今週は、読者から寄せられた敬語についての質問に回答します。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法       < 気になる敬語(2)>
◆─────────────────────────────────◆
「お話しかけても大丈夫ですか?」

<敬語についての質問>————————————————

昨年から役員の親族が入社し、教育担当をしております。
その女性がいつも「お話しかけても大丈夫ですか?」と話しかけてきます。

隣の席に座っているので、忙しい時と大丈夫な時は分かるはずですし、
忙しくても「Sさん、○○の件ですが」と話しかけてくれて構わないのですが。
3分くらいの間に「お話しかけても大丈夫ですか?」を連呼された時は、
キレそうになりました(笑)。

ちなみに、「話しかける」のは自分の行為なので、
「お話しかけても大丈夫ですか?」は
声を発する自分に敬意を払うことになり、間違いのように感じますが、
わたしの見解が間違いでしょうか?
(読者 E.Sさん)
———————————————————————-

E.Sさんの見解は間違っていません。

この場合は相手に「自分が話しかけてもいいかどうか」を尋ねているので、
「今、話しかけても大丈夫ですか?」
とすればよく、「お話しかけて」とすると、
自分の行為に敬語を使うことになります。

敬語を使う場合は、
自分が相手に「話しかける」のですから、主語は自分。
自分をへりくだる謙譲語を使いますが
「話しかけさせていただいてよろしいですか?」
とすると、却って慇懃無礼な印象を与えてしまうので
この場合は敬語にする必要はないと考えます。

「大丈夫」の使い方も気になります。
「お話しかけても大丈夫ですか?」よりも
「お話しかけてもよろしいですか?」の方が適切です。

ただ、頻繁に使う場合はE.Sさんが書いているように
「○○の件ですが」と用件から入る方が処理は早くなりますよね。

「大丈夫」については過去の記事でも紹介しているおで参考にしてください。

▼「大丈夫ですから」に注意< 別れの言葉(5)>VOL.2822

【仕事のメール心得帖】「大丈夫ですから」に注意< 別れの言葉(5)>VOL.2822

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お す す め
◆─────────────────────────────────◆

広島市内で初の筒描展示。
木綿藍染古布に“描かれた文様に込められた想い”とは?
—————————————————————-
広島城企画展「幸せを祈る筒描き染め展 ~藍をにぎわす絵柄たち~」
—————————————————————-

★8冊目の著書「迷わず書けるメール術」発売中!

読んだら旅に出たくなる本「空飛ぶ野菜ソムリエ 世界の旅ごはん」刊行
神垣が企画・編集を担当しました。

7冊目の著書「仕事で差がつく言葉の選び方」刊行。
ビジネスに使える大和言葉を紹介しています。

2005年創刊! ビジネスメールを書くときに役立つ無料メールマガジン配信中
「まぐまぐ大賞 2017」ジャンル別賞の知識・ノウハウ部門で5位に入賞しました!

THEプロフェッショナル広島

取材、ライティング、編集のお問い合わせは・・・
神垣あゆみ企画室