今週は、同音異義語の使い分けについてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法      < できてる? 表記の使い分け(4)>
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                         「差し」と「刺し」

今週は、表記するとき混同しやすい言葉の使い分けを例を挙げながら紹介して
います。

「差し」と「刺し」の使い分けはできていますか?

「差し」は、二人で向かい合うという意味のほかに、「差し出す」「差し戻す」
「差し替える」のように動詞に付いて意味を強調したり、語調を整えたりする
ときに用います。

例)今日は差しで話しましょう。

文章の差し替えをお願いします。
何を差し置いても伺います。

「刺し」は「刺す」の連用形。主にとがった物を突き入れる、という意味で用
いますが、「刺し」を使う言葉として「刺し子」「刺し身」などがあります。

「さし違え」は「差し違え」と「刺し違え」の二通りの表記と意味があります。

「差し違え」とは、相撲で、行司が間違えて負けた力士へ軍配を上げること。
「刺し違え」は、互いに相手の体を刺し合うこと。そこから、自分を犠牲に
して相手に損害を与える、と比喩的に用いられることもあります。

例)相手と刺し違える覚悟で告発する。

「差し違え」は相撲用語で、「刺し違え」は尋常ならざる状況で使う言葉で
「刺し違える」と動詞で使うことが多いという違いがあります(一般にあまり
使うことはないと思われますが)。

「差し」と「刺し」では、圧倒的に「差し」を使うことのほうが多いですが、
「串刺し」を「串差し」とする間違いもあるので、「差し」と「刺し」の違い
について取り上げてみました。

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