読者からも「気になる言葉」が続々と…。 ◆────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法     < 読者からのおたより
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                  「気になる言葉」番外編

日ごろ「気になる言葉」を教えてください、と呼びかけたところ、早速、読者
のかたからおたよりをいただきました。書き言葉よりも話し言葉についてが多
かったのですが、共感するものばかりでした。ご紹介します。

■「~じゃないですか」
自分の言い方を納得させようと聞こえるんですね。かなりの抵抗感があります。
無礼に念押し、押しつけがましい。           (読者 E.Sさん)

→よく耳にしますね。知っていて当然、という前提のもとに会話が進んでいく
ようで、暗に同意を促す押しつけがましさを感じます。「私ってまじめじゃ
ないですか」と言うその相手、どう見ても不まじめってことはよくある話。

強引な表現としては「~させていただきます」もあります。丁寧なようで強
引。私もつい使ってしまう言葉なので、気をつけなくては。

■「~なんですよ、はい」
最後の「はい」。たとえば「この辺りに置いてあるのは、新作なんですよ、はい」。
言ってしまう気持ちもわかりますが、気持ち悪いです。  (読者 Y.Tさん)

→「はい」以上に気になるのが最後の「うん」。「~なんですよね、うん」
「もうご覧いただきましたか、うん」。こちらが同意する前に発せられる
「うん」が耳障りです。話し言葉だけではなく、ブログやメルマガでもたま
に目にします。相手に聞いたり同意を得る前に、自己完結してしまったので
は、対話は成り立ちません。

■「申し訳ありません」
「申し分けありません」と使う人もいますが、「訳」が正しいですよね。
(読者 T.Aさん)

→「申し訳ない」の「訳」は理由を意味し、「言い訳のしようがない」詫びる
気持ちを表す言葉です。デジタル大辞泉によると「訳」は「分け」と同語源と
あり、それが混同の原因になっているのかもしれません。

そのほか、和語でも「ご」をつける例として挙げた「ご入り用」に対して、読
者のかたから次のようなご意見をいただきました。

「ご入用(ごにゅうよう)」から「ご入り用」と使用されるようになったので
はないでしょうか? (漢語の前に「ご」をつける)ルールは生きていると思
います。私は「お入り用」を使っています。       (読者 R.Sさん)

この場合も、言葉の本来の意味をたどると違いに納得できますね。

▼ 「くずす」前に基本を身につける
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
着くずすならぬ「言いくずす」現象が日常的な言葉づかいにも多く見られます。
基本を知り、基礎ができたうえで「くずす」のと、知らないまま「くずす」の
とでは大きな違い。

くずす加減、TPOに合わせた使い分けを意識しているつもりですが、つい安易
に使っている言葉も多いです。

洋服も着物も粋に着くずすには年季がいります。粋に言いくずせるようになる
には、もっと言葉の基礎を鍛錬する必要がありそうです。

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