今週は、文章をもたつかせるさまざまなクセについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法              < 文章のクセ(4)
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                           曖昧な言い回し

今週は、うっかり使ってしまっている
文章のクセを取り上げています。

「今後は改善したいと思います」
といった
「~と思います」という言い回し。

指摘を受けて、改善します
という意志を伝える場合
「~と思います」
で文を結んでしまうと

読む側は
「本当に大丈夫なのだろうか?」と
不安になります。

「~だと思います」のほかにも
「~と思われます」
「~のはずです」
「~かもしれません」
といった断定を避ける表現も
不確かで、おぼつかない印象を与えます。

本人は断定を避け、やんわりと婉曲に表現するつもりでも
受け取る側に「逃げ腰」「責任逃れ」「曖昧」という
マイナスな印象を与えてしまうので
こうした言い回しを使うのがクセになっている場合は
気をつけましょう。

「できるだけ~」
「なるべく~」
「~めに」
といった表現も範囲が曖昧で
人によって解釈が異なってきます。

「できるだけ多く」より「10個以上」」
「なるべくたくさん」より「200人分」」
「早めに」より「明日の午前中に」

のように数値で示すことを
心がけましょう。

特にビズネスメールでは
「なんとなく」書くより
「具体的に」書くことで
確実に相手に伝わり
やり取りの回数も少なくて済みます。

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今週は、文章をもたつかせるさまざまなクセについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 文章のクセ
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「こと」の多用

口ぐせと言いますが、文章を書くときにも
ついクセになって書いてしまう言葉や言い回しがあります。

よく見かける文章のクセの一つが
同じ言葉を繰り返し使っているケースです。

例えば
「CS向上が信頼・仕事を得ることに繋がるということであり、
常に意識することが自分たちに求められていることだということを
感じました」
という一文。

文中に「こと」が5回も使われています。

最後の方にある「ことだということを」にいたっては
書いている本人も、使い過ぎて
もはや気づいていないのかもしれません。

きちんとした文章を書こうとするほど
結果的に「こと」を多用してしまい、
かたくて、その割には読みにくい文章になっています。

読み返して「こと」があまりにも多く、文がもたついていると感じたら
削る作業をしていきましょう。

上記の文から不要な「こと」を取り除き
文意をたどって、「何を伝えたいのか」という観点で整えると
次のようになります。

「CS向上を常に意識することが信頼・仕事を得ることに繋がると感じました」

3行にわたっていた文章が、1行に収まりました。

うまく書こう、きちんと文章にしようと
りきむほど、不要な言葉を繰り返し使ってしまい
文章がガチガチに凝り固まってしまうことがあります。

今週は、うっかり使ってしまっている
文章のクセを取り上げていきたいと思います。

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今週は、紋切り型ではない表現の工夫についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法               < 言葉の引き出し
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                          頼まれた時の返答

人から依頼を受けたときの返答は
その時々の状況により変わります。

依頼の難易度による
すんなり「YES」と答えられ場合もあれば
即答できないこともあります。

「~をお願いできますか?」と問われ
すぐできる! お安いご用! というときには

もちろんです。お任せください。

承りました。すぐに対応いたします。

喜んでお引き受けいたします。

と即答できます。

対応に少し時間がかかりそうだ
という場合は、

少々お時間をいただくことになりますが、よろしいでしょうか?

と相手に了承を得たり

どの程度時間を要するか確認して、すぐにご連絡いたします。

とあいまいな返答は避け、確認をして改めて
返事をしたりすることも必要です。

これはお手上げ! 対応できない!
という場合は

あいにく別件で立て込んでおりまして
すぐに対応できない状況です。

と事情を伝え、

明日までお待ちいただけるようでしたら
明日の午前中に仕上げ、13時には提出いたしますが
いかがでしょうか?

と対応策を提案します。

依頼の難易度に関わらず
基本的には
「前向きに対応」
する姿勢を言葉で示すことがポイントです。

「いいですよ」とか
「できません」ではなく
プラス思考のニュアンスを伝えられれば合格です。

今週は、さまざまな状況に応じた
表現のバリエーションを紹介していきます。

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今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(4)
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                           書き出しの挨拶

<読者からの質問>————————————————

ビジネスメールの書き出しの挨拶は
毎回、入れた方がよいのでしょうか?

