今週は、使い方が気になる言葉をピックアップします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 気になる言葉(3)
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「やる」と「あげる」
▼ 「あげる」>「やる」?
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「犬にえさをあげる」 「犬にえさをやる」
「花に水をあげる」  「花に水をやる」
あなたはどちらを使いますか?

目下の者や動物などに与える場合に使うのが「やる」。
敬うべき対象に物をさし上げる場合に使うのが「あげる」。
というのが、それぞれの言葉の本来の意味。

もともと「あげる」は目下の者が目上の人に対し、何かを与える時に使う
「謙譲語」でしたが、今では「丁寧語」や「美化語」として使われること
のほうが多いようです。「やる」だと乱暴に聞こえるというのも一つの理
由でしょう。

▼ 相手との関係、状況で言葉も変わる
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かつては、「犬にえさをあげる」という言い方はしなかったものですが、
現在はペットを家族の一員とみなし、地位(?)が向上したせいか、ペッ
トにも「あげる」が普通に使われています。

その時々の相手との関係、状況により変わりゆく言葉なのでしょう。

とは言え、個人的には、この「あげる」に抵抗を感じることが多いです。
実家で長年飼っている犬には未だに「えさをやる」と言うし、子どもに対
して「あげる」は使いづらいです。一方で「仏さんにお供えあげてきて」
「じいちゃんにお茶あげて」というのは日常的に使っています。

何でも対等であるより、場合によっては年齢や経験による上下の区別があっ
てもいい。せめて、言葉の上だけでも…と考えてしまうのです。
古いのかな?

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今週お届けした、メールで差がつく言葉遣いについての最終回です。

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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法    < ビジネス用の言い回し(5)
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動作に伴う言い回し

▼ 崩すための基本
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着物も洋服も「着崩す」には、基本の着こなしを身につけておくことがポイン
ト。土台がないまま崩したところで、単にだらしなく見えるだけです。基礎が
あるから応用もある、というのはどんな世界にも通じることでしょう。

年齢や上下関係にこだわらないタメグチやラフな会話ができるのは、最初にき
ちんとした物言いができ、順を追ってお互いの信頼関を築いてきたから。
初対面で「ち~っす」や「そこんとこよろしく」といったタメグチモードは相
手にも失礼です。

敬語や改まったものの言い方、書き方は知っておいて損はありません。年齢を
重ねるほど、「その言葉遣い、おかしいんじゃない?」と面と向かって注意し
てくれる人は少なくなっていきます。

日ごろから、言葉づかいに注意を払うことで「気づいてないのは本人だけ」と
いう事態を防げます。

▼応用して使いまわしを
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よく使う言葉として、自分の動作に伴う言い回しを挙げてみましょう。

行きます ⇒ 伺います、まいります
帰ります ⇒ 失礼します

知ってます  ⇒ 存じております
聞いてません ⇒ 伺っておりません

~と思います ⇒ ~と存じます
会います   ⇒ お目にかかります

相手の足や手を煩わせるような場合、覚えておくと良いのが下記のフレーズです。

○相手に足を運ばせる場合
ご足労をかけますが、お越しいただけますか。
おいでいただき、ありがとうございます。

○相手に返答や行動を求める場合
お手間をかけますが、ご連絡いただけますか。
お忙しいところお手数ですが、ご回答をお願いいたします。
お手を煩わせて恐縮ですが、ご返送いただけると助かります。

丁寧な言葉づかいは形式的なものではなく、相手への思いやりや敬意の表れ。
ひいては自分への信頼を導くもの。日々、研鑚です。

 

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今週は、メールで差がつく言葉遣いについてです。

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仕 事 の メ ー ル 作 法      < ビジネス用の言い回し
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公私の使い分け

▼ 言葉を改めると気持ちも…
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話すように書くと親しみ感の増すメールですが、ビジネス上のやりとりで
は場をわきまえて少し改まった書き言葉にすると好印象が残せます。

言葉遣いもTPOに合わせて使い分けると、好感度もアップ! 電話や対面
での会話にも応用できるので、ほんの少し、日常の言葉遣いを意識してみ
ませんか。

身近に使う「きのう」「きょう」も

きのう ⇒ 昨日(さくじつ)

きょう ⇒ 本日

漢字に変換すれば一緒ですが、ほんの少し改まった感じがしますね。

▼ 言葉のいずまい
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会話調のままつい使ってしまいがちな「ちょっと」や「さっき」も丁寧に
言い換えると…

回答はちょっと待ってもらえますか ⇒ 回答は少しお待ちいただけ
ますか

さっきはどうも ⇒ 先程は失礼いたしました

「どうも」も曲者。これひと言でつい済ませてしまいがちですが…

いつもどうも  ⇒ いつもお世話になっております

どうもごぶさた ⇒ ご無沙汰しております
お久しぶりです

好きな言葉に「いずまいを正す」があります。姿勢や態度、着物の襟元を
正し、気持ちをしゃんと切り替える時に使う言葉です。

言葉遣いも時と場合に応じて、いずまいを正すことを意識すれば、“仕事
美人”に一歩近づけそうです。

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今週は、うっかり見落としがちな言葉づかいについてです
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 気をつけたい言葉づかい(5)
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敬語の問題

▼ 「お」と「ご」の問題
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今週、お届けしてきた「気をつけたい言葉づかい」の締めくくりに、読者
のかたからいただいた質問にお答えしたいと思います。

