今週は、気になる敬語の使い方について取り上げます。
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 仕 事 Begin の メ ー ル 作 法    < 気になる敬語(2)
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                   「おっしゃっていただいてます」

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X社長もおっしゃっていただいてますように、
今一度立ち位置を明確にする折かと思います。
——————————————

上記は、自分より目上の人物(X社長)お発言を受けて意見を述べた一文です。
伝えたいのは「X社長も言っているように」ということ。

「おっしゃっていただいてます」を分解すると
「言う」の尊敬語「おっしゃる」+「もらう」の謙譲語「いただく」
+丁寧語「ます」となり、明らかに敬語を使いすぎているのが分かります。

この場合、尊敬語「おっしゃる」のみでよく、謙譲語「いただく」も丁寧語
「ます」も不要で、下記のように整理できます。

——————————————
X社長もおっしゃっているように、
今一度立ち位置を明確にする折かと思います。
——————————————

この例のように、敬語を過剰に使っても相手に対する敬意が高まるわけでは
ありません。

言葉を敬語で飾り立てるより、的確に敬語を使い、文をすっきりまとめること
を心がけましょう。

関連するバックナンバーはこちら
▼「おっしゃっておられました」< 気になる敬語(4)>VOL.2859

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今週は、気になる敬語の使い方について取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法                < 気になる敬語
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                     「拝見させていただきました」

—————————————————-
XXXさんのサイトを改めて拝見させていただきました。
—————————————————-

上記は、自分が所属する団体のWebサイトについての意見を述べる一文です。

「~を見ました」というときの敬語の間違いでよく目にするのが
「拝見させていただきました」という言い回しです。

「見る」の謙譲語は「拝見する」。
これだけで完結するのですが、その後に謙譲語「~させていただく」を重ねて
いるケースをよく目にします。

同様に、下記のような文例もよく見ます。

—————————————-
御社のメールマガジンを拝読させていただき
ご連絡差し上げました。
—————————————-

この文例の「拝読する」は「読む」の謙譲語。
その後に謙譲語「~させていただく」は必要ありません。

上記に挙げた2つの文例は、下記のように書き換えることができます。

————————————-
XXXのサイトを改めて拝見しました。
————————————-
自分が所属する団体名に「さん」は不要なので、取っています。

————————————————–
御社のメールマガジンを拝読し、ご連絡いたしました。
————————————————–
「差し上げる」に代わり、「~いたしました」としました。

当メールマガジンでも何度となく取り上げているのですが
「見る」の謙譲語「拝見する」
「読む」の謙譲語「拝読する」なので、
その後の「する」を謙譲語「~させていただく」に変換する必要は
ありません。

しかし、敬語を使う際、
「拝見する」「拝読する」だけでは物足りなく感じるのか
「拝見させていただきました」「拝読させていただき」としている文を
多く目にしたり、聞いたりします。

今週は、このように気になる敬語の使い方について取り上げていきます。

「まぐまぐ!ニュース」でこの記事が取り上げられました。

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