メール作法の素朴な疑問について、今日は最終回です。

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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法  < メール作法 素朴な疑問(3)
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<読者の質問>——————————————————-

かつてやらかした失敗ですが、お疲れさまと同意義で「ご苦労さま」を使って
しまい、それは使うべきではないと教えてもらいました。
上記のように使うべきでない言葉や使うと非常識な言葉やフレーズなどがあっ
たら教えてください。              (読者:Mさん)
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「ご苦労さま」は目上の人が目下の人の労をねぎらう時に使う言葉。目上の人
に対しては「お疲れさまでした」が一般的です(最近では、解釈も変わってき
ているようですが)。

質問の回答とは少しずれるかもしれませんが、ビジネスメールにおいて“使う
べきでない”言葉というより“使ったほうが良い”言葉や書き方を幾つか挙げ
てみますね。

▼ 心づかいを伝えるちょっとしたひとこと
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●「ありがとうございます」
仕事の依頼があったとき、相手から返信があったときには、感謝の気持ちをま
ず伝えましょう。

●「承りました」「確認しました」
客先からのメールには返信を。ささいなことですが、読んだ旨を相手に伝える
ことは大切です。

●「お手数をおかけします」「ご多用のところ恐れ入ります」
質問へ回答や頼み事をするときなど、相手に時間を割いてもらう用件には、配
慮のひとことを。

そのほか、メールの書き出しには相手の名前を書き、自分の名も名乗ると、万
一、送り先を間違えた時でも、すぐに相手に間違いメールだと分かります。宛
名は「○○様」、役職のある相手に対しては「△○課長 ○○様」と書くとよ
いでしょう。

 

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昨日に引き続き、メール作法の素朴な疑問についてです。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法  < メール作法 素朴な疑問(2)
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                    本題に入る切り替え方

<読者の質問>——————————————————–

話題を転換するときや、本題に入る切り替え方が難しいです。
行間を空けてごまかしたり、無理やり「さて」とか、「ところで」と入れたり
していますが、何だかヘンな気がします。
是非コツなどあれば、教えていただけませんでしょうか。
(読者:Yさん より)
———————————————————————-

▼ 言葉や罫線でアクセントを
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
話題転換の方法としては、
●「さて」「ところで」と言葉で区切る方法
● 罫線などを使って視覚的に区切る方法
があります。要は、相手に「本題はこれから」と分かればいいので、自分なり
のやり方でいいと思います。

●言葉で話題転換する場合
「さて」「ところで」は私もよく使いますが、“とってつけた感”が気になる
場合は、単刀直入に「ここから本題です」「○○○の件についてですが」と書
くとすっきり分かりやすくなります。

●視覚的に切り替える場合
文章などの修正指示をメールで送るような場合は

※ここからです
————————–

と罫線を使って区切る方法があります。行間を多めに空けて、話題転換する方
法もありますね。

いずれにしろ、メールの流れに沿って、アクセントになるような区切りや接続
語を持ってくるとよいと思います。

話題転換のコツとしては、本題に入る前の「前ふり」を簡潔にすること。
導入の前ふりが長過ぎると、本題よりも導入部分に読み手の注意が行ってしま
い、何をメインに伝えたいメールなのか分からなくなってしまうからです。

<追記>
言葉で話題転換する場合、「前置きが長くなりました」と書くこともあります。

 

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今日は「こんなときどうする?」メール作法素朴な疑問についてです。

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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法  < メール作法 素朴な疑問 >
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引用、どうする?

<読者の質問>——————————————————-

メールの返信のときに「元のテキストの引用」は、
したほうが良いのでしょうか。
(読者:Tさん より)
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メールの返信時に、「 > 」のインデント記号とともに受信したメールの文章が
引用されます。メールのやりとりで、相手の文章を引用するか否かの判断は迷
うところです。

▼ 相手に合わせてケースバイケースで
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
以前、私は長くなるので引用せず、その都度返信していました。ですが、引用
するしないは相手によって違うため、最近では相手のやり方に合わせるように
しています。

ひとつのテーマや話題について、断続的にやりとりする場合は引用しながら、
やりとりを続けていく方がいいかもしれません。どんどん文が長くはなります
が、時系列で経過を確認できます。

メールのやりとりがほぼ即時対応で続くような場合は、メールの内容を覚えて
いるので、引用せずにその都度新たに返信しても大丈夫でしょう。

自分から返信するときは、用件によってケースバイケースで引用するか否かを
決めています。ちなみに【しごび】の感想メールへの返信は引用をつけて返信
することが多いです。

