今日は、「申し付かる」について取りあげます。
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  メ ー ル の 敬 語 New!       < 「申し付かる」再び >
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                   秘書のかたからの指摘

今回は過去の記事の再掲ではなく、
新たなテーマとして「申し付かる」について取り上げます。

先週、秘書をなさっている女性、E.Tさんから
当メールマガジンの過去記事を掲載しているブログ


について、下記のメールをいただきました。

<E.Tさんからのメール>———————————–

(前略)

以下のブログについて確認させていただきたく
突然のご無礼お赦しください。

https://www.kamigaki.jp/blog/2010/02/09/vol-1210/

「申しつかる」という言葉の使い方はない。
ただし、秘書検定では正しい用法として表記されている
ようです。

という箇所ですが、
正しい使い方として広辞苑第7版、日本国語大辞典第2版に
表記されております。

他動詞五段活用
言いつけるの謙譲語

こちらのブログは用語としてないという前提で書かれておりますが、
実際ある場合であれば
「申しつかる」はお客様にも上司にも使用可能ではないでしょうか。

用語の仕様がないと言う前提であれば
使用することは相応しくないと思いますが、
実際は辞書にも表記されている用法でありますので、
お客様へも使用可能かと存じます。

そして、秘書検定、受付などの接遇用語にも記されております。

見解を聞かせていただきたくご連絡させていただきました。

何卒宜しくお願い申し上げます。

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E.Tさんの指摘を受け、神垣が返したメールはこちらです。

<神垣からの返信メール>———————————-

この記事は、2010年2月9日に当方のメールマガジンで配信し
ブログにアップしたものです。

メルマガ読者から今年7月にも「申し付かる」について
質問がありましたので、メルマガで回答した記事を
ブログに再掲載しています。

この時点でわたしは
・デジタル大辞泉
・大辞林 第三版
・精選版 日本国語大辞典
・現代新国語辞典 第五版
の4つの辞書にあたりましたが、「申し付かる」についての解説を
見つけることができませんでした。

したがって、
「申し付かる」は辞書にない言葉として
自分なりに調べた内容に基づく解釈を述べました。

しかしながら、
E.Tさんのご指摘を受け
広辞苑 第7版 を購入し、調べたところ

E.Tさんのご指摘にある通り
「他動詞五段活用 言いつけるの謙譲語」
と知りました。

手元に広辞苑がなく、辞書にない言葉としてしまいましたこと
を反省いたしました。お恥ずかしい限りです。

秘書検定では「申し付かっております」は正しい使用法として
紹介されているとは、読者の方からもお知らせがあり
存じてはいたのですが、

実際の用例などを見たことがなく
E.Tさんのように現役の秘書の方からご指摘をいただいたことで
間違いなく「申し付かる」という言葉が使われていることを
知ることができました。
改めてお礼を申し上げます。

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私はこれまで、辞書として広辞苑を持ち合わせておらず
代わりに複数の辞書にあたり、最終的に納得できる解説で
言葉の解釈をしていました。

今回の指摘を受け、辞書のスタンダードである
広辞苑は手元に置いておかなければいけない
と痛感した次第です。

E.Tさんからは追記として
日本国語大辞典 第2版 の解説もお知らせいただきました。

<E.Tさんからのメール 追記>—————————–

「申し付かる」についてはネット上では賛否両論あるようで、
日本語の難しさを改めて感じております。

日本国語大辞典の第2版
申し付けられるのやや古い言い方
言いつけられるの丁寧語
申し付く(古語)の受け身の表現

と表記されております。
私が知り得た情報をお伝えいたします。

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このように、読者からの指摘で知見が広がることを
ありがたく思います。

E.Tさんには、実際にどんな形で「申し付かる」を使っているのか
用例を挙げいただきました。
それについては、別途紹介します。

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