今週は、気になる敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 敬語注意報(2)
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 「ご拝借いたす」

「部長のお知恵をご拝借いたしたいのですが」

上記の文例は、どこがおかしいのでしょうか?
「ご拝借いたしたい」という表現ですね。

「借りる」の謙譲語が「拝借する」です。
ですから、この場合

「部長のお知恵を拝借したいのですが」

とすればよいのですが、
謙譲語「ご~いたす」を付け加えて
「ご拝借いたす」という二重の謙譲表現になっています。

ご好評の技術資料を希望者に進呈します」

上記の文例は、一見問題ないように見えますが
この文の「相手」である読み手を立てるのであれば

ご好評いただいている技術資料を希望者に進呈します」

と「ご~いただく」という尊敬語を使うか

ユーザーに好評の技術資料を希望者に進呈します」

と、「ご」は使わず
「誰に」好評かを明記した文とします。

「ご」を付ければ、自動的に敬語になるのではなく
文意を捉え、適切な敬語表現を使うことが必要です。

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今週は、気になる敬語の使い方についてです。
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  仕 事 の メ ー ル 作 法                 < 敬語注意報
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                          「拝見できます」

今年も、関心の高い「敬語の使い方」について
継続してとりあげていきたいと思います。

「昨年の映像はこちらから拝見できます

上記の文例は、どこがおかしいのでしょうか?
文末の「拝見できます」の使い方ですね。

「拝見する」は「見る」の謙譲語。
自分の動作をへりくだることで、相手に敬意を示す敬語なので
上記の文例のように「相手の動作」には使いません。

この場合は、「見る」の尊敬語
「ご覧になる」を使うのが適切です。

「昨年の映像はこちらからご覧になれます

こうした謙譲語と尊敬語の取り違えを時折、目にします。
その違いを理解しておきましょう。

尊敬語 → 相手が主語(相手を高める)
謙譲語 → 自分が主語(自分の動作をへりくだって、相手を高める)

「聞く」
尊敬語「お聞きになる」
例)移転の件はお聞きになりましたか?
謙譲語「拝聴する」
例)先日の放送を興味深く拝聴しました。

「読む」
尊敬語「お読みになる」
例)あの作家の新刊はもうお読みになりましたか?
謙譲語「拝読する」
例)主任からお借りした本を拝読しました。

 
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今週は、気をつけたい言い回しについてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  < 言葉づかい注意報
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 「新年明けまして」

何度か、当メールマガジンでも紹介してきたのですが
新年を迎えたこの時期、よく目にする言いまわしなので
とりあげたいと思います。

その言い回しとは……

新年明けましておめでとうございます

「明ける」とは「旧年から新年になる」という意のため、
「明けまして」だけでよく
前に「新年」が来ると意味が重なることになります。

「新年明けまして…」と一つのフレーズとして使ってしまいがちですが

新年おめでとうございます
あるいは
明けましておめでとうございます
が適切な使い方です。

正月の新聞の全面広告にも
「新年明けましておめでとうございます」
と使われていて、ちょっと驚きました。

語呂やノリで、なんとなく使い良いから
という言い回しは、ほかにも少なからずあります。

ですから、そういった「使いやす言い回し」が
主流になっていくのは仕方のないことなのかもしれませんが
折に触れ、本来の言葉の意味を知ることは必要だと思います。

記事全文を読む
今週は、バックナンバーの人気記事をご紹介
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  < 過去の人気記事トップ5(3)
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TOP3「突然のメール、」

今週は、今年最終の配信ということで
バックナンバーの人気記事「トップ5」を
ご紹介しています。

人気記事の3位は?

2011年5月25日に配信した VOL.1495 

< 略さずに書くと… >というテーマでとりあげた
「突然のメール、」という書き出しについての記事です。

下記に再掲します。

———————————————————–

「突然のメール、失礼いたします」

ファーストコンタクトの際のメールの書き出しの一文です。
上記でも意味は通じますが、もう少しきちんと書くとしたら…

「突然メールをお送りして、失礼いたします」
「メールにて失礼いたします。突然で恐縮ですが…」

といったところでしょうか。

「突然のメール、申し訳ありません」
は、表現が大げさなわりに、言葉足らず。

「突然、メールをお送りする失礼をお許しください」
も仰々しい感じはしますが、上記の文例よりは改まった書き方ではあります。

「メール」を「連絡」とした場合は、次のようになります。

「突然ではございますが、ご連絡申しあげます」
「急ぎの連絡(用件)につき、失礼いたします」
「ご連絡したいことがあり、急ぎお伝えいたします」

または、用件を先に述べ、
結びの文で次のように締めくくることもできます。

「突然のご連絡となりますが、どうぞよろしくお願い申しあげます」

いずれにせよ「突然のメール、」「突然の連絡、」のように
読点で切ってしまうと、唐突で言葉足らずの一文になりがちです。

省かれた部分の言葉を書き添え、恐縮する気持ちが伝わる
丁寧な表現を意識してみましょう。

———————————————————–

※最後に挙げた結びの文例
「突然のご連絡となりますが、どうぞよろしくお願い申しあげます」は

「突然のご連絡となり恐縮ですが、
どうぞよろしくお願い申しあげます」

と「恐縮ですが」を添えてもよいと思います。

「突然のメール、」のように
「名詞+読点」とする表記は
書く側には言葉が省略できてよいのですが
読む側への配慮という点では、丁寧さが少々足りない感があります。

この記事を書いてから1年以上経ちますが
今でも、メール文を書くときは
意識して「後に続く言葉を読点で省略しない」ように
気をつけています。

クセになると、無意識に使ってしまい
なんとも思わなくなってしまうのが怖いからです。

元の記事はこちら

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【しごび】 の お す す め
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「性」と書いて「さが」。
(そんな歌も、昔、ありましたが……)

