今週は、読者の方からの質問に回答します。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者からの質問
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                          ~というかたち

 「時間のほう」< 敬語の勘違い(4)>VOL.2755
 に対するメールです。

 <読者からの質問>————————————————

  気になるフレーズがあったので、メールします。

  社外のセミナーを受けた際、
  プレゼンターの方々が皆
  「~というカタチを取らせていただきます」と
  連発されるので笑えてきました。

  「~のほう」と同じく、回りくどい印象を受けました。
                          (読者 N.Iさん)
 ——————————————————————

 「資料のほう、お送りしました」
 「製品のほうですが、すぐに送付いたします」

 このように「~のほう」を
 断定を避けるためにむやみに使うのは
 文章を回りくどくするので注意

 と VOL.2755の配信で述べたことに対して
 いただいたのが上記のメールです。

 「~というかたち」も
 なくても意味の通用する言葉ですが、
 話し言葉や書き言葉でも
 合いの手のように頻繁に使ってしまう
 言い回しかもしれません。

 「送料はお客様にご負担いただくかたちになります」
 「お一人様1個というかたちで販売しております」
 のような使い方をしているのを目にしたり、耳にしたりしますが

 「送料はお客様にご負担いただいております」

 「お一人様につき1個の販売です」あるいは
 「お一人様1個にて販売しております」

 このように
 「~というかたち」という言い回しを取り払っても
 文意は通じ、文もスッキリします。

 「~のほう」「~というかたち」といった言い回しは
 言う側、書く側は丁寧な表現のつもりで使っていても

 聞く側、読む側は「まわりくどい」と感じることがあるので
 無意識に繰り返し使うことがないよう注意が必要です。

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今週は、読みやすいメールにするための留意点についてです。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法    < 読みやすい文章にするには(5)>
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                            無駄を排す

 「・・・することが重要であるといえます」

 この一文では「~すること」に加え、
 「~であるといえます」という言い回しが
 文を長たらしくしています。

 このようにもったいぶった言い回しにせず、
 「・・・が重要です」
 とすれば、文章がスッキリするうえ、分かりやすくなります。

 「・・・することが必要となります」

 この一文も
 「~すること」と「~となり」が文章をかさ増ししているので、
 取ってみましょう。

 「・・・が必要です」

 文字量が半分になりました。

 「すなわち」という接続詞も
 省いてよい場合があります。


 このように長文になるほど
 なくてもいいのに、
 文章を大げさにする言いまわしを使い、
 それがクセになることも。

 長文で説明やレポートを書くような場合
 文字量ばかり増える冗長な言い回しは排除し
 できるだけ簡潔に書くことが重要になります。

 メールでも簡潔に書くことが求められますが
 日頃から、無駄な言い回し、余計な表現を排し、
 
 “ぜい肉”のない、すっきりスリムな文章を
 目指しましょう。



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 【しごび】 の お 知 ら せ
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  テーマ:「歌のない人生なんて!?
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  日 時  2017年 2月10日(金) 19:00~21:00

  会 場  神垣あゆみ企画室
      (広島市中区国泰寺町1-9-27)

  参加費  メルマガ読者 ⇒ 読者割引あり
       一般         ⇒  3000円   
       ※ 飲み物とスイーツ 付き

  定 員 10名 ※定員になり次第、締め切ります。

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 ★お申し込み方法は・・・
  Facebookのイベントページで
  「参加」表明を。
  https://www.facebook.com/events/1640830632890013/





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今週は、読みやすいメールにするための留意点についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法          < 読みやすい文章にするには(3)
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                                                                     「~することができる」

「~することができます」「~することが可能です」
という言いまわし。

文字通り「可能である」ことを述べる際に使い、
とても便利。

でも、多用すると
文章が冗長になります。

例えば
「○○を使えば、劣化のリスクを低減することができ、
製品の性能低下を阻止することが可能であると考えられます」
という一文。

「~することができる」「~することが可能である」という
言い回しが一つの文に続けて用いられています。

マニュアルやレポートなど
ボリュームのある文章に
こうした言い回しを繰り返し使うと
文字量ばかりがいたずらに増え、
要点がぼやけてきます。

「~すること」を省いて下記のように書き換えると
文字量も減り、文がスッキリします。

「○○を使えば、劣化のリスクを低減し、
製品の性能低下を阻止できると考えられます」

阻止することが可能である → 阻止できる
とし、その前にある文は「できる」が重なるので
低減することができ → 低減でき → 低減し
に文を整えました。

また
「最適な方法を選定することができると考えられます」

という一文は
「~することができると考えられます」といった遠回しな言い回しより
「~できます」と言い切る方が分かりやすいです。

「最適な方法を選定することができると考えられます」

「最適な方法を選定できます」

言いまわしを変えると
ご覧の通り、文字量は半減。

文章を読み返すとき
「~すること」を頻繁に使っていないか
チェックしてみましょう。

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今週は、読者の方からの質問に回答します
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 読者からの質問
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                  「とりまして」か、「とって」か

