今週は、よく使う言葉の改まった言い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 改まった言い方(5)>
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                        「すごい」の言い換え

今週は、くだけた普段着の表現を
改まった書き言葉に変換する例を紹介してきました。

程度がはなはだしいことを
「すごい」
と言います。

「すごいおいしかった」とか
「すごいいい人」
のように会話で使うことが多いです。

「すごい」自体は形容詞なので
「すごいおいしい」とか「すごいいい」は
形容詞+形容詞となるため、

副詞「すごく」を使い
「すごくおいしい」
「すごく良い」
とするのが適切です。

ただ、会話では上記のように
「すごい」が副詞的に使われることが
多くなっています。

では
「すごい」「すごく」の改まった言い方としては……

「大変」「非常に」「とても」「誠に」
が挙げられます。
書き言葉でもよく使われる表現です。

「すごいおいしかった」は
目上の相手には
「とてもおいしゅうございました」に。

「すごいいい人」は、
「いい人」を具体的な言葉に変換して
「大変温厚な方です」
のようにすると、より伝わりやすくなります。

「すごい」については、バックナンバーでも取り上げているので
参考にしてください。

話し言葉にくだけた表現を使うことが多いのは、
直接対話するため相手との距離が近く、
言葉以外に表情や身振り手振りで補えるからです。

しかし、書き言葉では
文字だけで伝達するため
感情を伝えるのにも
言葉の選び方や表現を工夫するしかありません。

話し言葉と同じ調子で
言葉を省いたり、くだけた表現を使ったりすると
本意が伝わらず、誤解を招くこともあります。

少なくとも、仕事でやりとりするメールでは
「書き言葉」にスイッチを切り替え
改まった言い回しを意識して使うほうが
相手に失礼にならず、好印象を与えます。

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あ と が き
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本日、12月15日の午前9時に発表された「まぐまぐ大賞2017」。

当メールマガジン
ジャンル別賞の知識・ノウハウ部門の第5位
でした。

昨年は、キャリアップ部門で2位だったのですが、
今年は、ノミネートされたジャンルが変わり、
順位も下がってしまい
少々、残念。

でも、ランクインできて
うれしく、ありがたく思っています。

応援してくださった皆様に
心からお礼申しあげます。

まぐまぐ大賞の受賞者コメントにも書いたのですが
来週には配信3000号を迎え、
来年で創刊13年目に突入します。

地方の無名ライターのわたしが
「自分のメディア」として育ててきたのが
このメールマガジンです。

ブログやSNSが普及し、
メルマガ自体も無料から有料へ
注目が集まっている今

無料メルマガは
取り残された存在なのかもしれません。

でも、わたしにとっては
最大・最強のメディアであることに変わりなく
このスタイルを貫くつもりです。

なぜなら
このメルマガを通じて
知り合えた人がいたり、
メルマガを介して人と人がつながったり
してきたからです。

そして、何より
「このメルマガを読んでいて良かった」
という読者の方々の声に
励まされ続けてきたからです。

読者の皆さんとの関わりは
わたしの大きな財産。
これからも大切にしていきます。

ということで
今年のメルマガ大賞の結果報告と
お礼まで。

来週、配信3000号を記念し
日頃のご愛読に感謝を込めて
誌上イベントを企画しています。

楽しみにしていてください。
これからも【 神垣あゆみメールマガジン 】を応援してくださいね。

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今週は、よく使う言葉の改まった言い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 改まった言い方(4)>
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「ちょっと」の言い換え

今週は、くだけた普段着の表現を
改まった書き言葉に変換する例を紹介しています。

量や度合いが少ないことを
「ちょっと」「ちょこっと」「少し」
と言いますが

改まった言い方では
「わずか」「ささやか」「いささか」
とします。

「ほんのちょっとですが」は
「わずかですが」とか
「ささやかですが」に。

会話でも
「ちょっとお待ちください」を
「少々お待ちください」と言い換えると
丁寧さが増します。

誘いを断るときに
「予定があるのでちょっと……」
と最後まで言わずに
「ちょっと」で言葉を濁して
うやむやにするケースがありますが

そのようなときは
「あいにく予定があり、参加できません」
「残念ながら、今回は不参加とさせてください」
のように、きちんと断りを入れるほうが好ましいです。

「少しでもお役に立てれば」と伝えたいときは
「いささか」を使って
「いささかなりともお役に立てれば」
とします。

また、「いささか」を打ち消した
「いささかならず」
という言葉もあります。

少しでない、つまり、とても
という意味で
「面倒をかけるばかりで、いささかならず気が引けます」
のように用います。

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今週は、よく使う言葉の改まった言い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 改まった言い方(3)>
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程度を表すとき

