はた迷惑なメールについての最終回です。

◆────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法      < 黄信号のメール(5)
◆────────────────────────────◆
ムラのあるメール

▼ 重たいメール
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
気分のムラがメールにも出ます。

自分が暇だったり、人恋しい時には、ボリュームたっぷりに語り尽くした
メールをよこすのに、忙しくなるとふっつり音信不通。何かあったのかと
案じて返信すれば、本人はケロっと忘れていた、なんてことがあります。

心の中のモヤモヤや不安を書いて解消するということは確かにあります。
ですが、その人の内面を書き連ねたメールというのはややもすると大作で、
読む人の気を重くします。

人を巻き込んで解消するのではなく、ひっそり自分の中で処理して、人に
は晴れやかさわやかな心持ちでいつも接したいものです。特にビジネスの
場では。

▼ まずは心の状態を最適化!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
仕事ができる人は往々にして、そういったムラが見られません。気持ちや
生活態度のバランスがとれている様がメールからもくみ取れるのです。

要件を簡潔にまとめ、ソツなくムダなのないメールが、だいたい決まった
時間帯に来ることが多いです。これはメール対応の時間を決めているから
で、やりとりを続けていくうちにその人のサイクルが見えてきます。

今週5回にわたってお届けしてきた「黄信号のメール」。すべて、私自身
の経験をもとに書きました。

おかしなもので、相手への関心や思い入れが強い時ほど、余計な力が入っ
て失敗することが多かったように思います。

人によって態度を変えるのではなく、むしろ、どんな人へも感じよく的確
なメールが送れるよう、まずは自分の心の状態を最適化しておくことが大
切なのかもしれませんね。

ビジネスメールを書くときに役立つ
最新の記事が無料で読めます。

平日日刊で無料配信。登録はこちらから
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、実ははた迷惑なメールについてとりあげます。

◆────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法      < 黄信号のメール(4)
◆────────────────────────────◆
メールの主語

▼ 一人称で熱く語る前に…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「私が、私が」という一人称だらけのメールも要注意。

対話する時も相手に話す隙を与えず、自分のことだけしゃべり倒す人がい
ますが、メールも一緒。徹頭徹尾、主語が「私」のメールは受け取る側に
は少々つらいものがあります。

ビジネスメールも私情や私見を織り込みすぎると、客観的な判断がつきに
くくなります。

用件や状況を伝えることをまず優先。意見を求められる前から「私はこう思い
ます」「私はこうしました」とゴリ押しする前に、相手の判断や意見を聞き入
れることが必要でしょう。私信でも「私が」の多いメールは自慢大会に陥りが
ちです。

▼ 傲慢な詩人
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
逆に、主語のないメールも困ります。

主語が抜けると、まるで詩のような文章になり、何が言いたいのか読む側
にはさっぱり伝わってきません。

自分に関する事柄は相手も知っていて当然というノリで書かれていると、
書いている本人は満足でも、読む側には真意も意図も見えてこないのです。

メールも対話も相手あってのこと。一方通行でなく、お互いが「理解」と
か「解決」というゴールに向かって配慮し合うのがコミュニケーションの
第一歩ではないでしょうか。

ビジネスメールを書くときに役立つ
最新の記事が無料で読めます。

平日日刊で無料配信。登録はこちらから
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、実ははた迷惑なメールについてとりあげます。

◆────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法      < 黄信号のメール(3)
◆────────────────────────────◆
理由が長いメール

▼ くどくど書いていませんか?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
世の中、誰しも忙しいです。都合がつかないことだってよくあります。

だからと言って、都合がつかない理由をメールで一から十まで並べたてる
のはどうでしょう。

「急用で」「先約があって」「家族が病気で」など、相手に伝えるべき理
由をかいつまんで書けば一行ほどで済むところを、三~五行を費やして詳
細に書く。

でも、書けば書くほど言い訳がましく、相手にとって関係ない事柄が大半
を占めていないでしょうか。

▼ 長くより早く!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
理由を書く側の気持ちとしては、出席できない理由、断る理由、予定を変
更する理由を「分かってほしい!」一心で長くなるんです。

でも、相手にとって重要なのは、むしろ、出欠の有無、時間変更の連絡を
“早く”知ること。早く分かれば次の手も早く打てます。

間際になって「出席できません」「遅れます」では、相手の時間までも無
駄遣いすることになりかねません。

都合がつかない理由を長々と書き連ねるより「では、いつなら都合がつく
か」を知らせることの方が実は重要。

私は何度となく失敗してきましたが、やはり、断る側から断られる側、変
更する側から変更される側になって、改めてよく分かりました。人のふり
見て我がふり直せ、ですね。。

ビジネスメールを書くときに役立つ
最新の記事が無料で読めます。

平日日刊で無料配信。登録はこちらから
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、実ははた迷惑なメールについてとりあげます。

◆────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法        < 黄信号のメール(2)
◆────────────────────────────◆
引っぱるメール