<読者からの質問> ———————————————-

年賀状の添え書き(文例)についての質問です。

皆様にとりまして、良い1年となりますよう心よりお祈り申し上げます
皆様にとって、良い1年となりますよう心よりお祈り申し上げます

“とりまして”と“とって”どちらのほうが正しい、
あるいは、ほかにもこのような言い方がある
などがありますか。

個人的には丁寧な言い回しになるとしたら、
“とりまして”なのかなと思っています。
(読者 H.Kさん)
——————————————————————-

どちらでも差し支えないと思いますが、丁寧なのは
皆様にとりまして、良い1年となりますよう心よりお祈り申し上げます
です。

この文の前半
「皆様にとりまして、良い1年となりますよう」には
3通りの書き方が考えられます。

1)皆様にとりまして、良い1年となりますよう … 最も丁寧
2)皆様にとって、良い1年となりますよう   … 3)より丁寧
3)皆様にとって、良い1年となるよう

後半の「心よりお祈り申し上げます」に敬語が使われているので
3)の文でも問題ないのですが、
より丁寧に書こうとすれば、1)や2)の書き方もあります。

「とって」を使うことが間違いではないので、
前の文との兼ね合いや送る相手との関係により
バランスがとれる文を使えばよいと思います。

◇─────────────────────────────────◇
あ と が き
◇─────────────────────────────────◇

2017年ですね。
こうしてメールマガジンを書いていると
新年の始まりを実感します。

2005年1月10日に創刊した
当メールマガジンも12年目を迎えました。

創刊当初から読んでくださっている読者の方、
最近読み始めたという読者の方、
今年も【仕事のメール心得帖】をよろしくお願いいたします。

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今週は、あれ?と思う敬語の使い方を取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(3)
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                          「ご愛顧を賜り」

 今週は、こうしたらもっとしっくりくるのでは? 
 という敬語の使い方について取りあげています。

 ————————————————-
 本年は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

 来年も変わらずサービス向上につとめて参りますので、
 変わらぬご愛顧を賜りますようお願いいたしまして、
 簡単ですが年末のご挨拶とさせて頂きます。
 ————————————————-

 年末のあいさつメールですが、
 2行目が要素を詰め込み過ぎていて長くなっています。

 最後の「簡単ですが年末のご挨拶とさせて頂きます」を省き、
 その上の行を整理してみましょう。

 1行目の「変わらずサービス向上に」と
 次の行の「変わらぬご愛顧を」は、
 「変わらず」「変わらぬ」が続くので、
 1行目を「一層」に。

 「つとめて参ります」の表記は
 「まいる」が補助動詞なので平仮名表記にして、
 「努めてまいります」に変更します。

 「ご愛顧を賜り」も文の最初の行にあり、
 次の「ご愛顧を賜りますよう」と重なるので、
 言いまわしを変えて「お付き合いを」とします。

 したがって、書き換えると…

 ————————————————-
 本年は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

 来年も一層サービスの向上に努めてまいりますので、
 変わらぬお付き合いをお願いいたします。
 ————————————————-

 最後の行の「お付き合い」は
 「お引き立て」としてもよいでしょう。

 同じ敬語の言い回しを繰り返し使っていることがあるので、
 書いた後は読み返して、重複がないか整理すると
 行数も減り、スッキリします。

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今週は、あれ?と思う敬語の使い方を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 気になる敬語(2)
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                「詳しいお話をお聞きになられたい方」

今週は、こうしたらもっとしっくりくるのでは?
という敬語の使い方について取りあげています。

————————————————-
求人について、詳しいお話をお聞きになられたい方は、
こちらのアドレスへご連絡ください。
————————————————-

上記は、ある店舗のスタッフ募集に関する案内メールです。

尊敬語が相手ではなく店側に使われていたり、
敬語が重ねて使われていたりして、まとまりがありません。
整理してみましょう。

求人についての話をするのは店舗側なので
「詳しいお話」の「お」は不要です。

「お聞きになられたい方」も
「聞く」の尊敬語は「お聞きになる」なので、
「お聞きになりたい方」とするのが適切です。

したがって、下記のように書き換えることができます。
————————————————-
求人について、詳しい話をお聞きになりたい方は、
こちらのアドレスへご連絡ください。
————————————————-

さらに整えて、文意を分かりやすくると……

—————————————————————
求人についてのお問い合わせは、こちらのアドレスへご連絡ください。
改めて詳細をお知らせいたします。
—————————————————————

一度、正しい敬語に書きかえてから
結論を先に書く文章に書き直しました。

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