今週は、社内・社外、公私によるメールの使い分けについてです。

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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 目的別メール作法(5)
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私信

▼ タメグチまでのディスタンス
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
仕事を離れて普段着モードで出すメールは、堅苦しいこと言いっこなしの
「無礼講」状態。

ハンドルネームで呼び合ったり、言葉遣いも限りなく会話調だったりしま
す。私もそうですし、当人同士が楽しく対話できれば十分。公私で切り替
えさえできれば、それで良しと思っています。

ただ、初対面の相手といきなりタメグチで話すわけではないように、メー
ルでも相手との距離は何度かのやりとりを経て縮まっていくもの。

最初は「です・ます」調で交わしていたメールが、気心が知れ次第にラフ
な会話調になっていく、その過程も一緒に楽しめたらいいですよね。

▼ 私信伝心?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
気をつけたいのは、メールは時として感情過多になりやすい伝達ツールだ
ということ。

以前にも書きましたが、深夜のメールは感情三割増しになっているのでご
用心! 翌朝読み返したら赤面モノというのは、私も経験済みです。

チャットや出会い系サイト、ソーシャルネットワークサービスで見知らぬ
他人と盛り上がってしまうのも、反応がダイレクトで密室感があるから。
使い方次第で“諸刃の刃”になる代物です。

私が最近、気をつけようと自戒しているのは、メールで気持ちをフォロー
しないこと。

「ありがとう」も「ごめんなさい」も、照れくさかったり、言いそびれた
から後でメールで送るのではなく、やっぱり相手と会った時に直接言える
ようになろう、と。告白だって、メールより直接のほうがやっぱりうれし
いものでしょ?

メールはどこまでも小道具。直接、対話ができない場合にそれを補うもの
であることを忘れずにいたいですね。

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今週は、社内・社外、公私によるメールの使い分けについてです。

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メ ー ル 作 法                        < 目的別メール作法(4)
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タイミング

▼ お礼のメールは早いほど良い
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社内・社外を問わず、重要なのがメールを送信するタイミングです。

早めを心がけたいのがお礼のメール。手紙やハガキほどあらたまった感は
ありませんが、ちょとしたお礼にすぐ出せるのがメールの利点です。

参考になった、教えてもらった、便宜を図ってもらった、そんな時には、
その日のうちにすぐ。会合などで顔を合わせた相手、誘ってくれた相手な
どへも翌日早いうちに。

資料などを受信した時は「受領しました。ありがとうございます」という
メールを受信した時点で送信すれば、確認にもなりますね。

▼ 断る時、お詫びの際の留意点
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
断りのメールも早めの返信を心がけたいもの。断りにくいからと無用に引
き延ばしたり、曖昧にしておくと誤解の元です。

この時、自分の意志をきちんと伝えることは大切ですが、あまり直截的な
表現は相手の心情を損ねることになりかねません。「残念ですが」「お役
に立てず心苦しいのですが」など、ひと言添えると婉曲になります。

お詫びのメールは、前文を省いてまずはお詫びの言葉を。弁解や言い訳を
並びたてるのはNGです。断りもお詫びも言葉を尽くすことが最大のポイン
トですね。

通常のメールの返信。メール対応の時間を決めている人、即レスの人、少
し間をおいて送る人…と、タイミングは人それぞれです。

私はもっぱら即レス派でしたが、相手が引いてしまったり、急かすような
印象を与えることもあるので、少し間を置くようになりました。

ただ、ビジネスメールの場合は24時間以内の返信を心がけたいものです。
返信に時間がかかるような場合は、あらかじめその旨を相手に伝えておく
とよいでしょう。

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今週は、社内・社外、公私によるメールの使い分けについてです。

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メ ー ル 作 法                        < 目的別メール作法(3)
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                                                                                                社外メール

▼ 社外メールは礼儀に注力
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
社内メールが、伝達用件優先なのに対し、社外宛てのメールは相手に失礼
や不快な思いをさせないような配慮が必要。言葉づかいにも気を使うとこ
ろです。