▼ メールの後追い
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
引っぱるメールは疲れます。

一つの用件が完結したかと思うと、次のメールにも用件が添えてある。1回の
メールにまとめて書けば、一往復で済むやりとりが無駄に長くなっていきます。

でも、こうなることもよく分かるのです。書いているうちに別の用件を思い
出し、「そう言えば」「先ほど書き忘れたのですが」と追加することになる
のですから。慌てている時、混乱している時ほど、起こりがちな現象です。

対処法としては、ひと呼吸おいて、伝えるべき用件を一度頭の中でまとめて
みる。箇条書きにメモして用件を整理するのもいいでしょう。特にビジネス
メールは、やりとりの回数が少なくて済むよう、用件を整理して伝える習慣
づけを。

▼ 書きっぱなしでいいの?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
雑談のようなメールも困ります。

用件の本筋から枝葉が伸び、他愛のないおしゃべりのようなメールが延々と
続いていく。お互い暇な時はそれも楽しいでしょうが、どこかで歯止めをかけ
ないとエンドレスです。

思いつきのひと言、愚痴ともつかないつぶやきのメールも、どう返答していい
ものか困ります。

対面で話をする時は、「聞いてもらうだけでいい」「人に話してスッキリした」
ということもありますが、メールは消去しない限り残ります。相手の心に重荷
にならない配慮も時には必要。

私自身もしつこい、くどいメールにならないよう、意識してあっさりとまとめ
るようにしています。用件第一のビジネスメールも実は素っ気無いくらいがちょ
うど良いのかもしれません。

ビジネスメールを書くときに役立つ
最新の記事が無料で読めます。

平日日刊で無料配信。登録はこちらから
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、実ははた迷惑なメールについてとりあげます。

◆────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法          < 黄信号のメール
◆────────────────────────────◆

▼ しゃべりすぎるメールは要注意!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
話をしていて「ひとこと多い人」というのは、周りに必ず一人や二人いる
ものです。

メールでも同じ現象が起こるもので、ひとことどころか、二こと、三こと
余計に書いてしまうんですね、これが。

受け取った相手にしてみれば、聞きもしないことを長々と語られ、はた迷
惑なこと、この上なし。中には、すっかり気を悪くしてしまう人もいるで
しょう。

私はどちらも経験があるので、いつも自戒しているのですが、やっぱりや
ってしまってます。

▼ 気を利かせたつもりがアダになる
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
問わず語りにつらつら余分なことまでメールに書いてしまうのは、相手へ
の親切心とか「気を利かせたつもり」という意識が過剰に作用している場
合が多いです。

でも、相手にしてみれば、尋ねた項目の答えに余計な情報までくっついて
きて「そんなことまで聞いてないよ」とうんざり。送った本人は気を利か
せたつもが、結局、空回りして終わってしまうんですね。

特に自分が専門とする分野の内容とか、詳しい、得意とする事柄について
は、メールでも饒舌に語ってしまいがち。

ですが、その方面に明るくない人にとっては、初歩的な質問をしたつもり
が、いきなり本格的に述懐されて、面食らうと言うこともあります。

「間合い」というのは対話の時も大切ですが、相手が何を求めているのか
をメールの文面から察し、適切な対応ができるようになりたいですね。せ
めて、相手に聞かれてから詳細を述べるとか…。

自戒を込めて、そう思います。

ビジネスメールを書くときに役立つ
最新の記事が無料で読めます。

平日日刊で無料配信。登録はこちらから
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

Short Versionでお送りした「書くこと」についての雑感、最終回です。

◆────────────────────────────◆
 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法      < 書くこと徒然(3)>
◆────────────────────────────◆
                            恋文のように

 ▼ 相手がいるから書ける
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 日記は典型的な三日坊主です。何度も挑戦しましたが、ダメみたい。

 その日あった主だったことだけ書きとめておけばいいものを、感情込みで
 長々と綴ってしまい、あとで読み返すとこっ恥ずかしくて、続いた試しが
 ありません。

 でも、それが、手にとってもらった後ゴミ箱行きになるチラシでも、一瞬
 目にとまるだけのポスターやパンフレットでも、誰かに向けて書いいてい
 るぶんには、幾つ書いても苦になりません。

 駆け出し時代に先輩達から教わったのは「どんな文章もラブレターを書く
 ように書け」ということでした。文章で振り向かせろ、と。

 ▼ 八割のの困難と二割のエクスタシー
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 企画書だって、プレゼンする相手をどうやって振り向かせるか、仕掛けを
 考え、言葉を選びます。取材した相手の魅力を読者に伝え、振り向かせる
 ために、発した言葉に光を当て活写します。

 そうやって今まで何百と綴ってきた仕事の恋文。広告や販促物はその大半
 が見知らぬ人の手に渡り、目に触れ、すぐに消えていきました。冊子や出
 版物も時とともに忘れ去られる運命です。ホームページに至っては、次々
 と新たに書き綴っていかなければ、すぐに飽きられてしまう…。

 そういうものだし、それが私の仕事ですが、時折、そんな不毛な恋文に
 「ありがとう」と言葉をかけてくれる人がいます。そんな時、あぁ、片想
 いではなかったんだなぁ、と改めて気づくのです。

 この二割の恍惚があるから、昨日も今日もこれからも書き続けていけるん
 でしょうね。

続きを読む

記事全文を読む