今週は、敬語の誤った使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法 < おかしな敬語(4)>
◆─────────────────────────────────◆
「おそろいになりました」
今週は、敬語の誤った使い方を事例とともに取り上げています。
—————————————————–
以上で、ご注文の商品はおそろいになりましたでしょうか。
—————————————————–
上記の文にある「おそろいになりましたでしょうか」
に問題があります。
「おそろいになる」は
「そろう」に尊敬語の「お~になる」をつけたもの。
「会員の皆様が全員おそろいになりました」
のように、主語である「会員」を高めて使う場合はよいのですが
上記の文例では
注文した商品を「そろえる」のは店側です。
相手であるお客様を高めるつもりの敬語が
店側の対応を高める表現になっています。
本来は、謙譲語「~ておる」を使って
「そろっておりますでしょうか」とするところですが
ここでは、お客様が注文した商品がそろっているかどうかを
確認するのが文の目的なので
———————————-
以上がご注文の商品でございますね。
———————————-
という言い回しで事足りると考えます。
相手に敬意を払いたいのに
尊敬語と謙譲語を取り違えてしまい
冒頭の文例のように、自分の方を高めた表現になっていることがあります。
主語が相手のときは「尊敬語」
主語が自分のときは「謙譲語」
という区別をつけましょう。