今週は、同音異義語の使い分けについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < できてる? 表記の使い分け(2)>
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「兼ねる」と「かねる」
今週は、表記するとき混同しやすい言葉の使い分けを例を挙げながら紹介して
います。
漢字で書く「兼ねる」と平仮名の「かねる」の使い分けはできていますか?
「兼ねる」は、一つのものや人が二つ以上の役目を同時に持つ、という意味。
「趣味と実益を兼ねる」とか、「兼ね備える」といった使い方をします。
例)視察を兼ねて○○を訪問した。
ゲーム用と仕事用を兼ねるノートPCを探しています。
一方、平仮名の「かねる」は補助用言として、動詞とセットで用います。
例)当方では分かりかねます。
私にはなんとも言いかねるのですが…。
上記のように …できにくい、…しにくいという意味で「見るに見かねる」
「言い出しかねる」のように使うほか、「かねない」の形で…しないとは言い
きれない、という意味でも使います。
例)これは混乱を招きかねない表記です。
新たな犠牲者を生みかねない事態
似た言葉に「かねて」があります。
漢字では「予て」で、以前から、前もって、かねがねという意味で使います。
例)佐藤さんは社長とかねて親交が深かったそうです。
「かねてから」「かねてより」は、以前からという意の「かねて」に「から」
や「より」を重ねることになり、重複表現になります。
「かねてより交際していた男性と結婚」という一文は「かねて交際していた男
性と結婚」とするのが適切です。
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【しごび】 の お 知 ら せ
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