<追記>
この記事を配信した当時は「引用する派」と「引用しない派」は半々くらいと
感じていましたが、13年を経た現在は「引用する派」が圧倒的に多い気がしま
す。以前は、相手のメール文の上に自分のメールを書いて返信するのは、相手
に対して失礼という理由で「引用しない」客先もありました。引用に対してそ
こまで気にかけるケースは減ってきたのかもしれません。

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「書き方ひとつ」でこんなに違うメール作法です。

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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法     < 書き方ひとつ >
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                 好感度がアップする書き方

▼ 忘れちゃならない、書き出しのお約束
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
キャリアのある女性読者からいただいた相談です(抜粋)。

———————————————————————
性格なのでしょうか、会話もメールも表現がストレートらしく、相手を引か
せてしまうのです。
私なりに勉強して気をつかっているつもりなのですが、自分ではどこをどう
なおしたらよいのかわかりません。助言をいただければ幸いです。
———————————————————————

回りくどい言い方より、はっきりストレートに言う方が何ごとも分かりやすい
ですよね。特に仕事の場合。ただ、言い方一つできつくも優しくもなるので、
気をつけたいところです。

上記の相談があった読者のメールには、別段、引いてしまうような“ストレート”
な表現は見当たりませんでした。ただひとつ、気になったのは……

———————–
○○様

はじめまして。●●です。
————————
といった書き出しがなく、いきなり用件が始まっている点でした。

・誰宛のメールなのかを明確にする
・ひとことあいさつ(朝・昼・夜のあいさつや「はじめまして」)
・自分の名を名乗る(誰からのメールなのか所在を明確に)

この3点がないと、受け取る側は唐突、あるいは高飛車な印象を持ちます。
初めてのメールはなおさらで、たったこれだけのことですが、メールの冒頭に
入れるように意識するだけで、読み手の印象は変わります。

▼ 言い方ひとつで好感度アップ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
できる・できないの回答、依頼、打診、確認など、用件はあくまで率直に。
でも、気をつけたいのが言い回しです。

たとえば、相手に指示を出したり、依頼する場合
「~してください」よりも
「~をお願いします」「~していただけますか」
としたほうが感じは良いです。「です」が続いたら「ですね」を合間に入れる
とか。

私もよくやる失敗ですが、メールの場合、ピシッと強く言い切ってしまうと、
送り手が思う以上に読む側には冷たく響いてしまうことがあります。状況に応
じ、言い回しをソフトに、婉曲に書くようにすると相手に与える印象も変わり
ます。

発注する側、受注する側も仕事をするうえでは対等。「仕事を出してやってい
る」という気でいると、言葉や態度にも出てきます。お互い気持ちよく仕事を
進めていくためにも、言葉づかいには気を配りたいものです。メールに限らず、
話す時も同様ですね。

 

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今日は「続くメール」についてです。
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仕 事 ‎Begin の メ ー ル 作 法       < 続くメール 
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エンドレスに続くメールの終わり方

▼ メールは続くよ、どこまでも…
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
女性読者から次のような質問がありました。

たまにメールをやり取りする方で、丁寧な方はこちらが出すメールに対して、
必ずといっていいほどご返信してくださるのです。
お忙しい方にあまり何度もお送りするのも失礼か?
ご返信に対して返信しない方が失礼か?
とよく迷ってしまいます。どのような対処が一番理想的でしょうか?

時期を同じくして、男性読者からも

貰っただけで返事を出さなくていいメールの判断は、どうするとできるのでしょ
うか? 特にこちらからお願いごとをして、返事をもらうとそのままでは失礼
だし、書くとまた返事をもらうの繰り返しになったことがあります。

という同様のメールをいただきました。

確かに、お互い気を遣うあまり、エンドレスにメールが続いてしまうことって
ありますよね。

仕事のメールなら、用件が伝わったり、内容が理解できたりした時点で区切り
をつけることもできますが、相手が丁寧な人だったり、こちらから質問したよ
うな場合だとなかなかそうもいきません。

▼ 自分からは一往復半、相手からは一往復
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
私の場合、返信のパターンとして二通りの対応方法を決めています。
一つは、自分からメールを送った場合。
もう一つは、相手からメールが送られてきた場合、です。

それぞれの対応の仕方を挙げてみましょう。

1)自分からメールを送った場合は「一往復半」

(1)自分から送信    自分→相手
(2)相手から返信    相手→自分
(3)自分から再度送信  自分→相手  … 終了

2)相手からメールが送られてきた場合は「一往復」が基本。

(1)相手から送信    相手→自分
(2)自分から返信    自分→相手  … 終了

自分からメールを送った場合は「一往復半」、相手からメールが送られてきた
場合は「一往復」でやりとりが終わるように心がけています。

そして、エンドレスを「エンド」にする解決策はこちら
▼VOL.17 続くメール(2)

▼VOL.18 続くメール(3)

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