今週は、文章を読みやすくする表記の工夫をご紹介します。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法   < 漢字からひらがなに(3)
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「お」と「ご」

皆様の御協力に御礼申し上げると共に御挨拶に代えさせて
いただきたいと存じます。

このようなあいさつ文によく見られるのが
「御挨拶」「御協力」「御祝い」「御礼申し上げます」など
の「御」の字。丁寧で改まった表現として使われることが多いです。

しかし、メールや文書で漢字の「御」を多用するのは考えもの。
特にあいさつ文では「御」が並ぶと、文章が一層堅く感じられ、
見た目にもくどく圧迫感すら感じると思いませんか。

「御祝い」「御歳暮」といった文字を熨斗などの表書きに書くときは
「御」を使う方が収まりがよく見えますが、
文章にする場合は「お祝い」「お礼」「お悔やみ」とひらがな書きに
しても失礼には当たりません。

文章全体を見ても、ひらがなで書かれているほうがやさしく読みやすい
印象になるのではないでしょうか。

「ご」と「御」の使い分けの基準は、
接頭語として使う場合は「ご」とひらがなを使用。
例)ごあいさつ  ご協力  ご結婚

慣用句や固有名詞として使う場合は「御」と漢字で書きます。
例)御利益  御用達  御所

ポイントポイントに使ってこそ映える「御」の字。
使い過ぎには注意したいですね。

※参照:『記者ハンドブック』『朝日新聞の用語の手引』