社内メールが「です・ます」の敬体が基本なのに対し、社外メールは、さ
らにかしこまった言葉づかいが主となります。例えば、こんな感じです。

(社内メール)     (社外メール)
~です         ~でございます
~します        ~いたします
~と思います      ~と存じます
お願いします      お願い申しあげます
ついては        つきましては

このほか、尊敬語として「御社」「貴社」「ご覧になる」、謙譲語として
「弊社」「当社」「拝見する」なども。礼を失しない基本の敬語や敬意を
表す表現は押さえておきましょう。

新規のお客さまか、旧知のお客さまか、取引先の担当者か。相手によって、
敬語の使い具合も異なってきますね。

▼ 面識のない相手には漏らさない
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
社外の複数の人に同報でメールを送信する際に使われるのが「BCC(ブライ
ンドカーボンコピー)」です。

自分は知っていても、送信する相手同士が面識のない場合は、「CC」より
も「BCC」を使い、互いのアドレスが公開されない配慮を。

「BCC」で送信する際は、まず、「宛先(TO)」に自分のアドレスを、
「BCC」にメールを送信したい複数の相手のアドレスを入れて送信すると、
送り主が明らかになります。

DMメールやメルマガを手配信するような場合は、個人情報の漏洩に備え、
BCCよりもメール一斉送信ソフトを使用したほうが賢明です。

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メ ー ル 作 法                            < 目的別メール作法(2)
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                                                                                            社内メール

▼ 基本は「です・ます」で簡潔に!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ビジネスメールは社内向け、社外向け、この二つに大別されます。社内向
けか、社外向けかで言い回しなども異なってきますね。

まず、社内向けの場合。

社内であれば、部署やプロジェクトごとに情報を共有していることも多い
ので、メールの内容も伝達すべき用件に絞り込まれます。儀礼的な挨拶な
どは不要。用件によっては、箇条書きで済んでしまうこともあるでしょう。

メールを送る相手は見知った人がほとんどなので、基本の言葉づかいは
「です・ます」の敬体。社内メールでも敬語は必須ですが、あまり丁寧す
ぎるのも却って慇懃無礼にとられます。

「いたします」「申しあげます」「ございます」などの最敬体を使う必要
はありませんが、相手との上下関係なども考え、失礼にならない言葉づか
いを。敬語は習うより慣れろ、です。社内ならまだ注意してもらえます。

▼ 「CC」にも主・従がある
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
社内の複数の人に同報する場合、活用されるのが「CC(カーボンコピー)」。

「宛先(TO)」に同報するメンバーのアドレスをすべて入れて送信するこ
ともできますが、「CC」を使うことのほうが多いでしょう。

ココでの留意点は、メインとなる相手のアドレスを「宛先(TO)」に、目
を通しておいてもらいたい相手のアドレスを「CC」に入れること。

私は複数の人とチームで仕事する時は、メール本文も最初の宛名をメイン
の人物名とし、「○○さん、△△さんへも同報です」と書き添えるように
しています。

「CC」で来たメールへの返信も注意が必要。

「CC」で情報を共有しているメンバー全員に返信する場合は「全員へ返信」
を、送り主のみに返信する場合は「返信」のアイコンをクリック。見落と
しがちなので、メールを受信の際は「CC」の有無の確認もお忘れなく。

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今週は、社内・社外、公私によるメールの使い分けについてです。

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メ ー ル 作 法                                      < 目的別メール作法
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                                                                            どうする? 顔文字

▼ 隠し切れない戸惑い
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
先日、読者のかたから次のような相談メールをいただきました。

> 実は、先日取引先の方(50代前半)からメールをいただきました。
> 最近はじめてお会いし、2回目の仕事関係のメールなのですが、
> その中に、『 (笑) 』や『 (苦笑) 』などの文字や、
> 顔文字が使われていたのです。
(中略)
> 基本的に私は取引先に対して、相手が若い女性でも
> 顔文字の類は決して使わないことにしています。
> でも、親しくなった方に対しては年配の方であっても
> 使ってもいいのでは?
> そのほうがより親しくなるのでは? といつも悩んでいます。

このような経験、あなたもありませんか?