<読者からの質問>—————————————————-

質問です。丁寧語というか尊敬語調にする場合、いつもどうするか悩みます。

ご丁寧な説明文をお送りいただき
丁寧なご説明文をお送りいただき

ご遠慮なく連絡ください
遠慮なくご連絡ください

のどちらなのか、ということです。どう考えても
ご丁寧なご説明文…とか
ご遠慮なくご連絡ください…
の連打は美しくないかと個人的には感じております。好みと片付けてしまうの
もあまりに身勝手なので、急ぎませんのでご意見をいただきたく。よろしくお
願い申しあげます。                   (読者:Yさん)

———————————————————————-

敬語って難しいですよね。【しごび】への質問で一番多いのも、実は敬語の使
い方についてです。

今回の質問では、丁寧語と尊敬語が混在しているようです。このような場合、
丁寧語を省き、動詞に付いた尊敬語だけにするとすっきりします。

丁寧な説明文をお送りいただき
遠慮なくご連絡ください

といった具合です。

接頭語として言葉の上に「お」や「ご」を付けると、形としては丁寧に響きま
すが、多用は禁物。むしろ、それを受ける動詞を尊敬語にしたほうが収まりが
良いようです。

▼ 「お」と「お」の問題
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関連して、別の読者のかたからも次のようなお便りをいただきました。

<読者からのお便り-2>——————————–

「お手数おかけしますが」

この言葉は非常によく使われると思いますし、私も使っています。ここ
で私が疑問に思っているのは、「お手数」は相手の事なので「お」は必
要だけど、「おかけします」の「お」は自分にかかるので、「お手数を
かけます」とするべきではないか? という事です。

「お手数おかけしますが」はよく使われるので慣用的に問題無いだけで、
本来は「お手数かけますが」とかと言うべきではないか? という事で
す。

この事を訊く相手もいないので、両方を使っています。気持ち的には
「お手数かけます」が正しいと思っていますが、慣用的に「お手数おか
けします」もありかと思っています。

もしこの件、何かご意見をお聞かせ頂いたりご指導頂けますと、大変助
かります。
(読者:S.Nさん より)

——————————————————

私も何の気なしに使っていましたが、これも敬語が重なっている一文と言
えますね。

調べてみたのですが、S.Nさんも書いておられるとおり、すでに慣用的に
使われているケースが多くみられます。ただ、二重に敬語を使わない言い
方として「お手数かけますが」のほうがすっきり感はあります。

どちらが正しいと結論はつけがたいので、ご自分にとってしっくりくる言
い方をお使いになってよいのではないでしょうか。
「お手を煩わせますが」と言い換えることもできますね。

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仕 事 ‎の メ ー ル 作 法   < 気をつけたい言葉づかい(3)
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                                                     ご苦労さま、お疲れさま

▼ 上下関係なく使えるのは…
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仕事やイベントを終え、関係者がお互いに労をねぎらう時にかけ合う言葉に
「ご苦労さま」「お疲れさま」があります。

「ご苦労さまです」は目上の人が目下の人にかける言葉。上下関係に関わらず
使えるのが「お疲れさまです」。

よく「お疲れ」だけで済ます人がいますが、メールに書くなら「お疲れさまで
す」「お疲れさまでした」と、最後まで言葉を続けたいですね。

このほかにも、お礼を言うときは「どうも」より「どうもありがとうございま
す」。「お先に」よりは「お先に失礼します」と途中で省略せず、最後まで書
くほうが書き言葉も話し言葉も感じが良いです。

▼ 目を見て話すようにメールでも
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
最近、焼肉屋、ラーメン屋、定食屋など、若いスタッフが元気よく「いらっしゃ
いませ」「喜んで」「ありがとうございます」と接客するお店が増えました。

でも、これもマニュアル言葉化していて、威勢はいいけど客の目を見て言葉を
かけている人ってとっても少ないです。

メールでは声も聞こえないし、顔も見えないぶん、言葉の使い方が気持ちを表
します。ビジネスメールでは特に気をつけたいですね。

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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 気をつけたい言葉づかい
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                       敬称の使い方

▼ 基本は「様」
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敬称には、「様」「殿」「先生」「氏」などがありますが、ビジネスメールで
は「様」が一般的です。公的な手紙も「様」は失礼にあたりません。

「先生」は教職の人に使う敬称。「先生」自体が敬称ですので、くれぐれも
「先生様」と重ねて使わないように気をつけましょう。○○局長、△△教授な
ど、官名や職名を氏名の下につけて敬称として用います。

▼ 担当者名が分かれば「御中」は不要
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「御中」の使い分け、できていますか?

御中は、担当者名が分からない場合や、はっきりしない場合に、官庁、会社、
団体宛てに送る時に使います。ですから、宛先の個人名が分かっている場合は
不要です。
株式会社○○○ 御中
○○会社○○部 御中

担当者の個人名が分かっている場合は
○○会社△△部 山本太郎様

といった具合です。

ハガキ・手紙の宛名で使う場合の注意点もご紹介しておきましょう。
応募などの宛先が「○○係」とある場合も御中を忘れずに。「係」のみで送る
のは「御中知らず」と言ってNGです。

封書やハガキの宛名に「行」「宛」とある場合は、それを二重線で消して「御
中」や「様」と書き、送付します。その時の「御中」「様」の位置は、二重線
を引いた「行」「宛」の下に続けるのではなく、縦書きの場合は消した字の左、
横書きの場合は消した字の下に書くとされます。

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【しごび】 の お 知 ら せ
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上記の記事がまぐまぐニュースに紹介されました。

「行」や「宛」を二重線で消して「御中」どの位置に書けばいい?

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