今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者からの質問 >
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「たてつけ」
<読者からの質問>————————————————
言葉遣いについて質問がございます。
「たてつけ」という言葉をよく耳にします。
「部内では担当者が作成し、部長が承認するたてつけとなっています」
といった形で、何かのまとまりを構成する様子を表す際に、私も含め
使用することがあります。
この使用法の「たてつけ」は、本来の意味とは異なるように思います。
辞書を見ても建具に関する意味のみで、上記の使用方法に該当する
用例が見当たりません。
よって公式な文書では使用を躊躇っております。
上記の使用法は正しいのでしょうか?
もし、正しくないのなら、他の適切な言い回しがあれば教えてください。
(読者 T.Mさん)
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「たてつけ」を辞書で調べると
戸や障子などの建具の取り付けや、その開閉の具合を意味する「建て付け」
と
続けざまに事を行うことを意味する「立て付け」
があります。
建築用語で使われる「建て付け」は、前者の意味で
建具と柱との間に隙間があいていることを「建て付けが悪い」と言います。
私は「たてつけ」に関しては
上記の2つの意味しか知らず
T.Mさんの質問にあるような使い方があることは
ネットで検索して知りました。
「構造」とか「仕様」という意味合いで使われているようですが
建築用語から派生した言葉なのかもしれません。
使い慣れた人には便利な言葉なのかもしれませんが、
知らない人にとっては、「多分、こういう意味で使っているのかな?」と
想像はできても、曖昧でピンときません。
誰が読んでも分かる文にするには
「たてつけ」の代わりに「運び」とか「しくみ」と
言い換える方が通りがよいように思います。
質問にある文例で言えば
「部内では担当者が作成し、部長が承認する運びとなっています」
といった感じでしょうか。
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