今週は、メールと手紙の使い分けについて考察します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < メールか手紙か(4)>
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得るものと失うものを知る
相手にダイレクトにつながる携帯電話、携帯メールの普及で「待つ」こと
への耐性が薄れてきたように感じます。
▼ 「察する」感性の衰え
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早くつながりたい、早く答えがほしい、という欲求が強く、返事を待てな
い。返信までに間があくと不安になる、という諸症状に心当たりはありま
せんか?
じっと待つことが我慢できなくなってきているのです。
コミュニケーション自体に即効性、即時性を求める傾向が強く、密なつな
がりが生れた分、「間あい」とか「想像力」とか「余韻」を楽しむ能力が
乏しくなりました。
「察する」という感性が若い人ほど希薄になっているのは、携帯コミュニ
ケーションの弊害と言えるでしょう。
▼ メール時代だから映える手紙の力
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手紙につきものの手書き文字。
不思議なもので、手書きの文字は、その人が置かれた状況が如実に映し出
されます。同じ人が書いた文字もゆとりのあるときと、追い詰められた時
とでは文字がこわいほど変わっているのです。
一律の活字で送られてくるメールでは、ここまで読み取ることはできない
でしょう。
一度、メールの利便性、機能性を知ってしまったら、メールのない生活に
は戻れません。
メールのメリットは最大限に活用しつつ、一方で、手紙の伝達力、保存性
にも目を向け、余韻や想いを伝え感じる道具として、うまく使いこなした
いものです。
メールの普及で失ったもの、得たもの。
今一度、改めて考えてみてもいいのではないでしょうか。
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