今週は、同じ読みで表記が異なる言葉を取り上げます。
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仕 事の メ ー ル 作 法              < 敬語の問題(4)
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                        「企業文化の味付け」

今週は、敬語の使い方に感じる疑問や違和感について取り上げています。

7月9日配信の 社外よりも社内の敬語?< 敬語の問題 >VOL.3113
への読者からの感想を紹介します。

<読者からの感想>—————————————————-

> しかし、企業によっては社外に対して以上に、社内の上下間で敬語の使用を強
> いられるところもあるとか。

数えてみれば4つの会社に勤めた身として、この企業文化と言うのは厄介だと
しみじみ思います。

一般論で言えば、レポートは、である調・敬語抜き・(肩書名以外の)敬称不要
・道徳的コメントは不要……など、ある意味うるおいのない書き方が良しとさ
れていると思います。
そして、それを判ったうえで企業文化の味付けをするのが、その企業における
「優秀なレポート」のようです。

この「企業文化の味付け」が一筋縄ではいかず、私が経験しただけでも

・顧客企業には社内文書では「さん」は不要
vs 社内文書でも敬意を示すのが正しい態度だ
・社員の役職名は正式に書け(ex.神垣課長)
vs 社内文書は役職名は略語でいい(ex.神垣K)

など、会社によって180度違うようなケースもありました。
このことへの対策は「なじむ」しかなく(社長に迎えられたとかなら別かもし
れませんが)下っ端で移った際は怒られて早く修正できたのですが、役職者と
して移った時は誰も注意してくれないので、自分で「法則」を見つけるのが大
変でした。

> 会社案内や自社のウェブサイトでは「風通しの良い社風」を謳いながらも、社
> 内での敬語の使用に必要以上に気を使わなければならいのだとしたら、随分窮
> 屈な話です。

個人的にはことさら「風通しの良い」を強調する会社の方が、そういう不文律
が多いように思います。
(読者 O.Hさん)
———————————————————————-

会社の数だけ、敬語の使い方やメールの書き方などの「社内ルール」が存在す
るのかもしれません。

敬語に関して、ここ1~2年で増えてきたと感じるのは
「今、社長はおられません」「社長にお聞きしないと……」といった「社内向
け敬語」を、そのまま「社外向けの敬語」として使ってしまうケースです。
取材などを通じて企業に電話連絡する際に、こういうやりとりが増えてきまし
た。

社外の相手に自社の上司のことを伝えるのであれば、
「今、社長の○○は不在にしております」「○○に確認いたします」と返答す
るのが「社外向け敬語」の使い方だと思うのですが、対応している担当者はそ
のことに気づいてません。

そんなとき、「社内敬語」の規律は厳しそうだけど、「社外向け敬語」の使い
方は教育してないのだなぁ、と思ってしまうのです。もちろん、社内の上下関
係に基づく規律や言葉遣いは必須と思いますが、力点の置き方が内向き(=社
内)か、外向き(=社外)かは、こうした電話対応でも見えてしまうものだと
感じています。

業務の効率化や本当の意味で「風通しの良い社風」にするための「社内ルール」
であれば良いのですが、社員の手かせ、足かせになるようなルールは、会社の
発展の妨げにもなりかねないと思います。

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今週は、メールで助言するときのポイントを紹介します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法       < アドバイスするときの心得(5)
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                     なんとなくでは伝わらない

今週は
メールでアドバイスや助言をするときの留意点
について取り上げてきました。

▼アドバイスするときの心得-4
「具体的に伝える」

「もっときちんとした方がいいですね」
「なんか変でしょ」

このような抽象的なアドバイスは
言われた方も困ります。

「もっときちんと」ってどのくらい「きちんと」すればいいの?
「なんか変」ってどこが? 何が? どのくらい?
と思ってしまいます。

例えば
服装のことをアドバイスするなら
「人前に立つときはスーツ着用の方がいいですね」

顧客対応のことをアドバイスするなら
「言葉遣いは丁寧に。大きな声ではっきりと挨拶しましょう」

「なんか変」という感覚的で曖昧な指摘ではなく
「ページ下の線がずれているので、揃えましょうか」
「誰に伝える文なのかわかりにくいので、主語を書くようにしましょう」
のように、具体的に伝えることが肝心です。

「何を」「どのように」するかが分からなくて
作業や考えが止まっているのですから

アドバイスをする場合は
その原因を探り、次のアクションにつながるように
対策や対応を示す必要があります。

特にメールの場合は、
具体的な単語や方法を挙げないと
なんとなく以心伝心では伝わりません。

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「大自然を生活の一部に」を理念に
山口を拠点に、作家活動を展開中の
若きアーティスト竹部さんに、これまでのこと
これからのことを思う存分語っていただく2時間です!

