今週は、社名や商品名、ことわざなど本来の表記についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 正式な名称・表記(4)
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                          慣用句の略に注意

今週は、名称の正式な表記について
取り上げてきました。

慣用表現を略した言い回しに
「目からうろこ」「たなぼた」
などがあると、以前、メールマガジンで書いたことがあります。

略したまま使っている慣用語としては
ほかに

「怒り心頭」もあります。

× 先方の失礼な対応に怒り心頭でした。

「怒り心頭」で終わりではなく、
「怒り心頭に発する」まで書いて、
心の底から怒りの気持ちがわき上がってくることを
意味します。

○ 先方の失礼な対応に怒り心頭に発しました。

ちなみに「怒り心頭」の後に続くのは
「発する」であり、「達する」ではないので、
間違えないように注意を。

「顰蹙」を「買う」と言いますが、「売る」とは言いません。

不快なことに眉をひそめる様が「顰蹙(ひんしゅく)」で、
人が不快に思うことをして嫌がられることを
「顰蹙を買う」と言います。

× 彼の発言は顰蹙です。
○ 彼の発言は顰蹙を買っていました。

「溜飲」を「下げる」のであって、
「上げる」でも「晴らす」でもありません。

胃が消化不良を起こして、胃液がのどまで上がってくるような状態を
「溜飲(溜飲)」と言い、

それが下がれば、すっきりすることから
恨みや不快に思う気持ちを解消して、
気が晴れる様を「溜飲を下げる」と言います。

× 我慢せず言いたいことを言って溜飲を上げる。
○ 我慢せず言いたいことを言って溜飲を下げる。

このように慣用句は、
むやみに省略すると元の意味が分からなくなり
間違いのもとです。

意味を理解するためにも
通して記憶して使うことをお勧めします。

 

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今週は、使い分けに注意が必要な言葉についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法        < 間違いやすい言葉(2)
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雪をとかす

今週は、混同しやすく、
使い分けに注意が必要な言葉を紹介しています。

「雪をとかす」の「とかす」を
漢字で書くと……?

「とかす」にも
2通りの書き方があります。

自然現象でとけてなくなることを
「解かす」、

熱や液体を加えて人工的に液体にするのは
「溶かす」
と書きます。

「日が当たって雪を解かす」は
日ざしで自然に雪がなくなる(=自然現象)
ので「解かす」。

「水をかけて階段の雪を溶かす」は
水を使って液状にする(=人工的)
ので「溶かす」です。

この違いを知ったのは、
俳句の季語に「雪解け」があったからです。

「雪どけ」と平仮名で書くものと思っていたのですが、
歳時記に「雪解け」と漢字で表記されていて、
意外に思い調べたところ、
「解ける」「溶ける」の違いを知りました。

雪や霜は、晴れて気温が上がっていくと
「解け」ていきます。

一方、砂糖や重曹は水に「溶かし」、
バターは熱で「溶かし」て使います。

自然現象の場合は「解ける・解かす」で、
人工的に液体にする場合は「溶ける・溶かす」
という違いがあります。

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今週は、使い分けに注意が必要な言葉についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法             < 間違いやすい言葉
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                      足がはやい・足をのばす

「足がはやい」の「はやい」には
2通りの書き方があります。

走るのが速い、俊足という意味で使うときは
「足が速い」。

腐りやすいとか、
売れ行きがよいという意味で使うときは
「足が早い」
です。

主に速度を表すのが「速い」で、
時間の短さを表すのが「早い」
という違いがあります。

しかし、
「速い」「早い」の反対語は
いずれの場合も「遅い」です。

では、「足をのばす」の「のばす」を
漢字で書くと?

これも2通りあります。

体の動作として、まっすぐにする場合は
「足を伸ばす」。

さらに遠くまで行くとか、遠出する場合は
「足を延ばす」
です。

縮むの反対語が「伸ばす」で、
距離を長くしたり、時間や期限を遅らせたりするのが「延ばす」
という違いがあります。

今週はこのように
混同しやすく、使い分けに注意が必要な言葉を
紹介します。

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今週は、間違いやすい言葉を取りあげます。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法            < 紛らわしい言葉(5)
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                         「初心」と「所信」

勘違いしたまま覚えていたり、うっかり入力間違いをしたりする
可能性のある言葉を、今週は取り上げてきました。

「初心」と「所信」。

同音異義の2語ですが、
漢字は違うので間違うことは
少ないかもしれませんが……

「しょしんひょうめい」を
「初心表明」としていませんか?

