今週は、使い方により表記が異なる言葉を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 表記の使い分け(4)
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                           「御」と「ご」

今週は、漢字で書く場合と平仮名で書く場合で
意味や用法が異なる言葉を紹介してきました。

「御」と「ご」
使い分けていますか?

どちらも接頭語として用いられますが、
新聞の統一表記では

漢字の「御」は、慣用的に使われているものや
固有名詞に近い形のものに用い、
それ以外の接頭語を「ご」とすると区別しています。

例)「御」で表記する言葉
切り捨て御免、天下御免
御所、御用達、御用邸、御来光
御三家(徳川三家の総称)

例)「ご」で表記する言葉
ごあいさつ、ご協力、ご祝儀、ご無用
ご縁がある
ご存じかと思いますが
ご多分に漏れず
何かご用ですか

「御」は「ご」と読むほか、
「お」「おん」とも読みます。

新聞表記では接頭語として用いる「お」は平仮名で統一しています。

例)お志、お歳暮、お世辞

ただ、これは新聞の統一表記の区別で
ビジネスメールやビジネス文書などの書き言葉では
基準になりますが

例えば、のし紙に「御歳暮」と書くのが間違い
というわけではありません。

メールの場合は、文中の漢字使用頻度が高いと
堅苦しい印象を与え、見た目も詰まった感じがして
“圧の高い”文面になりがち。

接頭語や助詞、助動詞、動詞や形容詞の補助で使う言葉は
意識して平仮名表記にすると
文面が読みやすくなります。

同じ言葉でも、漢字と平仮名に書き分ける際
新聞の統一表記を参考にするのは
新聞とメールでは文字の配列が似ているからです。

文字と文字、行と行の間隔が
どちらも狭いですよね。

漢字か平仮名か、表記に迷ったとき
新聞の統一表記をお勧めする理由のひとつは、そこにあります。

そんなわけで、私がいつも手元においているのは……
「記者ハンドブック 第14版: 新聞用字用語集」

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