今週は、読者の方からいただいた質問に回答します
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(3)
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保護者向けに書くには?

<読者からの質問>————————————————

保護者向け文章&文書で注意する点を、
保護者の立場から取り上げてください。
私は高校の教員をしています。
普段行われる研修は教員側の考えに偏った内容のものばかりです。
ビジネス文書ではないのですが、保護者の立場からの情報を
盛り込んでいただけると助かります。
(読者 男性)
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上記の質問は、配信2000号記念の読者アンケートをとった際に
当メルマガで取り上げてほしいテーマとして挙げられていたものです。

私は小学校、中学校とPTA役員を経験した際、
保護者向けのお便り作成に関わってきました。

全校の保護者向け文書は、学校側に確認してもらってから配布するのですが
その一連のやり取りで感じたのは、文書全般に
「不要な漢字が多い」ということです。

例えば「御」という漢字。

「御多用中とは存じますが、御出席いただきますよう御案内申し上げます」

という一文のように、
丁寧に書こうとするほど、尊敬の「ご」が多用されるわけですが

漢字でも仮名でもよい言葉で、よく使うもの
「ご」、「ください」、「できる」などは
仮名表記にする方が、堅苦しさが抜け、見た目にも読みやすくなります。

ところが、
学校側の確認後、戻ってきた文書には、
上記の文例のように漢字表記に書き換えるよう
指示が入っていることが多くありました。

保護者側からすると、見た目の漢字の比率を少なくするだけで
文全体が和らぎ、読みやすくなると思ったのですが
何度か抵抗を試みても却下。受け入れられませんでした。

役所や銀行などでも、仮名表記を推奨するところが
増えているのですが……。

こうした表記の問題だけでなく、言い回しも
「初秋の候、保護者の皆様におかれましては、ますますご健勝のことと…」
といった格式ばった定型句から始めるのではなく

校庭のイチョウの木が色づいてきました
2年生が修学旅行に出発し、校内が少しさびしく感じられます

といった、学校の様子を伝える一文から始めると
読む側も心が和みます。

こうした一文は
ビジネス文書やビジネスメールでは省かれがちですが
学校だからこそ使える表現だと思います。

ちょっとしたことではあるのですが
「形式」から少しはずれて、相手
つまり、保護者の心に届く表記や表現を意識するのも
一つではないでしょうか。

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