今週は、くだけた普段着の表現を
改まった書き言葉に変換する例を紹介しています。

程度を尋ねるときに使う
「どのくらい」「どれくらい」。

言い換える場合は
分量や値段を尋ねるときに使う大和言葉として
「いかほど」
を使います。

「どのくらいの量になりますか?」
と分量を尋ねる場合は
「いかほどになりますか?」
「いかほどでしょうか?」。

「いくらですか?」
と値段を聞くときも
「いかほどですか?」
「いかほどでしょうか?」
とすると上品です。

「いかほど」には、どんなんに、どれほど
と程度が多いこと、はなはだしいという意味もあります。

「どんなにうれしかったことか」
「どれほど悲しんだことでしょう」」
と喜怒哀楽の程度を示すとき、

「喜び(悲しみ)はいかほどのものでしょう」
のように使います。
書き言葉に使うと、丁寧さが際立つ言い回しです。

同様に程度を示す言葉には
「いかばかり」
もあります。

「その場に居合わせた人の落胆は、いかばかりかとお察しします」
のように使います。

「どんだけ~」という流行り言葉がありましたが、
書き言葉では
「いかほど」「いかばかりか」を使いこなせると
いいですね。

バックナンバーで
程度を表す丁寧語として「いかほど」を取り上げています。
参考にしてください。

▼VOL.481 程度を表す丁寧語< 丁寧な表現(3) >

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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 改まった言い方(2)>
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1回で終わらないとき

今週は、くだけた普段着の表現を
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繰り返すときに使う
「もう1回」「もう1度」。

会話では「もいっぺん」「もいっかい」と言ったりもします。

書き言葉では
「再度」とか「改めて」
とします。

資料などを「もう1回送ってもらえますか」は
「再度、ご送付いただけます(でしょう)か」に。

「もう1度、教えてもらいたいんですが」は
「改めてお尋ねします」や
「改めてお尋ねするのですが」に。

やりとりする中で見落としがあり、
相手に確認を頼むようなとき
「もう1回、調べてもらえませんか」
と言うところを

書き言葉にするときは
「今一度、ご確認いただけますか」
とします。

話し言葉の気安さはなくなりますが
書き言葉にすると、
言葉遣いが丁寧で、きちっと改まった印象に変化します。

何度も続けてお願い事をするようなとき
「何回(何度)もすみません」とよく言いますが、
書き言葉にするときは……

言葉を添えて言い換える方法を
バックナンバーで紹介しているので、
参考にしてください。

▼何度もお願いするとき< 添えるひと言(4)>VOL.2750

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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 改まった言い方 >
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過去のこと

日常会話やLINEなどでは
「話し言葉」でやり取りすることが多いと思います。

しかし、ビジネメールでは
「書き言葉」として改まった言い方を意識して使う方が
相手に対しても丁寧で、好ましい印象を与えます。

例えば、
過去のことを話題にするときに使う
「この間」。

会話だと「こないだ」とか、「まえ」「さっき」と言ったりしますが
これらを書き言葉に改めると、
どのようになるでしょうか。

「先日」「先般」「先ほど」などが挙げられます。

話し言葉では
「この間は、どうも」
で済む場合もあますが、書き言葉に改めると
「先日は大変お世話になりました」
に。

「前、聞いたときは○○だったよね」
という会話を書き言葉にすると
「先般、お聞きしたときは○○ということでしたが……」
に。

「先日」「先般」より、
時間的にもっと近い状態を指す場合は
「先ほど」を使います。

「さっき、電話したけどいなかったんで」
という会話を書き言葉にすると
「先ほどお電話しましたところ、ご不在でしたので」
となります。

親しい間柄の人と気楽な会話を楽しむ場合は
くだけた言葉を使う方がテンポよく話も弾んでいきますが、

仕事で社外の相手とやり取りする場合は
改まった言葉遣いにスイッチを切り替えることも必要になります。

今週は、
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今週は、ギャル語の言い換え例を紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法          < 言葉の言い換え(5)
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                       簡略化する前の言葉は?

今年の「ギャル流行語大賞」の上位5位に
ランキングされた今どきの言葉を
社会人仕様に言い換える企画最終回。

「ギャル流行語大賞2017」1位は
「マ?」
でした

「マジ?」を略した言葉が「マ?」。

簡略化することで、
信じられない、と驚いている様子が強調される
と人気を集めたようです。

「マジ?」という言葉も元は
「本気ですか?」
「真面目に言っているのですか?」
と言っていたものが
次第に簡略化されたものと思われます。

「マジ?」の代わりに
ビジネスメールや仕事上の会話で使える言葉としては……

「にわかには信じがたいですが」
「とても信じられません」

といったところでしょうか。

「本当ですか?」
という言葉も考えられますが
相手を疑っているみたいで、
多用するのはよろしくありません。

言いやすく簡略化した言葉ほど
広まるのは早く、
「マ?」はともかく「マジ?」「マジで?」は
日常会話にすっかり浸透した感があります。

「目からうろこ」も
本来は「目からうろこが落ちる」という慣用句が
簡略化されたもの。

言いやすく、使いやすく、伝わりやすく
言葉が省略されていく流れは止めようがないのかもしれませんが、
折りに触れ、本来の意味をたどることも必要ではないでしょうか。

過去にも関連するテーマを取り上げているので紹介します。

▼「目からうろこ」< 略さずに書くと…(5)>VOL.1497

▼ためぐちメール< NGメール5選(3)>VOL.2149

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