今週は、間違いやすい敬語表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 謙譲語の間違い(3)
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「拝見なさる」?

「拝見なさる」?

謙譲語と尊敬語とごちゃ混ぜになっている一文を挙げます。

「拝見なさった後、お返しください」

「拝見する」は「見る」の謙譲語ですが、
「なさる」は「する」の尊敬語です。

相手が「見る」という行為に「拝見する」を使うのはNG。
自分が「見る」という行為をへりくだって言うときに使うのが
「拝見します」です。

この場合は

「ご覧になった後、お返しください」
または
「お読みになった後、お返しください」

と「見る」の尊敬語「ご覧になる」「お読みになる」
を使います。

「拝見いたします」という表現がありますが、これは
「拝見します」として差し支えないと考えます。

なぜなら、
「拝見」自体が「見る」の謙譲語なので
「する」の謙譲語「いたします(いたす)」を続けてしまうと
謙譲が重なってしまうからです。

「拝見します」「拝見しました」として
相手に失礼にはなりません。

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今週は、間違いやすい敬語表現についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 謙譲語の間違い(2)>
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                          「伺う」の誤用

相手に「聞いたかどうか」を尋ねる場合の
謙譲語の間違いの一例を挙げます。

「○○について伺っておられますか?」

「伺う」は「聞く」の謙譲語です。
使い方としては、自分から相手に
「○○について伺っております」とへりくだって使うのが妥当。

ですから、上記の一文のように
相手の動作に「伺う」を使うのは間違いです。

相手が「聞く」という行為に敬意を表す場合は
尊敬語の「お聞きになる」を使い

「○○についてお聞きになっていますか?」

とします。
「○○についてお聞き及びですか?」
という表現もよいでしょう。

「受付で伺っていただけますか?」
も相手の行為に謙譲語を使った間違いです。

この場合は
「受付でお尋ねいただけますか?」
とします。
<追記>
「伺う」は「聞く」のほかに、
「問う」「訪ねる」の謙譲語でもあります。
 
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 今日は、間違いやすい敬語表現についてです。
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 メ ー ル の 敬 語             < 謙譲語の間違い >
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                        謙譲語とは

ご存じの通り、敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語とありますが
今回は、間違いやすい「謙譲語」の使い方について取りあげます。

「謙譲語」とは、
自分をへりくだることによって、
相手(または自分の動作が向かう先)に敬意を示す表現です。

本来、自分の言動や動作に付ける謙譲語ですが
へりくだる対象を自分ではなく相手にしている
謙譲語の間違いを見かけます。例えば・・・

「部長が申されていました」

目上の相手に自分から何か「言う」ときに使うのが
「申す」という謙譲語。

ですから、部長が言ったと表現する場合には
「言う」の尊敬語の「おっしる」を使い

「部長がおっしゃっていました」

とします。

このように尊敬語と謙譲語が
ごちゃまぜになっている間違いがほかにもあります。

「記念品を頂いてください」

相手から「受け取る」という動作をへりくだって表現する際に
使う謙譲語が「頂く」。

ですから、相手の動作に使うのはNGです。この場合は

「記念品をお受け取りください」

とします。

 
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今週は、もたつきのない、すっきりした表現の仕方についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法     < 文章のぜい肉を取る(5)
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                       慣れに潜むぜい肉表現

 今週、ご紹介してきたように
 気にも留めていない、なんでもない表現が
 実は文章の“ぜい肉”になっています。

 「次回から確認するようにします」
 「誤字を見落とさないようにしようと思います

 上記にある「~ように」もぜい肉表現のひとつ。

 「次回から確認します」
 「誤字の見落としには気をつけます」
 と言い切ると、もたっとした一文が締まります。

 「コストダウンを実現することができます」

 この「~することができる」も安易に使いがちですが
 ほとんどの場合、下記のように
 「~する」または「~できる」のどちらかの表現で
 言い切れます。

 「コストダウンを実現します」
 「コストダウンを実現できます」

 「~できます」は「~が可能です」と書き換えてもよいでしょう。

 なんとなく使っている言い回しが
 クセになり多用していないか、
 遠まわしではっきりしない表現になっていないか
 客観的な目で見直してみることも大切です。

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今週は、もたつきのない、すっきりした表現の仕方についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法     < 文章のぜい肉を取る(4)
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                           消極的な表現

 「分からないことがあれば、なるべく先輩に質問したりしています」

 上記の一文が、はっきりしない印象を与えるのは、
 「あれば」「なるべく」「したりして」
 といった言い回しの“ぜい肉”があるからです。

 本人は控えめな気持ちで書いたつもりでも
 読む側には回りくどくて、自信のない
 逃げ腰な印象を与えてしまいます。

 「あれば」は「あるときには」と書き換えてもいいのですが
 「分からないことは」とストレートに書くとすっきりします。

 消極的な印象を与える「なるべく」は
 「できるだけ」「できる限り」と書き換えると、
 積極性を示すことができます。

 ですが、“ぜい肉”を取る意味では
 ここでは取ってしまってよいでしょう。

 「質問したりしています」は
 「質問しています」と言い切る方が行動が明確になります。

 上記の点に留意して書き換えると
 「分からないことは先輩に質問しています」
 ですが、もう一歩進めて…

 「分からないことは先輩に質問し、その場で確認しています」

 のように
 自分がどのように対処しているかを添えると
 充実した一文になります。

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 【しごび】 の お す す め
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今週は、もたつきのない、すっきりした表現の仕方についてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法       < 文章のぜい肉を取る(3)
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意思を伝える表現

下記は、研修を終えた新入社員が感想を述べた一文です。

「お客様に失礼がないように、
名刺交換や電話応対などをやっていかなければならない
と思いました」

この一文で“ぜい肉”にあたるのが
「やっていかなければならないと思いました」
です。

「やる」はよく使われている言葉ですが
「する」のくだけた表現。
この場合も「やって」より「して」と
書き換えたいところです。

「~していかなければならない」と
「~と思いました」がつながると
表現が回りくどく、はっきりしません。

「していきます」
「行っていきます」
と現在形で表現すると
前向きな姿勢や意思が伝わってきます。

文の結び方としては、下記のような表現もあります。

「お客様に失礼がないように、
名刺交換や電話応対をしていこうと
肝に銘じました」

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