今週は、間違いに気づきにくい言葉を取り上げます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 間違いやすい言葉(5)
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                     「よい」か「わるい」か?

 分かっているようで分かっていない
 うっかり間違えたまま使っている……
 そんな言葉を今週は取り上げてきました。

「いさぎよい」を漢字に送り仮名をつけて書いてみてください。
 あなたが書いたのは次のどちら?

  A)潔い

  B)いさぎ良い

 正しいのは、A)「潔い」です。

 送り仮名は「い」で
 「潔よい」と書くのも誤りなので注意を。

 卑怯なところや見苦しいところがなく
 すがすがしいことを「潔い」と言います。

 では、「潔い」の反対語は「いさぎわるい」かというと
 そうではありません。

 反対語というよりは
 「潔い」と思わないこと
 を指す言葉として
 「潔しとしない」あるいは「潔しとせず」があります。

 卑怯で正しくないとして、そうすることを自分に許さない、
 不満に思って受け入れない、という意味。

 「人に頼ることを潔しとしない」といった使い方をします。

 —————-

 次の言葉は、どちらが正しいでしょうか?

  C)あくどい

  D)悪どい

 正しいのは、C)「あくどい」です。

 読みの「あく」から「悪」をイメージしますが
 ものごとが度を越えていて嫌な感じを受けることを
 「あくどい」と言います。
 漢字の「悪」を使うわけではありません。

 同じように「あく」という言葉に
 「あくまで」
 があります。

 これも「悪まで」や「悪魔で」と書くのは間違いで
 漢字で書く場合は「飽くまで」です。

 どこまでも、最後まで、徹底的に
 という意味で
 「悪」とは無縁の言葉です。

 音や読みからくるイメージで
 間違えたまま覚えていたり、思い込んでいることもあるので
 今回、取り上げてみました。

 パソコンで入力すれば、自動的に
 文字が変換されるため
 こうした間違いも減ってきているのかもしれませんが

 折にふれ、辞書で言葉の意味をたどってみる
 時間を持ってみてください。
 思わぬ発見や気づきがありますよ。

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今週は、間違いに気づきにくい言葉を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法        < 間違いやすい言葉(4)
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「きかん」の違い

分かっているようで分かっていない
うっかり間違えたまま使っている……
そんな言葉を今週は取り上げています。

「呼吸きかん」と漢字で書いてみてください。
あなたが書いたのは次のどちら?

A)呼吸器管

B)呼吸器官

正しいのは、B)「呼吸器官」です。

では、「きかんし炎」を漢字で書くと
次のどちらでしょうか?

C)気官支炎

D)気管支炎

正しいのは、D)「気管支炎」です。

「官」と「管」を取り違えずに書き分けられましたか?

体内で一定の働きをする部分、臓器のことを
器官

一方、呼吸器官の一部が
気管
です。

「気管」は
喉の下から肺に続く空気の通る管のことを指すので
「空気の管」と書くわけです

「気管」と同じものとして
「器管」としてしまうのは誤りなので注意を。

「官」という字は
部首の「うかんむり」が屋根で、、
その下に人や物がたくさん集まっている様子を表しています。

役人とか政府という意味のほかに
役目という意味もあり

体内でいろいろな役目をする部分ということから
「器官」
という言葉があります。

「器官」か「器管」か
迷った時には言葉の意味を思い出してみてください。

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【しごび】 か ら お 知 ら せ
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今週は、間違いに気づきにくい言葉を取り上げます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法           < 間違いやすい言葉(3)
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                         慎んで? 謹んで?

分かっているようで分かっていない
うっかり間違えたまま使っている……
そんな言葉を今週は取り上げています。

A)慎んでお悔やみを申しあげます。

B)謹んでお悔やみを申しあげます。

どちらの「つつしんで」が正しいでしょうか?

答えは、B)「謹んで」です。

どちらも「つつしむ」という言葉ですが
「慎む」は、控えめにする、抑制すること
「謹む」は、かしこまる、礼を尽くすこと
という意味の違いがあります。

相手に弔意や祝意を表す場合は、「謹む」を使います。

ちなみに
「つつしむ」の送り仮名は
「謹む」「慎む」で
「謹しむ」「慎しむ」ではないので注意を。

———

「つつましい」と「つましい

よく似た言葉ですが、意味が異なります。

「つつましい」は
「慎む」と同じ漢字を使い「慎ましい」で、
控えめである、という意味。

例)慎ましい人

「つましい」は漢字で書くと「倹しい」で、
質素であることを意味します。

例)倹しい暮らし

「慎ましい」「倹しい」と漢字で書くと
違いが分かりやすいですが
新聞表記では「つつましい」「つましい」と
平仮名表記で統一されています。

「つ」一字があるとないとで意味が異なるので
混同しないように注意しましょう。

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今週は、間違いに気づきにくい言葉を取り上げます
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 間違いやすい言葉(2)
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                        期待に添う? 沿う?

