今週は、堅苦しくまわりくどい表現を書き直してみましょう。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 書き換える技術(3)>
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漢字に頼らない
「諸般の事情にかんがみ、鋭意努力いたしております」
「抜本的かつ体系的な見直しを早急に行います」
上記のいずれも、分かったようで分からない文章です。
堅苦しい言葉が並んでいる割には、伝えようとする内容があいまい。
もっと分かりやすく具体的に書き換えてみましょう。
「諸般の事情にかんがみ、鋭意努力いたします」
↓
「さまざまな事情を考え、まずは○○についての改善から始めます」
「かんがみ」とは「考慮して」という意味です。「鑑み」と書きます。
知っておいてよい言葉ではありますが、文章が仰々しくなるので、
「考慮して」「考え」と書き換えて使うと分かりやすいです。
「鋭意努力」というのも、それなりに格好がつく都合の良いフレーズ
ですが、具体的な対策や対処の仕方を述べる方が誠意は伝わります。
▼ あいまいな言葉より、日時を明記
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「抜本的かつ体系的な見直しを早急に行います」
↓
「原因究明と○○全体の見直しを11月○日から行います」
「~的」という言葉はクセモノです。使いすぎると、何のことだか
結局分かりません。
この一文では「抜本的」は「原因究明」、「体系的」は「~全体の」と
書き換えることで、どんなことが行われるのかイメージできます。
「早急に行います」というのも、日時を明記すると現実味を帯びますね。
半ば慣用語として使われているお堅いフレーズには、次のようなものが
あります。
「忌憚のない」 ⇒ 「率直な」「遠慮のない」に書き換え
「万全を期す」 ⇒ 「間違いのないように」に書き換え
「可及的速やかに」 ⇒ 「できるだけ早く」「○月○日には」
「先般」 ⇒ 「先日」「先ごろ」「○月○日に」
形式ばった難しい言葉でお茶を濁さず、分かりやすく具体的な表記を
心がけたいですね。
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