例えば、メールで質問して、相手から回答をもらったとき
そのお礼の返信にも

「いつもお世話になっております。
小林です。」

という書き出しにすると
くどいような気がするのですが……。
(K.Nさん)
——————————————————————

「いつもお世話になっております」という
書き出しのフレーズを
最初のメールのやり取りで使ったら

それ以降に続くやり取りでは
別のフレーズにする方がよいと思います。

たとえば、上記の場合であれば

・早速、ご返答をいただき、ありがとうございます。

・質問へのご回答をいただき、ありがとうございます。

のように、回答へのお礼から始めます。

返信までの間隔が短く
ある一定の時間内にやり取りが続く場合を想定し
次のように段階的に書き出しを変えると
くどくありません。

▼最初のやり取り
・いつもお世話になっております。

▼次のやり取り
・ご返信いただき、ありがとうございます。

「ご返信」は、その時の状況に応じて
「ご確認」「ご対応」「ご連絡」に変えるとよいでしょう。

▼さらに次のやり取り
・○○の件、承知しました。
・それでは、○○にて進めます。

といった具合に、書き出しの挨拶は省き
本題から入ります。

3度目のやりともなると
話の流れができているので、挨拶はなくても
差し支えないと考えます

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今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 読者からの質問(3)
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                   「私」の代わりに自分の名を書く

<読者からの質問>————————————————

仕事上のメールで、
自分のことを「私」ではなく、自分の名字を書くのは
ビジネスマナーとして正しいのでしょうか。

なんとなく自己アピールしすぎている感じがして
違和感があるのですが。
(N.Gさん)
——————————————————————

自分のことを名字で表記するのが
間違いとは思いませんが

ビジネスメールでは
自分のことは「私」「わたくし」
自社のことは「弊社」「当社」「当方」
とするのが一般的かと思います。

確かに
「私」の代わりに「神垣が・・・」と
自分のことを名字で表記しているケースも見られます。

例えば
上司や担当者の代わりに自分がメール対応するようなときは

「担当の佐藤に代わり、橋本が○○についてご連絡いたします」

と、自分の名前を名乗ります。

複数の人で物事を進めるようなときの連絡で
自分の役割を分かりやすく伝えるときも

「来場者の受付は田中が対応しますので
山本さんは会場への誘導をお願いします」

のように、自分のことを名前で書いたりもします。

このように、
他と区別するときに自分の名前で名乗ることはありますが
通常の一対一のメール対応では
自分のことは「私」「わたくし」とするのが
基本と考えます。

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今週は、読者の方からいただいた質問にお答えします
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(2)
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 「ご理解のほど」

先日配信した

について、質問をいただきました。

<読者からの質問>————————————————

何卒ご理解いただきますようお願い申しあげます。

ですが、

何卒ご理解のほど、お願い申し上げます。

という言い方をよく使っていますが、
これは「ご理解のほど」と「お願い申し上げます」は
つながっていますでしょうか?

何卒ご理解のほど、お願い申し上げます。
何卒ご検討のほど、お願い申し上げます。
何卒ご協力のほど、お願い申し上げます。

など、「~のほどお願い申し上げます」という言い方を
よく使うのですが、「~のほど」ってなんだろう?と
ときどき思っていました。

何卒ご理解をお願い申しあげます。

これだと、あまりに強い(「ご理解」を強いている)感じがして、
それをやわらげるために「~のほど」を挟んでいます。

(読者 M.Sさん)
——————————————————————

VOL.2239 では、
「何卒ご理解いただきたくお願い申しあげます」
という文は、「ご理解いただきたく」と「お願い申しあげます」は
文としてつながっていないので

「ご理解いただきたく」の後に
何を「お願い」したいのかを述べるため

・何卒ご理解いただきますようお願い申しあげます。

という文例を挙げて説明しました。

それに対して

・何卒ご理解のほど、お願い申しあげます。

と「~のほど」を使うのはどうか? という質問です。

「~のほど」は、断定を避け、表現をやわらげるときに用いられます。

M.Sさんが書いておられるとおり
「何卒ご理解をお願い申しあげます」
という表現は、相手に理解を強要するような印象があるため
「~のほど」を使うことで、文意が和らぐ効果があります。

したがって、

何卒ご理解のほど、お願い申しあげます

という一文は、読点の前後で
意味の繋がっていますし、
お願いごとをする時の婉曲な言い回しとしてお勧めです。

「~のほど」は便利な言い回しなので
「お願いいたします」とセットで使うことが多いのですが

わたしは、どちらかというと
強くお願いすることで相手に理解を得たいというケースが多く
「ご理解のほど」よりも「ご理解いただきたく」を
使うことが多いです。

依頼内容により、表現のメリハリをつけるためにも
使い分けるといいかもしれません。

別の読者の方から、言い換え例として

末筆ながら上記の件、よろしくお願い申しあげます。

という表現はいかがですか? というメールをいただきました。

「何卒」を使うと、時に大げさに感じられることがあります。
表現のバリエーションとして、覚えておきたいですね。

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