日 時  12月13日(金) 18:30~20:30

会 場  ソアラビジネスポート(ミーティングルーム)

参加費  一般 ⇒ 3000円 (飲み物とおいしいお菓子 付)
メルマガ読者 ⇒ 割引あり

定 員 10名(定員になり次第、締め切ります)

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記事全文を読む

今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法          < 読者からの質問(3)
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                         「ご対応」の「ご」

拙著への質問とバックナンバーVOL.1394

への質問としていただきましたので、こちらで紹介します。

<読者からの質問>————————————————

本日は、以前のメルマガから抜粋し、
さらに質問をさせていただきたくメールしております。

神垣様の「さらりと返せる、大人のメール表現」を購入しました。
そのQ74にて、謙譲語「ご」の使い方について執筆されており、
非常に興味深く読みました。

Q74、NGフレーズの一文に
「販促物の制作をご依頼したいのですが、対応は可能ですか」
という文は、「ご依頼」の「ご」は不要だというのは理解できました。

しかし、「対応」は相手の行動であるため、
「ご対応」と「ご」が必要ではないでしょうか。

また、たとえば自分が相手へ対応する際、
「明日までに対応いたしますので、今しばらくお待ちください」
という文について考えました。

この場合、自分の「対応」という動作は相手に向かっており、
相手を敬う意味で「ご」をつける必要があるのではないでしょうか
(特に相手が顧客の場合)

したがって、
「明日までにご対応いたします」
「明日以降のご対応となります」
※これ以降の文が文字化けして読みとれませんでした。

この謙譲語の「ご」については、何度か職場でも話題となっております。
突然のぶしつけな質問、大変恐縮ですが、
ご教示のほどお願いいたします。
(読者 J.Sさん)
—————————————————————

「販促物の制作を依頼したいのですが、対応は可能ですか」
についてですが

これは、依頼する自分の立場と、依頼を受ける相手との立場
の違いから「対応」に「ご」を付けませんでした。

自分が発注者の場合、
受注者の相手の動作である「対応」に「ご」を付ける必要はないと
考えたからです。

相手が客先の場合は、
相手の動作である「対応」に「ご」を付ける方が丁寧です
(ただ、客先に発注する、という状況はあまりないように思います)。

次に
「明日までに対応いたしますので、今しばらくお待ちください」
の「対応」ですが
「対応する」動作の主語は自分です。

「対応」という動作は相手に向かうものですが
相手に対して「対応する」のはあくまで自分ですから
この時に謙譲の「ご」は必要なく
「明日までに対応いたします」
となります。

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今週は、有限会社エニシングへの取材記事を届けします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      <Tシャツショップのメール作法(4)>
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ネットショップでの商品購入に自動返信メールはつきもの。商品の注文確
認に必要なものであるし、漢字Tシャツショップ Anything でも採用して
います。

▼ 一人一人のお客様の声を広く受け入れる
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

けれど、Anything では自動返信メールの一律な対応任せにはしていません。
ショッピングカートでの購入の際、入力項目の最後には「ご注文内容の確
認メールは必要ですか?」という欄があり、メールでの注文内容確認の要
・不要が選択できるようになっています。

ネット注文時に有無を言わせず自動送信される注文内容確認メールは、購
入側にとっては煩わしいもの。ちょっとしたことですが、不要の選択肢が
あるだけでもうれしいものです。

ネットショップ側にとって効率よく確実に注文を処理していくことは重要
ですが、ショップ側の都合に走り、客側の都合にお構いなく自動化された
メールのやりとりにはそろそろうんざり。

クレームが発生したときも、メールでしか対応窓口がなかったり、幾つも
画面を変えなければクレーム用のアドレスにたどり着けない、そんな不親
切なサイトも見受けられます。

Anything では、注文方法もサイト内のショッピングカートだけでなく、
電話やFAXでも対応。購入時に関する意見や問い合わせも問い合わせアド
レスを明記するだけでなく質問フォームも用意。

すべてを一律にフォーマット化せず、一人一人のお客様の声を幅広く受け
入れる体制を整えています。

お客様との最初の接点となる注文後のメール確認で、自動返信に頼らずお
客様の「個」をつかみ、月1回配信するメールマガジンでは客層別に数種
用意したものを独自配信。

顧客が増えれば一律化してしまいがちな対応を、Anything では手間を惜
しまず、お客様に顔の見えるパーソナルなメッセージを伝える続けている
のです。

■過去に頂いた主なご質問 http://www.anything.ne.jp/question.html
■お客様の声 http://www.anything.ne.jp/from%20customers.html

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