仕事関係のメールで、やりとりを重ねていくうちに、相手のメールがどん
どんくだけていって戸惑うこと。私は二回目のメールでいきなり宛名が
「あゆ へ」と書かれていて、どうしようかと思ったことがあります。

▼ 大人ですから、節度をもって
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(笑)や(苦笑)までは百歩譲って許したとしても、ビジネスメールに顔
文字を多用したり、なれなれしい言葉づかいは避けたいものです。送るほ
うは親しみを込めて使っているのでしょうが、ビジネスの場では失笑を買
うだけ。

かと言って、必要以上にかしこまったメールも窮屈なもの。メールの目的
を明らかにしたうえで、表現を使い分けるとスマートですね。

上記の質問をいただいた読者のかたへは、これまでどおり、ご自分のスタ
ンスを崩さず、相手が顔文字攻撃してこようと平常心で対応なさるように
お知らせしました。

メールといえど大人同士の付き合いです。絵文字、顔文字に頼らず、言葉
で親近感を醸成できるようになりたいですね。

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今週は、うっかり見落としがちな言葉づかいについてです
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 気をつけたい言葉づかい(5)
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敬語の問題

▼ 「お」と「ご」の問題
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今週、お届けしてきた「気をつけたい言葉づかい」の締めくくりに、読者
のかたからいただいた質問にお答えしたいと思います。

<読者からの質問>—————————————————-

質問です。丁寧語というか尊敬語調にする場合、いつもどうするか悩みます。

ご丁寧な説明文をお送りいただき
丁寧なご説明文をお送りいただき

ご遠慮なく連絡ください
遠慮なくご連絡ください

のどちらなのか、ということです。どう考えても
ご丁寧なご説明文…とか
ご遠慮なくご連絡ください…
の連打は美しくないかと個人的には感じております。好みと片付けてしまうの
もあまりに身勝手なので、急ぎませんのでご意見をいただきたく。よろしくお
願い申しあげます。                   (読者:Yさん)

———————————————————————-

敬語って難しいですよね。【しごび】への質問で一番多いのも、実は敬語の使
い方についてです。

今回の質問では、丁寧語と尊敬語が混在しているようです。このような場合、
丁寧語を省き、動詞に付いた尊敬語だけにするとすっきりします。

丁寧な説明文をお送りいただき
遠慮なくご連絡ください

といった具合です。

接頭語として言葉の上に「お」や「ご」を付けると、形としては丁寧に響きま
すが、多用は禁物。むしろ、それを受ける動詞を尊敬語にしたほうが収まりが
良いようです。

▼ 「お」と「お」の問題
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
関連して、別の読者のかたからも次のようなお便りをいただきました。

<読者からのお便り-2>——————————–

「お手数おかけしますが」

この言葉は非常によく使われると思いますし、私も使っています。ここ
で私が疑問に思っているのは、「お手数」は相手の事なので「お」は必
要だけど、「おかけします」の「お」は自分にかかるので、「お手数を
かけます」とするべきではないか? という事です。

「お手数おかけしますが」はよく使われるので慣用的に問題無いだけで、
本来は「お手数かけますが」とかと言うべきではないか? という事で
す。

この事を訊く相手もいないので、両方を使っています。気持ち的には
「お手数かけます」が正しいと思っていますが、慣用的に「お手数おか
けします」もありかと思っています。

もしこの件、何かご意見をお聞かせ頂いたりご指導頂けますと、大変助
かります。
(読者:S.Nさん より)

——————————————————

私も何の気なしに使っていましたが、これも敬語が重なっている一文と言
えますね。

調べてみたのですが、S.Nさんも書いておられるとおり、すでに慣用的に
使われているケースが多くみられます。ただ、二重に敬語を使わない言い
方として「お手数かけますが」のほうがすっきり感はあります。

どちらが正しいと結論はつけがたいので、ご自分にとってしっくりくる言
い方をお使いになってよいのではないでしょうか。
「お手を煩わせますが」と言い換えることもできますね。

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