分かっているようで分かっていない
うっかり間違えたまま使っている……
そんな言葉を今週は取り上げています。

「期待にそう」の「そう」。

当てはまる漢字はどちらだと思いますか?
A)添う
B)沿う

正解は、B)沿う

「沿う」は、長く続くものをつたって行くという意味のほかに
基準に従って何かを行う、という意味があります。

対して「添う」は、付き加わる くっついて離れない、という意味で
「添い遂げる」「連れ添う」「付き添う」といった使い方をします。

「期待にそう」とは、
人からの期待に外れないように事を成す、という意味なので
「沿う」を使い、「期待に沿う」です。

「意に沿う」「希望に沿う」という場合も
「沿う」を使います。

※辞書によっては、
「期待に添う」としているものもありますが
【しごび】では、共同通信社「記者ハンドブック」第14版に準じ
「沿う」を採用しています。

———–

互いに違うことを「そうい」と言いますが
当てはまる漢字はどちらでしょうか?

A)相異
B)相違

正解は B)相違

「相違」も「相異」も
同じではないという意味ですが
新聞表記では「相違」に統一されています。

それぞれの異なるところは
相違点」。

~に違いない、間違いないことは
相違ない」。

文字を入力する際、「相違」のほかに
「相異」も変換候補に挙がってきます。
「異」ではなく「違」なので、注意しましょう。

 
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 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 間違いやすい言葉
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                        大いに? 多いに?

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 「今夜はおおいに飲みましょう」の「おおいに」。
 
 当てはまる漢字はどちらだと思いますか?
  A)大いに
  B)多いに

 正解は、A)大いに

 パソコンの変換候補には「多いに」も出てきますが
 「非常に、たくさん」という意味で使うときは
 「大いに」です。

 「おおぜいで押しかけてすみません」の「おおぜい」。
 これも「多勢」ではなく「大勢」と書きます。

 たくさんの人の数のことを意味するのは
 「大勢」も「多勢」も同じですが
 「多勢」は「たぜい」と読み

 具体的な人数よりも、まとまりとして多く感じられるときに使うのが
 「大勢」で、

 「多勢に無勢」という慣用句で使われることが多いのが
 「多勢」という違いがあります。

 「大勢」の反対語は「小勢(こぜい)」
 「多勢(たぜい)の反対語は「無勢(ぶぜい)」
 という違いもあります。

 ちなみに、パソコンで
 「大いに」を出すときは
 「おういに」では変換されないので
 「おおいに」と入力を。

 「大勢」も「おうぜい」ではなく
 「おおぜい」と入力します。

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今週は、読者の方からの質問に回答します
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(5)
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                         「ご笑納ください

<読者からの質問>————————————————

「ご笑納ください」の使い方について、ご教示いただきたく、
メールを差し上げました。

弊社に見学や視察にいらっしゃった外部のお客様に、
その時の様子のお写真をお礼状と共にお送りするのですが、
「お写真を同封いたしました。ご笑納ください。」という使い方は適切ですか?

お客様ご本人が写っている写真なので
「笑納」ではおかしいと思うのすが、同僚はそう書いています。

私の周りに日本語の達人がおらずモヤモヤしております。
(読者 K.Sさん)
——————————————————————

「ご笑納ください」は
たいしたものではないので、どうぞ笑ってお納め(受け取って)ください
という意味合いで使う、一種の謙遜表現です。

客先や目上の相手に贈り物をするときの
へりくだった言い回しとして
よく使われますが

上記の質問では
粗品とか記念品ではなく
会社を訪れたお客様を写した写真なので

K.Sさんが書いている通り「ご笑納ください」
を使うのはふさわしくありません。

代わりの言い回しとしては
「お納めください」「お受け取りください」
が挙げられます。

「お写真を同封いたしました。ご来訪の記念にお納めください

という一文を添えてみてはいかがでしょうか。

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