今週は、言葉の表記の区別の仕方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 言葉の書き分け(3)>
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「くさい」「におい」の書き分け
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くさいにおい
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これを漢字で書くと
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臭い臭い
——–
と書くことができ、
これだと「くさいくさい」とも読めてしまいます。
新聞の統一表記では、
実際に不快なにおいがする場合は「臭い」と漢字で表記し、
疑わしいとか、怪しい様子を比喩的に表現する場合は「くさい」
と平仮名表記にして区別しています。
例)
「臭い」 :汗臭い、酒臭い、臭い物にふた
「くさい」:うさんくさい、素人くさい、面倒くさい
「におい」の漢字表記には
上記の「臭い」のほかに「匂い」もあります。
どのように使い分けるのでしょう。
新聞の統一表記では、
鼻で感じる刺激のうち
心地よいにおいを「匂い」と表記し、
不快なにおいを「臭い」と表記して
区別しています。
例)
「匂い」:バラの匂い、匂い袋
「臭い」:嫌な臭い、生ごみが臭う
しかし、冒頭に挙げた
「臭い臭い」のようにどちらも同じ漢字表記になる場合は
紛らわしいので、
「臭いにおい」と
「臭い」は漢字表記で、「におい」は平仮名表記とします。
もっとも「くさい臭い」の代わりに
「悪臭がする」と書けば、区別はできるのですが……。
においは感覚的なものなので
柔軟剤や香水のにおいも
心地よいと感じる人もいれば、不快と感じる人もいます。
このように良い香りか不快な臭いか判別できない場合も
「臭い」ではなく平仮名の「におい」を用います。