今週は、新聞の災害見舞いについての考察です。
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法 < 災害見舞い(3)>
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見舞い文の表現

平成30年7月豪雨による災害見舞いの新聞広告を一定期間、収集し、読み比べ
ることで私が探りたかったのは、災害や事故で被害を受けた相手に連絡をする
際のベストな文面でした。

調査した76社の見舞い文に多く見られたのが
「このたびの豪雨により被害を受けられた皆さま」という一文でした。

「被害を受けられた」のほかに「被害を受けられました」という言い回しも多
かったのですが、この「受けられた」「受けられました」という敬語の使い方
は行き過ぎではないかと思いました。

「被害を受けた皆さま」あるいは「被災された皆さま」という言い方で差し支
えなく、実際に少数ではありましたが保険会社やスーパー、日本広告審査機構
(JARO)や新聞社の見舞い文は「被災された皆さま」でした。

また「一日も早く復旧されますよう心からお祈り申し上げます」という文も多
くあり、「復旧されますよう」「復旧をされますよう」「復旧をなされますよ
う」といった言い回しが使われていました。

「早く復旧されるといいですね」という意味合いなのかもしれませんが、他人
事のようにも取られる表現なので、この場合は「~をされますよう」といった
言葉は添えず、「一日も早い復旧を心からお祈り申し上げます」とする方が好
ましいと思いました。

76社の見舞い文の中で、適切な言葉の使い方をしていると思ったものを下記に
挙げます。

・「西日本豪雨災害」で被災された皆さまへ謹んでお見舞い申し上げます。

・このたびの大雨により罹災されたみなさまに謹んでお見舞い申し上げます。

・災害のお見舞い

このたびの平成30年7月豪雨により被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧と皆さまのご健康を心からお祈り申し上げます。

・謹んで大雨災害のお見舞いを申し上げます

このたびの台風第7号および前線等にともなう大雨により被災された皆さまに
謹んでお見舞いを申し上げます。
一日も早い復旧・復興を心からお祈り申しあげます。

※「皆さま」「皆様」「申し上げます」「申しあげます」は各社の表記のままです。

ちなみに、豪雨災害を指す名称が各社まちまちですが、気象庁が7月9日に「平
成30年7月豪雨」と命名しています。

(今回の神垣調べ)
対 象:中国新聞社(本社・広島市中区)発行の中国新聞朝刊

期 間:7月8日(日)~7月16日(月) ※7月9日(月)休刊日

出稿数:8日間中掲載数が多かった順に
1)7月10日(火)28社
2)7月 8日(日)15社
3)7月12日(木)13社

業 種:総数76社中、業種別の上位3業種
1)保険 32社 2)金融 17社 3)自動車 10社

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