今週は、読むのにストレスを感じるメールについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読みづらいメールとは?(5)
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否定と肯定の混在

読者のかたから読みづらい文例の投稿がありました。ご紹介します。

「本年の申告書に読み込む必要のない項目がある場合には、項目のチェッ
クを外してください」

この一文、確定申告の際に目にしたかたもいるのでは?
一回読んだだけでは、私はすぐに理解できませんでした。

読みづらい原因は、否定と肯定の表現が一文に混在しているためです。

「必要のない項目がある場合」の「ない」と「ある」。
一体、どちらなのか、分かりづらい表現です。

文末の「チェックを外してください」も意味としては
「チェックしないでください」と同じなので、
「読み込む必要のない」と重なって、分かりづらい表現になっています。

これを分かりやすく書きかえるとしたら…

「本年の申告書に読み込む必要のある項目にチェックしてください」

読者によると、この一文の後に複数の項目があり、あらかじめ幾つかチェッ
クが入っていたということなので、それをくみ取れば…

「本年の申告書に読み込む必要のある項目のみチェックしてください」

または

「本年の申告書に不要な項目がある場合は、チェックをはずしてください」

という書き方にすれば、もっと分かりやすくなります。

文例を紹介してくださったシュウさん、ありがとうございました。

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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読みづらいメールとは?(4)
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くどい文章

次の文例は、自分の担当業務に対する説明文です。

「私は、○○管理会社として△△管理させていただいている当社としては、
お客様から信頼されて△△の管理を任されているからこそ、その信頼に
応えなければならないという責任感が非常に大切だと考えています」

上記の一文が読みづらいのは、
主語「私は」と述語「~と考えています」の間に入る一文が長すぎる
ためです。

「○○管理会社として△△管理させていただいている当社としては、
お客様から信頼されて△△の管理を任されているからこそ」のくだりは、
説明を意識するあまり、同じような内容が繰り返されています。

そのため、主語「私は」と述語「~と考えています」が
つながりにくくなっているのです。

内容の重複を取り除き、文を整理してみましょう。

「○○管理会社として△△管理をお客様から一任されている当社の使命は
その信頼に責任を持って応えることだと、私は考えます。

「○○管理会社としてお客様に信頼されているからこそ、
当社はその信頼に応える責任があると、私は考えます」

同じ内容を繰り返してしまうのは、それだけ強調したい部分ということ
でもあります。しかし、それが過ぎると「くどい文」になりがちです。

一度文章にしてから読み返し、重複していると感じた部分は整理して
短くまとめ直すと、すっきりとメリハリのある文になります。

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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読みづらいメールとは?(3)>
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居丈高(いたけだか)な文章

社内向けのメールの一文です。件名は「管理課人員減に伴うお願い」で、
下記の文章が始まります。

「首記の件、御既承の通り、○○事業採算改善策の一環として10月1日から
諸施策が施行されていますが、中で○○営業部管理課に関しましては、
結果として担当者が1名削減となっておりますので、業務対応効率化を
実践しております」

上記の一文が読みづらい要因は2つ
「一文が長い」「表現がかたい」ことです。

長いうえにかたいので、用件がすっと頭に入ってきません。

このような“格式ばった”文章は、書く側の威厳を示すことはできても、
読む側にとっては、その威厳が煩わしく感じられ、
「で、何が言いたいの?」という伝わり方しかしません。

行政機関でも、いわゆる「お役所言葉」の改善が図られている昨今、
社内向けのメールに「御既承の通り」「諸施策が施行」という表現が
果たして適切なのか、という疑問を抱きます。

しかも、件名には「お願い」とあります。
お願いの前に現状を述べるにしても、ずいぶんと居丈高な文面という印象。
これは書く側の自己満足にすぎず、読む側に理解を求めるのであれば、
もっと分かりやすく自然な言い回しが必要でしょう。

「○○事業採算改善策として、10月1日からさまざまな取り組みが
行われています。
中でも○○営業部管理課では、担当者が1名削減され、
業務対応のより一層の効率化を実践しています。そこで・・・」

「関しましては」「~しております」という表現も繰り返し使うと、
文章が長くなるばかりです。
社内向けのメールであれば、必要以上に丁寧な表現よりも、要点を簡潔に、
分かりやすく述べる点に重点を置くべきでしょう。

