今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 読者からの質問
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 「追求? 追及?」

<読者からの質問>————————————————

教えていただきたいことがございます。

1)顧客満足度を追求する。

2)顧客満足度を追及する。

私は、「追求」が、正しい使い方だと思いますが、
「追及」は、どのような時に使うものなのでしょうか。
(読者 K.Kさん)
——————————————————————

「追求」と「追及」
一字の違いですが、意味は異なります。

「追求」は、目的のものを手に入れようとして、
どこまでも追い求めること。

例)理想の追求 利潤の追求

「追及」は、どこまでも追い詰めること
追い詰めて、責任・欠点などを問いただすことです。

例)責任を追及 相手の追及をかわす

ですから、上記の質問にある「顧客満足」は
K.Kさんが書いておられるとおり、
1)の「追求」を使うのが正しい使い方です。

2)の「追及」の使い方としては
「責任の所在を追及する」
「追及の手をゆるめない」
のような使い方をします。

文字通り、追い求めるのが「追求」
追い詰めるのが「追及」です。

これ以外に、もう一つ「追究」があります。
これは、明らかにするために、どこまでも調べ続けること。

例)学問の追究 本質を追究

きわめるのが「追究」です。

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今週は、間違いやすい慣用語・慣用句についてです。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法      < 気をつけたい表現
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「的を得る?」

なんとなくうろ覚えのまま使っていたり、
勘違いしたまま使っていたりする表現があります。例えば……

「的を得る

うっかり使ってしまいがちですが
実はこれ、正しくは

「的を射る

ですね。
「当を得る」という表現と混用して間違いやすい表現です。

同様に

「類は類を呼ぶ」

これも正しくは
「類は友を呼ぶ」
が正しい表現です。

同類語としては「類を以って集まる」があります。

今週は、このように
うっかり使ってしまいがちな
誤りやすい慣用語・慣用句を
取り上げていこうと思います。
<追記>
「的を射る」とは、矢の目標である的(まと)を射抜くこと、
つまり「核心をつく」という意味で使います。
一方、「当を得る」は、道理にかなっているという意。
類語に「妥当」があります。

「類は友を呼ぶ」の由来は「易経」の
「方(ほう)は類を以(もっ)て聚(あつ)まり、
物は群を以て分かたる」から派生したと言われます。

「類を以って集まる」の「以て」は「に寄って」という意味。

変化の方向が同じようなものは自然と集まり、
集まったものがそれぞれ群れを作ることになる、
つまり、気の合う者、似た者同士が自然に集まる
ことを指します。

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今週は、敬語の残念な使い方を取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 残念な敬語(5)
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                     「もらえないでしょうか?」

————————————————
もし、相互紹介をしてもいいと思っているのでしたら
お手数ですが返信してもらえないでしょうか
————————————————

上記の文章はメールマガジンの相互紹介の依頼文です。

敬語の使い方がちぐはぐで、微妙に上から目線。
どう返信していいものやら……と少し悩みました。

ファーストコンタクトの相手には
もう少し丁寧な書き方が必要な気がします。
例えば、こんな感じ。

——————————————
もし、相互紹介をご了承いただけるのであれば
お手数をかけますが、ご返信いただけますか
——————————————

「相互紹介をしてもいいと思っているのでしたら」を
「相互紹介をご了承いただけるのであれば」とし

「返信してもらえないでしょうか?」を
「ご返信いただけますか?」
と「~してもらう」の尊敬語「~いただく」を使い
書き換えました。

最後の一文は「お手数をかけますが」を省いて
「ご返信いただけるとうれしいです」
という書き方もあります。

あるいは文そのものを次のように書き換えることもできます。
———————————————-
もし差し支えなければ、相互紹介をお願いできれば
うれしいです。
———————————————-
と、まずは打診することから始める方法も。

