今週は、敬語表現の適切な使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法         < 謙譲語と尊敬語の混同(3)
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                   謙譲語+「される」「られる」?

「お客様が申されるには、先週も参られたそうです」

上記の例文は、
お客様が暑さに参ってしまったと述べているのではありません。

尊敬語に相当する文に謙譲語が使われているため
本来伝えたい内容とは異なる印象を与える一文に
なっています。

どこがおかしいのでしょうか?

もともとの文の意味は
「お客様が言うには、先週も来たそうです」

この一文の主語は「お客様」なので
使うべき敬語は「尊敬語」です。

ところが、冒頭の文例は
相手に対してへりくだるときに使う謙譲語を
尊敬語と取り違えているうえに、

謙譲語に、尊敬の「される」「られる」を付け
尊敬語にした「つもり」になっているのです。

「言う」の尊敬語は「おっしゃる」ですが、
ここでは謙譲語の「申す」が使われています。

「来る」も
尊敬語は「いらっしゃる」であるのに
謙譲語の「参る」が使われています。

上記の文例で
尊敬語として使われている謙譲語を
適切な尊敬語に統一してみましょう。

「お客様がおっしゃるには、先週もいらっしゃったそうです」

「来る」の尊敬語には「いらっしゃる」のほかに
「おいでになる」
「お見えになる」
「お越しになる」
もあるので、いずれかに書き替えることもできます。

 
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