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今週は、同じ読みで意味が違う言葉についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法               < 言葉の書き分け
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                             「あげる」

読みは同じでも、字に書くと漢字が異なり、意味も違う言葉があります。

パソコンで文字を入力するとき、変換候補の中からどれを選んでよいか
分からなくなることがありますが、今週はそんな言葉の書き分け
について取り上げてみたいと思います。

「あげる」。
漢字で表記すると「上げる」「挙げる」「揚げる」ですが、
使い分けはできていますか?

「上げる」は、文字通り「下」の対語。十分にあらわれる、高める意
もあります。

対して「挙げる」ははっきりわかるように示すこと、列挙、出し尽くす、
こぞるなどの意味があります。

効果・成果を上げる = 効果・成果がアップ(上昇)すること
効果・成果を挙げる = 効果・成果を残すこと

手を上げる運動 = 実際に手を上に動かすこと
手を挙げて意見を言う = 人に分かるように手を挙げて示すこと

・「上げる」か「挙げる」か判断が付かない場合は
「あげる」とひらがな書きに。
・「~してあげる」は「上げる」「挙げる」ではなく、ひらがな書き

それに対し「揚げる」は、高く掲げる、ある場所から他の場所へ移す
という意味があります。

転勤先から引き揚げる = 元の場所へ戻ること
荷揚げ作業 = 「荷降ろし」の対語、荷を掲げること
揚げ足取り = 浮ついた足を取ることから、言葉じりやちょっとした
失敗を取りあげて相手を責めることを指す

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 【しごび】 の お 知 ら せ
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 「変える」「換える」「替える」「代える」の書き分け
 できていますか?

 「まぐまぐニュース」に過去のメルマガ記事が紹介されました。

 ▼モノを知らない人と思われぬため。「同じ読み」漢字の書き分け方
 

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今週は、敬語のつもりで使っている誤った表現についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 思い込みの敬語(2)
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                         「おっしゃられる」

「言う」の尊敬語は「おっしゃる」です。
それと関連して、よく目にするのが「おっしゃられる」という表現。

尊敬の意を表す「られる」と「おっしゃる」が一緒になっているので、
過剰な敬語表現になっている例です。

×「課長がそうおっしゃられました」
○「課長がそうおっしゃいました

同様の例としては…
×「昼食はお召し上がりになられましたか」
○「昼食は召し上がりましたか」

×「昨日、おいでになられました」
○「昨日、おいでになりました」

「お聞きになられましたか」も過剰に敬語が使われている例です。

「お~になる」で尊敬を表しますが、
さらに尊敬の「られる」がくっついているので、
敬語表現が重なっています。

×「部長にお聞きになられましたか」
○「部長にお聞きになりましたか」

同様の例としては…
「お会いになられる」→「お会いになる」
「お帰りになられる」→「お帰りになる」
「お話しになられる」→「お話しになる」

丁寧に書き表そうとするあまり、敬語を重ねて使ってしまうと、
文章自体がくどく、まっどろこしくなります。
敬語の使いすぎに注意しましょう。

「まぐまぐ!ニュース」でこの記事が取り上げられました。

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今週は、「?」と思う言葉の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法      < 疑問な言葉(5)
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通常通り

自動販売機の張り紙で見かける

「故障中」。

「故障」は、機械などに不調が生じ、円滑に働かなくなるという“状態”
を示す言葉なので、その状態にあることを表す「中」と意味が重なります。
ですから、「故障」とすればよく、本来「中」は不要です。

上記のように“状態”を表す言葉として
「通常通り」
も意味が重なる言葉ではないか、と読者のかたから質問をいただきました。

辞書で意味を調べると
「通常」は、特別の事情がなく、いつもどおりであることを表す
とありました。
「通常通り」の「通り」は、そのままであることを表します。

「通常」自体に「いつも通り」という意味合いが含まれるので、
「通常通り」の「通り」は意味が重複していることになります。

「通常通り営業しております」という一文は
通常と変らず営業しております」
または
いつも通り営業しております」
平常通り営業しております」
と書き換えるのが適切ではないでしょうか。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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                       「役不足」の書き換え