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今週は、読むのにストレスを感じるメールについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 読みづらいメールとは?(2)
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ワンパターンの文章

社内報の最新号を紹介する一文です。

「この度の社内報につきましては、○○管理業務、△△処理に関わるコンプ
ライアンス体制の強化をメインに取り上げさせて頂きました。
○○管理業務につきましては、現場の○○管理責任者、○○管理者の方々
にコメントを頂きました。
また、△△処理に関わるコンプライアンス体制の強化につきましても、内
容を理解するきっかけにして頂ければ幸いです」

上記の一文を読みづらくしている原因は「同じ言葉の繰り返し」です。

「~につきましては ~いただきました」
が2つの文にわたり、同じように使われています。
最後の一文でも「~につきましても」「~頂ければ」と形を変えて
同じような表現が続いています。

このように同じパターンの表現を繰り返すと、文字量がむだに増え、
一本調子で読みづらくなります。

特に、言葉のつなぎに使う「つきましては」の表現は「ついては」でもよく、
丁寧な表現だからと多用すると、くどくなります。

「取り上げさせて頂きました」「きっかけにして頂ければ」の「頂く」にも
同様のことがいえます。社内向けのメールの場合、ことさら「頂く」を使い
丁寧に表現しなくても差し支えはないでしょう
(※この場合は補助動詞なので、表記も「いただく」になります)。

上記の一文を読みやすくなるように書きかえてみます。

「この度の社内報では、○○管理業務、△△処理に関わるコンプライアンス
体制の強化をメインに取り上げました。

○○管理業務については、現場の○○管理責任者、○○管理者の方々のコ
メントを紹介しています。

△△処理に関わるコンプライアンス体制の強化についても、内容を理解す
るきっかけになるかと思います。
ぜひ、ご一読ください」

行間を空けると、さらに読みやすくなります。

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漢字の密度が高い文面

下記に紹介するのは、実際に受け取ったことのあるメールです。

「そこで、○○事業御関係の皆様方に以下の三点の御協力を御願い致したく、
本信をもちまして御願い申し上げます」

中略

「各部長におかれましては、折に触れて部内御対応状況を御確認戴き、
適切に御指導戴きます様、宜しく御願い申し上げます」

この文例に見られる癖は、「御」が多用されている点です。

丁寧に表現するために「ご協力」「お願い」を使うことは
問題ないのですが、文章に繰り返し「御」の字が使われると、
くどいばかりか読みづらい文面になるのがお分かりいただけるでしょう。

「御協力を御願い致したく、本信をもちまして御願い申し上げます」
のように、一文に「御願い」が重複して使われている点も気になります。

「ご協力をお願いいたします」
と表記すれば、意図は十分伝わります。

半ば、慣習として「御」や「致します」「下さい」とメールに
表記されているものを見かけますが、

文字間・行間ともに詰まっているメールの文面で漢字を多用すると、
それだけで文全体の文字密度が高く感じられ、見た目が“黒っぽい”
印象になります。

頻繁に使う言葉ほど、ひらがなで「お・ご」や「いたします」「ください」
と意識して表記するだけで、文面はすっきりします。

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今週は、同じ意味合いでも好印象を与える表現についてです。
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                           「聞いてない」

「聞いてないので、対応できるかどうか分かりません」

このように返答されると、もう取り付く島がありません。
「聞いてない」ことが事実だとしても、そこでシャットダウンすると、
物事が終わってしまいます。次に進めるための言い回しを考えてみましょう。
例えば…

「対応可能かどうか、至急確認いたします」
「担当部署に確認を取り次第、すぐにご連絡いたします」
「対応の可否について確認しますので、少しお時間をいただけますか?」

「聞いてないから、できない」ではなく、「聞いてないから、確認する」
という流れを作ると、相手も安心し、「対応」に向けて共に動くことがで
きます。

<聞いてないから自分に落ち度はない→相手が悪い→関係ない>
という考え方は、自分の立場は守れるかもしれませんが、根本的な問題解
決になりません。

「対応できない」と突っぱねるより、「対応するには?」と考え方を変えると
<聞いてないが、対応が必要→では、どうすれば対応できる?→まずは確認>
という行動の流れがつくれます。

「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、仕事をするうえでも
「木=自分」のことばかりで「森=会社やなすべき業務」が見えてない社員に
ならないように、対応のひと言を考えていきたいですね。

 
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