今日は、読者のかたからの質問にお答えします。
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 読 者 か ら の 質 問       どこまで返信するか
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<読者からの質問>————————————

 メールが苦手な私です。
 神垣さんのメールマガジンを読んで参考にしています。

 教えていただきたい事があります。
 会食などのやりとりや社外の相手先等のメールのやりとり、
 どこまで返信して、どこで終わりにしたらいいいのか、
 マナーやルールを教えてください。
 よろしくお願いいたします。
                  (読者 Y.Sさん)
——————————————————

客先や目上の相手へのお礼メールに
相手から「お礼のお礼」が返ってくることがあります。

そんなとき、「お礼のお礼」にまたお礼で返すべきか否か
迷うことがありますよね。

状況や相手との関係によっても対応は異なると思いますが
私だったら、という観点で回答するので、参考にしてください。

まず、1つ目。会食の後のメールのやりとりの終わり方
についてです。

私の場合は、会食直後に
「今日はありがとうございました」と相手に直接お礼を言った翌日
午前中の早いタイミングで
「昨日は、ありがとうございました。
 〇〇さんといろいろお話できて楽しかったです」
といったお礼のメールを送ります。

自分からのお礼メールに対して、多くの場合
相手から返信があると思いますが、
そのメールに返信はせずに、やりとりは終了とします。

なぜなら、自分から相手へのお礼を伝える
というメールの目的は達成しているからです。

自分からのお礼メールに、相手から返信があった場合
相手の配慮に感謝はしますが、目的は達成されているので
それ以上の返信はしません。

相手から返信がなくても、自分の目的は果たしているので
それでOK。

ただし、仕事などの用件がある場合は
まず、会食のお礼を伝えた後、用件に入り
やりとりを続けます。

次に、社外の相手とのメールのやりとりの終わり方についてです。

これは2通りあります。
 A)自分から連絡する場合
 B)相手からの連絡を受ける場合
です。

A)自分から連絡する場合
 1)自分から送信

 2)相手からの返信

 3)自分から送信して終了

3)の返信は「承知しました」程度の短い連絡でよいと思います。
相手のメールを読みました、理解しました、という連絡だからです。

B)相手からの連絡を受ける場合
 1)相手からの連絡

 2)自分から相手に返信

基本的にはこれで終了ですが、
2)以降も相手からお礼や了解の連絡があった場合
用件についてのやり取りが完了しているのであれば
返信はする必要はないと考えます。

最初のメールの目的が達成されていたり、用件が処理できていたり
していれば、それ以上のやり取りは不要ですよね。

儀礼的なメールの返信を続けるのは
お互いに時間と労力のムダになります。

返信を続けるべきかどうか迷うときには
そのメールの本来の目的を考えると
どの時点で終了すべきか、判断できるのではないでしょうか。

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今日は、読者からの質問にお答えします。
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読 者 か ら の 質 問           続・間違いやすい? 間違えやすい?
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昨日、配信した記事で

——————————————————-
「間違う」「間違える」と動詞としては2種あるのですが、
「やすい」はご指摘の通り、動詞の連用形に付くので、
いずれの場合も「間違えやすい」と表記するのが妥当です。
——————————————————-

という記述について
読者のかたから

「間違う」は、ワ行五段活用で、
連用形は「間違い」となるので
「間違いやすい」で良いのでは?

というメールをいただきました。

私が混同してしまっていた面があるので
整理して訂正します。

「間違う」「間違える」と動詞としては2種あるのですが、
「やすい」は、動詞の連用形に付きます。

「間違う」は、ワ行五段活用で連用形は「間違い」。
「間違える」は、ア行下一段活用で連用形は「間違え」。

したがって、それぞれの連用形の後に「やすい」を付けると
「間違う」は「間違いやすい」、
「間違える」は「間違えやすい」
ということになります。

では、「間違う」と「間違える」の意味の違いは……

もともと「間違う」は自動詞、「間違える」は他動詞という違いが
ありましたが、現在はその区別なく使われていることが多いようです。

意味としては、
「間違う」が正しくない状態を指すのに対し、
「間違える」は取り違える、
という違いがみられます。

当メールマガジンでは、
取り違えることの多い言葉を紹介しているので、
間違えることの多い言葉ということで
「間違えやすい」で表記を統一したいと思います。

昨日の記事を改めました。参考にしてください。



 
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          今日は、読者からの質問にお答えします。
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 読 者 か ら の 質 問                署名の位置
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昨日いただいたばかりの質問を新規に掲載します。