「初心」は、最初に思い立ったときの気持ちのこと
例)初心者、初心にかえる、初心忘るべからず

「所信」は、信ずるところ、という意。
例)所信を述べる

自分の考えや信念、今後の方針について言葉にして表明することが
「しょしんひょうめい」ですから、
「所信表明」とするのが正しいです。

では、「初心」と「初志」の違いは?

「初志」は、初めに立てた志のこと
例)初志貫徹、初志を翻す

初めての事柄に触れたときの前向きな気持ちが「初心」で、
「初心」よりも目標に向かう意志がより強い気持ちが「初志」です。

このほかにも紛らわしい言葉を
過去にも取りあげているので、参考にしてください。

【仕事のメール心得帖】「付ける」と「着ける」< 使い分けに注意(4)>VOL.2617

 

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【しごび】 の お 知 ら せ
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私たちが抱く「オペラ」に対する先入観や抵抗感を解消すべく、
16年間、コーラスとしてオペラのステージに立ち続ける演者でもある
山持さんに、オペラの楽しさ、楽しみ方、魅力を語っていただく2時間です。

☆————————————————–☆
【しごび トーク・カフェ】VOL.29
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ひろしまオペラルネッサンス合唱団員
山持真美 さん
https://www.facebook.com/events/1640830632890013/
☆————————————————–☆

テーマ:「歌のない人生なんて!?
わたしがオペラのコーラスを続けるわけ」

日 時  2017年 2月10日(金) 19:00~21:00

参加費  メルマガ読者 ⇒ 割引あり
一般 ⇒ 3000円
※ 飲み物とスイーツ 付き

定 員 10名 ※定員になり次第、締め切ります。

☆————————————————–☆

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今週は、間違いやすい言葉を取りあげます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法            < 紛らわしい言葉(3)>
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                         「連携」と「連係」

勘違いしたまま覚えていたり、うっかり入力間違いをしたりする
可能性のある言葉を、今週は取り上げています。

「連携」と「連係」。

この2語も同音異義語ですが、
意味の違いを知っておかないと
混同しそうです。

「連携」は、互いに連絡をとり、協力して物事を行うこと
例)連携を強化する、連携アプリ、県と市の連携

「連係」は、他と密接な関連をもつこと、切れ目なく続くこと
例)連係プレー、連係編集プログラム、本社と支店との連係

連携の「連」は連絡、「携」は手を携えること。
連係の「連」はつらなること、「係」は関係する、つながること
と捉えれば、意味の違いを理解しやすいでしょう。

同じ読みで、「連系」という言葉もあります。

太陽光発電の発電設備を
電力会社の送電線や配電線に接続して運用することを
「系統連系」と言い、
「連系」という言葉が使われています。

仕事でこの言葉を知ったのですが、
最初は入力ミスかと思い、調べてみたら、
専門用語として使われていると分かりました。

そのほかに「連系」を使った例があれば、
教えてください。

このほかにも紛らわしい言葉を
過去にも取りあげているので、参考にしてください。

▼「省みる」と「顧みる」< 間違いやすい言葉(3)>VOL.2350
https://www.kamigaki.jp/blog/2015/02/12/vol-2350/

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今週は、勘違いしやすい言葉の変化についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 勘違い言葉(4)
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「よかれわるかれ」

今週は、本来の言葉を変化させて使っている間違いについて
取りあげてきました。

よいにしろ、悪いにしろ、いずれにしても
というとき、
「よかれわるかれ」? それとも「よかれあしかれ」?
どちらが適切でしょうか。

「よかれ」は、文語「善し」の命令形です。
「善し」の反対語は「悪(あ)し」で
「悪(わる)し」ではありません。

したがって
文語に文語を呼応させるため、
「よかれあしかれ」となり、
「よかれわるかれ」は間違いです。

新聞表記では
「よかれ」は「善かれ」で統一されているので
「善かれあしかれ」と表記します。

× 善かれわるかれ、試してみないと分かりません。

○ 善かれあしかれ、試してみないと分かりません。

「善かれあしかれ」同様に
「善きにつけあしきにつけ」も

「善きにつけ」に呼応するのは
文語の「あしきにつけ」で
「わるきにつけ」ではありません。

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