」のであり、
相手の許可を得て「連絡する」わけではないので、
「~させていただく」という言い回しは不適切。
書き換えると
——————————————–
この度、貴メールマガジンを拝見し、
アフィリエイトで弊社商品の紹介をお願いしたく
ご連絡いたしました。
———————————————
最初に挙げた文例は
一文の中で繰り返し同じ言葉を使っていたり、
例)メールマガジン、いただく
余計な言いまわしがあったりして
例)いたしまして、不躾ながら
詰め込み過ぎているので、不要な言葉を省き、
スッキリ整えました。
相手に伝えたいこと、
この場合は「アフィリエイトで商品を紹介してほしい」を
まず、はっきりさせ、最低限の敬語を使って文章を作ることが重要です。
余計な言葉で飾り立てるより、
読み返して誤字がないか、
意図が伝わる文章になっているかを
チェックしましょう。
「まぐまぐ大賞 2016」キャリアアップ部門で
2位に入賞しました!
2015年に編集協力した単行本「一目置かれる大和言葉の言いまわし」が文庫化
取材、ライティング、編集のお問い合わせは・・・
神垣あゆみ企画室