今週は、注意したい言い回しについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < ちょっとしたひと言(5)
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 「割愛」と「省略」

何気なく使っているひと言が
実は相手に誤解を与えていたり
自分の思いとは違う受け止め方をされたりすることがあります。

今週は、そんな「ちょっとしたひと言」の使い方について
取りあげてきました。

「○○については、説明を割愛いたします」
「○○については、説明を省略いたします」

ここに挙げた「割愛」と「省略」という言葉。
使い方として適切な表現はどちらだと思いますか?

途中で抜かす、飛ばして次にいくという意味合いでは
どちらも同じに感じられるかもしれません。

ところが、よく意味を確認してみると
「割愛」は、惜しいと思うものを、思いきって捨てたり、
手放したりすること

「省略」は、簡単にするために一部を取り除くこと
とあります。

本来なら、きちんと説明すべきところを
時間の都合でいたしかたなく省く、という意味合いが込められているのが
「割愛」。

時間の短縮を図るために、取り払うという意味合いが込められているのが
「省略」です。

「割愛」→ 相手の都合に配慮した言葉
「省略」→ 自分の都合を優先した言葉

という違いがあり、やむを言えず説明を省くというニュアンスを伝えるのは
○○については、説明を割愛いたします
の一文であることが分かります。

さほど、大きな意味の違いはないと思われる
「割愛」と「省略」ですが
伝える(説明する)側の姿勢はこんなにも異なる印象を与えます。

ちょっとした言い回しの違いですが
その違いに目を向けてみると思わぬ発見があるものですね。

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