今週は、敬語のうっかりミスについて取りあげます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 敬語の勘違い(4)
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                          「時間のほう」
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 時間のほうはいかがいたしましょうか。
 ------------------------------------

 このように使われることの多い「~のほう」。

 本来は、2つ以上の選択肢がある中で、
 どれかを選ぶときに用いる言葉です。

  例)午前と午後なら、午後のほうが都合がよい。

 このように区別をするためではなく、
 断定を避け、曖昧にぼやかすために用いられていることがあります。

 しかし、下記の文のように
 「~のほう」がなくても文意は通じます。

 ------------------------------------
 時間はいかがいたしましょうか。
 ------------------------------------

 「~のほう」を付けると丁寧な言い回しになるわけではなく、
 むしろ、まわりくどい印象を与えることにもなります

 × 私のほうから説明させていただきます。
 ↓
 ○ 私説明させていただきます。 

 「電車とかでもよいと思います」の「とか」、
 「そのあたりはいかがですか」の「あたり」も同様で

 表現をぼやかしてしまうと
 真剣さや真意が伝わらず
 あいまいな文章になりがちです。

 きちんと意向を伝えるためにも
 余計な言葉を省いて

 「電車がよいと思います」、
 「○○についてはいかがですか」

 とすることをお薦めします。

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 【しごび】 の お 知 ら せ
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 まぐまぐニュースに先週のメルマガ記事が
 紹介されています。

 頼み事やお願いをするときに
 用いるとよい言い回しについてとりあげています。

 ▼「急なお願いごと」をするとき、どんなメール文を書けばいい?

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今週は、読者の方からの質問に回答します。
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  仕 事 の メ ー ル 作 法               < 読者からの質問
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                         「お世話様でした」

<読者からの質問>————————————————

一つ質問があります。
私はよく「お世話様でした」と言うのですが、正しい日本語でしょうか。
「お世話になりました」が正しいのでしょうか。
機会があったら教えてください。
(読者 S.Sさん)
——————————————————————

「お世話様」は、「お疲れ様」と同じ意味合いで使われるフレーズなので、
会社に出入りしている宅配業者などに対し
「いつもお世話様です」
「お世話様です」
といった使い方をします。

一方、客先へのメールには
「お世話になります」や「お世話になっております」
を使います。

文字通り、
「仕事でお世話になっている」ことへの感謝の意を込めた言い回し
だからです。

「いつもご愛顧いただき」「お引き立ていただき」
というフレーズもありますが
メール冒頭のあいさつとして、広く使われています。

「お世話様でした」も
客先などへは「お世話になりました」として
使い分けるとよいのではないでしょうか

バックナンバーにも関連した記事があるので
参考にしてください。

 
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今週は、 重複した言い回しについて取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法     < 重ね言葉の言い換え(2)
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                          「全てを一任」

 今週は、意味が重なっている言葉の
 書き換えを紹介しています。

 「部下に全てを一任しています」

 全てをほかの人に任せることが「一任」です。
 「一任」の前に「全て」があると意味が重なるため

 「部下に全てを任せています」あるいは
 「全て部下に任せています」

 または
 「部下に一任しています」

 と書き換え、意味の重複を避けます。

 「家事の一切を妻に一任している」も同様。

 「一切」は、全てという意味ですから
 「一切を一任」では意味が重なります。

 「一切」を取って
 「家事を妻に一任している」
 とするか

 「家事の一切を妻に任せている」
 と書き換えるとよいでしょう。

 ちなみに、「一任」という言葉は
 律令制で地方官の一定の任期を指すことから
 生まれた言葉です。

 「一任」と書いても「一人に任せる」という
 意味ではありません。

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 【しごび】 の お す す め
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 お願い事をするときには「差し支えなければ

 誘いを断らざるをえないときには「よんどころない事情で

 いつも気に留めてくれる相手には「お心にかけていただき

 といった具合に、大和言葉を使うと
 言い回しがやわらかくなり
 相手の心にすっと届きます。

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今週は、 贈り物を渡すときのフレーズについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法    < 贈る気持ちを伝えるひと言(5)
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                        贈られる側のひと言

今週は、贈り物をするときに
添えたいひと言を紹介してきました。

物品を贈るときに気持ちを伝えるひと言を紹介してきましたが
贈り物を受け取る側として返す言葉を
最後に紹介しておきましょう。

頂き物へのお礼の言葉として

お心遣いいただき、ありがとうございます」

珍しいものを頂き、ありがとうございます」

が挙げられます。

「ありがとうございます」の前に
品物に込められた相手の気持ちを汲むひと言を
添えるといいですね。

食べ物であれば

「早速、皆でいただきます(ました)」

食べ物以外の物品であれば

早速、使わせていただきます(使っております)

のように、その後どうしたかを伝えるのもよいでしょう。

贈る側は、相手に喜んでほしい、気に入ってほしいという気持ちがあり
受け取った側の反応を気にしているものです。
必要以上に言葉を飾る必要はありませんが

「皆でおいしくいただきました」

「とても重宝しております

といった具合に、食べたり使ったりした感想を添えると
それが感謝の気持ちを伝えることにもなります。

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今週は、 贈り物を渡すときのフレーズについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < 贈る気持ちを伝えるひと言(4)
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                        「つまらないもの」?

今週は、贈り物をするときに
添えたいひと言を紹介しています。

物品を贈るときに、
つまらないものですが
と、いう定番フレーズがあります。

大したものではないのですが……
という謙遜の意が
「つまらないもの」
という言葉には込められているのですが

これに代わる、
もっと感じの良い言葉はないでしょうか。

心ばかりのもの(品)ですが

形ばかりではございますが

はどうでしょう。

心ばかりのものですが、皆さまで召しあがってください

形ばかりではございますが、お祝いの品をお送りしました

「つまらないものですが」と
必要以上にへりくだらなくても
「ほんの気持ちです」という
心遣いが伝わる言い回しです。

弔事のとき、お供えやお花を送る場合も

心ばかりでございますが、御花料を別封にて送付いたしました」

形ばかりでございますが、どうかご霊前にお供えください」

のように使うことができます。

このほかに
ささやかではございますが
些少ではございますが
といった言い回しもあります。

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【しごび】 か ら お 知 ら せ
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【しごび】の記事が
「まぐまぐニュース」で紹介されました!

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「ずつ」と「づつ」…どっちが正しいか調べたら、
内閣告知に辿り着いた
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今週は、 贈り物を渡すときのフレーズについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法     < 贈る気持ちを伝えるひと言(3)
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                      「お口に合いますかどうか」

今週は、贈り物をするときに
添えたいひと言を紹介しています。

昨日は、食べ物を贈るときのへりくだった言い回しとして
「ご笑味ください」
を紹介しました。

これに関連して、
食べ物を渡す、あるいは送るときに

相手の好みに合っていると良いのですが……が
という気遣いを伝える言葉として

お口に合いますかどうか

があります。

「実家で作っている桃ですが、お口に合いますかどうか

「広島で評判のお菓子をお送りしました。お口に合うとよろしいのですが

のように使います。

相手に食べ物を勧めるときのへりくだった言葉としては

お口汚し」

があります。

粗末であったり、わずかなもので恐縮ですが……
という気持ちを伝えるもので

「ほんのお口汚しですが、お召し上がりください」
のように使います。

「これ、おいしいですよ!」「珍しいものですから、どうぞ!」と
ぐいぐいアピールする言い回しとは反対に
控えめに食べ物を勧める日本的な表現です。

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