<読者からの質問>—————————————-

 メール本文のあとに付ける署名ですが、
 人によって本文から1~3行改行して付けると思いますが、
 正式には本文のあと、何行空けて署名を付けるという
 ルールやマナーはあるのでしょうか?

 PCの仕様によっては自動的に2行改行されたあとに署名が付く
 というのもあるそうです。

 恐れ入りますが、ご教示いただけますと幸いです。

                    (都区内法人さん)
———————————————————-

結論から言いますと
メールの署名を付ける位置にルールやマナーは
特にありません。

メールソフトの設定による違いは個々にあるかと思います。
たとえば、私が使っているMozilla Thunderbirdの場合は
本文の2行下に自動的に入ります。

Gmailの場合は、本文の3行下に自動的に入ります。

都区内法人さんの質問にあるように
本文から1~3行下
というのが一般的な署名の位置かと思います。

ただ、1行下だと
見た目に本文との間が詰まりすぎている感じがするので
本文の2行または3行下が妥当ではないでしょうか。

関連して、返信時の署名の位置を
引用文の前に入れるか、メール本文の末尾に入れるか
という質問への回答はこちら。

▼返信時の署名< 読者からの質問(5)> VOL.488 

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今日は、読者のかたからの質問にお答えします。
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読 者 か ら の 質 問             役職名の後の「様」
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今週の月曜日、8月17日に配信した
メールの書き出し(2)社内編 目上の人へのメール
http://www.kamigaki.jp/blog/2006/03/07/vol-294/
に対して、読者の方から下記の質問がありましたので、回答します。

<読者からの質問>—————————————————-

今回は、社内では、○○課長の後には、様はいらないとの内容でしたが、
昔、メールをある他の部署の上位の役職の方に送った時に、
その方から同じことを教えていただき、そのことを懐かしく思い出しました。

社内で目上の方からメールをいただく際、
役職名の後に、様をつけてこられる方もいるのですが、
省略することができるだけて付けても構わないのか
教えていただければありがたいです。
ちょっとモヤモヤしています。
(読者 T.Hさん)
———————————————————————-

部長、課長などの役職名そのものが敬称です。
したがって、「部長様」とするのは「敬称+敬称」となり、
敬称を重ねることになります。

社内宛て、社外宛てに限らず
役職の付く相手へのメールの宛て名は
「名前+役職名」   例)山田課長
または
「役職名+名前+様」 例)総務課長 山田様
とします。

「様」が敬称なので
役職名を付けずに、課長の山田さんに「山田様」という宛名で
メールを送信しても失礼にはなりません。

メールの宛て名に役職名を付けるかどうかは、
相手との関係、メール送信の頻度によるのではないでしょうか。

私は、ファーストコンタクトの場合は
株式会社ABC社長 高橋様
と「社名+役職名+名前+様」で送信することが多いです。

もし、自分が社内の人間ならば「高橋社長」と「名前+役職名」で
抵抗なく書けるのですが、社外の人間としてメールする場合は
「名前+様」の方が、その後のメールのやりとりもしやすいからです。

ただ、懇意な相手、何度もやりとりしている役付きの相手であれば
「名前+役職名」を使っています。

役職名を付けるか否かの使い分けは、
各自の感覚や会社の慣例によるところもあるので、
一概にどの書き方が正しいとは言えないのですが
私は上記を基準に使い分けています。

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今日は、間違いやすい敬語の使い方についてです。
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 メ ー ル の 敬 語 NEW      「申し付かる」について質問
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先週掲載した「申し付かる」について