<読者からの質問>————————————————

会議・会合の準備をするにあたって、単なる上司の手伝いをすればいい
という対応では秘書として役不足です。

この一文で「役不足」という言葉の意味を取り違えて使っていました。
「役不足」の代りにどのような言葉を使って訂正すればよいでしょうか。

                           読者 F.Y 様
——————————————————————

「役不足」とは、能力に対して役目が軽すぎることを意味します。

しかし、「荷が重い、能力が足りない」と意味を取り違えて使いやすい
言葉でもあります。本人は謙遜のつもりで「私には役不足です」と書い
ても、相手には不遜と受け止められてしまうことも…。

一般的に「役不足」は「力不足」と書き換えることが多いようです。
上記の一文にある「役不足」を書き換えるとしたら…そのまま言葉を
置き換えてもいいのですが、下記のような書き換え方もできます。

会議・会合の準備をするにあたって、単なる上司の手伝いをすれば
いいという対応では秘書として十分とはいえません。

会議・会合の準備をするにあたって、単なる上司の手伝いをすれば
いいという対応では秘書として不十分です。

「だめです」「いただけません」という強い打ち消しの表現ではなく、
やんわりいさめつつ改善策につなげられる表現になると思います。

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今週は敬語の「こんなときどうする?」にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法                < 敬語の問題
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                      「いただく」と「くださる」

日ごろ使っている敬語で、どちらを使うのが正しいのだろうか? と疑問
に思うのが「いただく」と「くださる」です。

1)ご連絡いただきまして、ありがとうございます。

2)ご連絡くださいまして、ありがとうございます。

1)は自分側をへりくだった表現で、2)は相手の行為に対して敬意を払っ
た表現という違いがあります(平たく言えば1)が謙譲語で2)が尊敬語)。

けれど、どちらも「立てる」べき対象が相手であることに変わりはありま
せん。ですから、どちらを使っても相手に失礼にはなりません。

ただ、「いただく」と「くださる」の受け止め方、捉え方には個人差があ
るので違和感を覚える人もいるかもしれません。

ですが、いずれの場合もほぼ同じように使える敬語と考えてよいようです
(「敬語の指針」による)。

「まぐまぐ!ニュース」でこの記事が取り上げられました。

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今週は、迷いがちな数字の書き方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法         < 数字の問題(5)
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数助詞いろいろ

▼ たんすの数え方は?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
もうすぐ新入学の季節ですね。学習机を購入するお宅もあることでしょう。
机の数え方は三種類あり、「脚」「台」「卓」です。椅子は「脚」や「個」。

では、たんすの数え方は?

「さお」または「本」です。このように決まった数え方をするものを挙げ
てみましょう。あなたは幾つ知っていますか?

「丁」は主に手に持って使う器具・道具を数える時に使います。銃器も該
当しますが、もっと身近なものでは、豆腐、すきやくわがあります。

音の出るものでは、三味線、ギターも「丁」で数えます。もっとも、三味
線は「丁」のほかに「さお」、ギターの場合は「本」「台」で数えること
もあります。

▼ 紙の一締め、一連は何枚?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
量によって数え方が変わるのが紙。基本は「枚」ですが、和紙や半紙は
2000枚を「一締め」、印刷用紙の全紙1000枚を「一連」と表します。

物によって変わるのが草花や花。切花などは「本」「輪」、苗や鉢物にな
ると「株」「鉢」で表します。

このほか、面白いと思ったのが、墓や記念碑の「基」、滑り台の「台」
「基」、のれんの「垂れ」(「枚」という数え方もあり)、箸の「膳」な
どです。

いわゆる数助詞といわれるものですが、固有の数え方を調べてみるのも興
味深いですね。

※参考:「記者ハンドブック 第10版」

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