仕事を辞めてもなお、体に染みついている
営業マンの性。
それが今回のテーマです。

第42号 カンは育つ 
————————————————–
【 営業マン河村操はコミュニケーションする 】
————————————————–

「営業活動に一番大切なもの」って何だろう・・・
その答えが、このメルマガを読めば分かります。

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今週は、読者のかたからの質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 読者からの質問(5)
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                        ファンクションキー

今回は「読者からの質問」ではなく
読者のかたに教わったことをご紹介します。

このメールマガジンを配信する際、原稿を書いた後、
「まぐまぐ」の「メルマガ原稿のチェック」で
機種依存文字が使われてないか
1行の文字量が適切か
を確認します。

次に、「テスト送信」をして
読者が実際に読む状態で原稿をチェック。

修正をして、本配信しています。

それでも、チェックしきれず見落としている誤字・脱字を
読者から指摘されることがあります。

先日も、書籍の紹介で挙げた
「トップリバー」の記述が
「トップりバー」
となっていたのを指摘され、初めて気がつく始末……。

本来、カタカナで表記すべき「リ」が
平仮名の「り」になっていたのです。

このようなミスは、文字の入力の際に一気に変換せず、
言葉の途中で変換すると起きがちです。

全角カタカナで入力したいときは
変換の際に「F7」(ファンクションキー7)を押すと、
文字が確実に全角カタカナに変換されます。

ファンクションキーを既に活用しているかたにとっては
「今さら」なことではありますが、ご存じないかたのためにお知らせしました
(実は、わたし、知りませんでした……)。

※参考
▼こんなに便利!ファンクションキーでサッと変換!

 
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今週は、読者のかたからの質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(4)
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                             料理用語

<読者からの質問>————————————————

私は共同通信社の「記者ハンドブック」を持っているのですが、
料理用語で、よく正しい漢字を選ぶときに迷います。

以下、ハンドブックに挙がっている例をHBと略します。

たとえば、お肉が「かたい」「やわらかい」は、
「硬い」「軟らかい」でいいのか。

→→ HBの例では、「大根を軟らかく煮る」

クッキーとかパイとかの生地を「のばす」は、「延ばす」でいいのか。

→→ HBの例では、「手延べそうめん」

バターを「とかす」のは「溶かす」でいいのか。

→→ HBの例では、「砂糖を水に溶かす」でも、「雪解け」という

今思いつく例はこれくらいなのですが、上記の解釈は合っているでしょうか。

(読者 M.O さん)
——————————————————————

「記者ハンドブック」をお持ちとのことなので
講談社校閲局「日本語の正しい表記と用語の辞典」
で調べてみました(以下、講談社とします)。

> たとえば、お肉が「かたい」「やわらかい」は、
> 「硬い」「軟らかい」でい いのか。
> →→HBの例では、「大根を軟らかく煮る」

「硬い」「軟らかい」の表記でよいです。

講談社の文例に
石のようにしんがかたい様子を「硬い」という解説があり
文例としては「ご飯が軟らかい」とありました。

「硬い」の対語が「軟らかい」なので
この表現で問題ありません。

> クッキーとかパイとかの生地を「のばす」は、「延ばす」でいいのか。
> →→HBの例では、「手延べそうめん」

これは講談社には
明確な違いの記述がありませんでした。

「朝日新聞の用語の手引」には
用例に「クリームを伸ばして使う」とあり
「デジタル大辞泉」で意味を確認したところ

厚みのある物を、押し広げて薄く平たくする=「伸ばす」とあり
「餅を伸ばす」
という用例がありました。

ですから、
クッキーとかパイ生地は「伸ばす」が妥当かと思います。

> バターを「とかす」のは「溶かす」でいいのか。
> →→HBの例では、「砂糖を水に溶かす」でも、「雪解け」という

講談社には「とく」の用例として
「砂糖が水に溶ける」
とありました。

「朝日新聞の用語の手引」には
溶かす=とけ合う、固体が液体になる
解かす=とけてなくなる、ほどける
と意味の解説があります。

「固体が液体になる」状態なので
バターは「溶ける」という表記でOKです。

「雪解け」については、
雪がとけてなくなることを指すため
「解」を使います。

ただ、「雪を溶かして水にする」という用例もありました。
雪の状態により、漢字の使い分けが必要になりそうです。

※調べていくと、いろいろなことが分かってきて
M.O さんの質問は、私自身もとても勉強になりました。
参考までに、使用して用語集を挙げておきます。

「記者ハンドブック 第12版 新聞用字用語集」

「朝日新聞の用語の手引」 

「日本語の正しい表記と用語の辞典 第二版」

<追記>
記者ハンドブックによると、
調理をする前の肉や果実などの食べ物は「柔らかい」、
調理の結果は「軟らかい」と表記を分けています。
ただ、どちらかはっきりしない場合も多いので
「やわらかい」と平仮名下記で良いとしています。

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