読者の方から下記の質問をいただきました。

<読者からの質問>———————————————-

 Q)営業電話を断るときに

「上司にそのような件はお断りするよう申し付かっておりますので…」
 と使っております。
 社会人になってから決まり文句のように使っておりましたが、
 使用に問題はございますでしょうか?
                        (読者 H.Sさん)
—————————————————————-

「申し付かる」を辞書で調べると、該当する言葉が見つかりません。

もう一度、言葉の意味を整理すると

「申し付ける」は、上位者から下位者へ命令すること。
基本的に、主語は上位者(命ずる側)で
「部下に〇〇を申し付ける」のように使いますが、

下位者(命じられる側)を主語にする場合は
「上司からの申し付けにより〇〇いたします」
とするのが自然と考えます。

対して
「申し付かる」は、
「申し付ける」の「付ける」を「付かる」に変えることで
下位者(命じられる側)を主語にした言葉として使われているようです。

でも、辞書には「申し付かる」という言葉はなく、意味が定められていないので
当メールマガジンでは「適切でない言葉」と判断しました。

H.Sさんからの質問にあった
「上司にそのような件はお断りするよう申し付かっておりますので…」
を言い換えるとすれば
「上司からの申し付けで、そのような件はお断りすることにしておりますので…」
としてはいかがでしょう。

ほかの言い方としては
「当社では、そのような件はお断りすることにしております。申し訳ありませんが…」
としてもよいのではないでしょうか。

「付かる」を使う言葉としては
「仰せ付かる」があり、命令を受ける、という意味で
「社長から大役を仰せ付かる」
のように命令する者を敬っていう語 として使われています。

ほかに「付かる」を使う言葉には
「言付かる(ことづかる)」=伝言や物を届けるよう頼まれる
「言付かる」=言い付けられる。命令される。ことづけられる
などもあります。

「付かる」には、つけられる、の意があり
人から頼まれたり、命じられたりするときに用いられています。

そのため、「申し付ける」から「申し付かる」が派生したと思われます。

秘書検定では「申しつかっております」は正しい使用法とされている
との情報もありますので、社内の慣行として定着しているのであれば、
問題ないのかもしれません。

ただ、当メールマガジンでは、上記の理由で「申し付かる」の使用は
お勧めしていません。

 
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<読者からの質問>——————————

気になったことがあったので質問させてください。

『不快』と『不愉快』
ほぼ、同じ意味で使われている言葉だと思いますが
『ご不快な思いをさせ』は、あっても
『ご不愉快な思いをさせ』は、普通ないですよね?
この違いは何ですか?
(読者 Gさん)
————————————————

辞書で「不快」と「不愉快」の意味を調べると
「不快」は、こころよくないこと、いやな気持になること、不愉快であること
「不愉快」は、愉快でないこと、たのしくないこと、不快
とあります(精選版 日本国語大辞典による)。

つまり、Gさんの質問にあるように
「不快」と「不愉快」は同じ意味の言葉。

では、なぜ、
「ご不快な思いをさせ」という言い回しはあるのに
「ご不愉快な思いをさせ」という言い回しはないのでしょう。

調べてみたのですが、分かりませんでしたので
私見を述べますと……

「ご不快な思いをさせ」の方が「ご不愉快な思いをさせ」より
語呂がよく、言いやすいからではないでしょうか。

相手に不愉快な思いをさせてしまったので詫びるとき
「不愉快」と「不快」の意味が同じであれば
文章や話し言葉としても収まりの良い
「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」
とする方が伝わりやすい、と考えます。

しかし、「ご」を付けなければ
「不愉快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」
という一文も違和感はありません。

では、
「不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」
はどうでしょうか?
この場合も「ご」がなくても真意は伝わります。

お詫びの言葉として
相手に気を遣うがために「不快」に「ご」を付け、
より丁寧に言い表していると思われます。

ということで、まとめると
お詫びの言葉として
「不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」
「不愉快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」
でも問題ないが、より丁寧な言い回しが
「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」
と整理できると思います。

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