敬語は、相手に対する礼儀や敬意を示すものでもあるので
適切に使って、相手に不快感を与えないように配慮したいですね

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今週は、敬語の残念な使い方を取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 残念な敬語(4)
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                       「お送りしていただく」

——————————————————
下記の文章を削除したデータをお送りしていただけますか
——————————————————

上記文章は一見、正しいように見えますが
「お送りしていただく」という敬語の使い方に問題があります。

「お~する」は、自分が相手のためにすることを表す謙譲語です。

「データをお送りします」

のように使います。

しかし、上記の文には
「お~いただく」という尊敬語も使われています。

この一文は、相手にデータの送付を依頼する文。
主語は相手なので、尊敬語「お~いただく」を使うのですが

尊敬語のつもりで
謙譲語「お送りする」を使っているうえに
尊敬語の「お~いただく」を付け加えています。

ですから
「お送りしていただけますか?」の「して」は不要。
したがって、次のようになります。

————————————————–
下記の文章を削除したデータをお送りいただけますか
————————————————–

この不要な「して」を気づかず使っている例としては…

・ご連絡していただけますか?    → ご連絡いただけますか?
・ご契約していただきお礼申しあげます→ ご契約いただきお礼申しあげます
・ご紹介してくださいまして     → ご紹介くださいまして
・ご入会してください        → ご入会ください

などがあります。
いずれも「して」を取ることで、尊敬語として適切な表現になります。

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今週は、敬語の残念な使い方を取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 残念な敬語(3)>
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                       「お伝えしておきます」

————————————
明日はご欠席ということで承りました。
佐藤にもその旨、お伝えしておきます
————————————

上記の文例は、相手からの欠席の連絡に対し
自分の上司(佐藤氏)にその旨を伝えておきます
という内容です。

上記の文例で敬う(立てる)相手は
自社の上司ではなく、メールを送信する相手です。

ですから、ここでは上司を立てる尊敬語「お伝えしておきます」ではなく
メールを送信する相手を立てる謙譲語「申し伝えます」を使うのが適切です。

したがって
————————————
明日はご欠席ということで承りました。
佐藤にもその旨、申し伝えます
————————————
となります。

自分から自社の上司に「伝える」メールであれば

「Aさんは明日、ご欠席とのことですので
部長にもお伝えしておきます」

と、尊敬語「お伝えしておきます」として問題ありません。

敬意を示す(立てる)相手が
社外の相手か、社内の相手か
によって使う敬語が変わってくるので
注意が必要です。

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今週は、敬語の残念な使い方を取りあげます
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仕 事 の メ ー ル 作 法                   < 残念な敬語(2)
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ご連絡いたします

前回のVOL.1754
で取り上げた例文に複数の読者のかたから同じ質問がありました。

<読者のかたからの質問>——————————————–

ご出荷が遅れる → 出荷が遅れる

のであれば、

ご連絡いたします → 連絡いたします

ではないのでしょうか? 連絡するのは自分の行為なので「ご」は
いらないのではないかと思いますが、違ってますでしょうか?

(読者 M.Mさん)
——————————————————————–

「ご出荷が遅れる」は、自分の動作に尊敬の「ご」をつけた間違い。

対して
「ご連絡いたします」の「ご~いたします」は尊敬語ではなく
謙譲語です。

謙譲語は、自分を低めて、相手を立てる敬語。
主語は自分になります。

この場合は、
自分を主語にして
自分が連絡する相手(顧客)を立てるので

謙譲語「ご~いたします」を使い
「ご連絡いたします」
とします。

同様の使い方をする謙譲語には
「ご相談いたします」
「ご説明いたします」
「ご案内いたします」
があります。

「出荷が遅れる」は
「出荷」自体は、自分が相手(顧客)に「送る」という作業で、
受注者が発注者へ送付するという事実を伝える一文に過ぎません。

ですから「ご出荷が遅れる」のように
相手へ敬意を示す尊敬の「ご」は必要はありません。

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