今週は、読者のかたからの質問にお答えします。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法           < 読者からの質問(2)
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                         「お取引先様各位」

VOL.1625「各位殿」に関連していただいた質問です。

<読者からの質問>————————————————

質問です。

取引先
仕入先
顧客
に「各位」をつける場合は、

お取引先様各位
お仕入先様各位
お客様各位
でよろしいのでしょうか?

お取引先各位
お仕入先各位
お客各位、顧客各位

…なんか違和感を憶えます。
(読者 T.Nさん)
—————————————————————–

「各位」とは、多くの人を対象にして、その一人一人に敬意を表す語。
「各位」という語そのものに「皆様」「皆様方」という意味が
あるわけですから

上記の場合は「各位」の部分を「~の皆様」とすれば
よいのではないでしょうか。

取引先 → お取引先の皆様
仕入先 → 仕入先の皆様
顧客  → 顧客の皆様

「顧客の皆様」は却って不自然になるので「お客様」としてよいと思います。

余談ですが…
私は、尊敬の「お」や「ご」を言葉に付ける際の目安として
お金の流れを考えるようにしています。

取引先は支払いをしていただく相手なので、「お」を付けます。
仕入先へは、仕入れをしてこちらが代金を払う側なので、「お」は付けません。

「お」を付けないからといって、敬意を払っていないというわけではなく
言葉として「お仕入先」とするのは変だと思うのと、
上記のような立場の違いがあるため、
「仕入先」には「お」を付けずにいます。

 
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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします。
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  仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法          < 読者からの質問(3)
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                           「ご担当者様」

<読者からの質問>————————————————

短い単語のことなのですが、時々、「○○株式会社 経理ご担当者様」
または「▲▲株式会社 ご担当者様」などといった
相手先の方の名前を特定せずにメールを送ることがあります。

名前を確認する必要があるときは電話などで聞いてから送る場合も
あるのですが、先方があえて名前を特定せずにメールをしてほしい
と依頼されているときは名前を入れません。

この場合、「ご担当者様」という書き方は問題ないのでしょうか?
二重敬語のようで、少し丁寧すぎるような気がしているのですが
いかがでしょうか?
また、他に表現方法があれば教えてください。
(読者 Y.Tさん)
——————————————————————

先方があえて名前を特定せずにメールをしてほしい、ということでしたら、
「ご担当者様」という書き方は問題ありません。

通常、担当者名が分からない場合
「○○株式会社 経理部(課)御中」
「▲▲株式会社 御中」
といった書き方もありますが

名前が分からなくても、相手とすでにやり取りしているならば
社名の後に「ご担当者様」を添えると感じがいいですね。

「ご担当者様」という表記自体は二重敬語には相当しません。

ですが、
「▲▲株式会社御中 ご担当者様」と表記すると
敬称の「御中」と「様」が重なるので
「▲▲株式会社 ご担当者様」とします。

「ご担当者様各位」という書き方は誤りなので注意を。
「様」も「各位」も敬称なので
使うなら、どちらか一つにしましょう。

 
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仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法  < 読者からの質問(3)
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「先方様」の「様」

<読者からの質問>————————————————

今回はちょっとおかしな言葉使いを目にしたので
神垣さんにもお知らせしたく、初めてメールしてみました。

「様」の使い方についてです。

先日、ネットオークションで、相手とやりとりしていたら、
「先方様の連絡先をお知らせくださいませ」とメールがきました。

他の文章は丁寧なのに、この一語に非常に違和感を感じました。
相手の方は、「あなた様の」という意味で使っているのだと思いますが、
おもしろいですよね。方言なのかもしれませんが。

その他、テレビの番組CMで、
「あなたの日本語大丈夫? 携帯番号様、ご住所様」といった
ものを見ました。

そのCMは、受付カウンターで制服姿の女性が
「携帯番号様を教えてください」
といいながら接客しているような映像でした。

もしかして、新しいコンビニ言葉なのでしょうか。
私としては、日本人そっくりに見えるアジア系外国人の
日本語の使い間違いだと思いたい!

以上、どうお思いになりますか?
(読者 Tさん)
——————————————————————

「先方様」という言葉には、私も違和感を覚えます。

「先方」とは、
相手の人、相手方を意味し、反対語は「当方」。

「先方」の敬称は「先様(さきさま)」です。

上記のネットオークションでのやり取りの場合
Tさんのご指摘の通り「あなた様」という意味で使っていると思われますが
ここでは「落札者様」あるいは、名前が分かっていれば
「○○様」とする方が自然でしょう。

そもそも、直接、やりとりしている相手に対して
「先方」を使うのはおかしいですよね。

「携帯番号様」「ご住所様」と同様の例では
「お名前様」というのもあります。

「様」は人を表す語や人名などにつける敬称ですが
人を表すからといって、名前にまで様を付けるのは
行きすぎでしょう。

「お名前のご記入をお願いします」
「お名前をお知らせください」
で、相手への敬意は伝わるはず。

こうした「様」の氾濫は
過剰な敬語に通ずるものがあるように感じます。

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします

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今週は、読者のかたからいただいた質問にお答えします
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法         < 読者からの質問(2)
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                            複数の宛名

<読者からの質問>————————————————

仕事でメールは必要不可欠なのですが あて名についてです。
以前  ○○会社 社長 △△様 という類の質問&回答はありましたが
下記のような場合、どのようにしたらよろしいでしょうか?

◇◇館長、○○課長、△△センター長、□□先生 あてのメールです。
複数あてですので、いちいち苗字+様とは入力しません。

私は ◇◇館長 様、○○課長 様、△△センター長 様
□□先生 とします。

以前、「殿」については、上から目線という回答がありましたし、
最近はあまり殿をつかわなくなりましたので、「様」とし、
先生の場合のみ ××先生というように区別しています。

御多忙とは存じますが、ご教示いただきますよう
よろしくお願いいたします。
(読者 Iさん)
——————————————————————

「館長」「課長」「センター長」といった役職名も
「先生」と同様に敬称なので、「様」は付けません。

もし、Iさんのように複数の人の宛名を羅列するのであれば

 ◇◇館長 ○○課長 △△センター長 □□先生

とする方が良いでしょう。

そのほかの書き方として
同じ内容の文書を上記の方々に送信(回覧)するのであれば
宛名を「各位」とするのも一つの方法です。

もし、そのメンバーを総称する呼び名があるのであれば
例えば
「○○協議会 各位」とすることもできます。

メンバーを総称する呼び名がない場合は
「関係各位」
としてもよいでしょう。

▼関連する記事

 

 
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                     「殿」と「様」の使い分け

VOL.888配信時にいただいた質問です。

<読者からの質問>————————————————

9/4配信の内容で質問がありますのでメールしました。

> >  「各位」で敬称を表すので、「殿」や「様」は不要です。

とありますが、この「殿」や「様」の使い分けを教えて下さい。
「田中様」とか「佐藤殿」と表現する場合、
私の考えでは「殿」は年下に、「様」は目上・年上の方に
使うようにしているのですが、いかがでしょうか?
読者 M.N さん
——————————————————————

「殿」と「様」の使い分けは、読者の方からよくいただく質問の一つです。

「殿」に関しては、公私での使い分けがあるようです。
・公式な場合や組織内では、上下の区別なく「殿」を使う。
・私的な場合は、目下の人に対してだけ「殿」を使う。

ただ、法令で定めた様式や社内で形式化している場合を除いて、
自治体などでも「様」を使うことが増えているようです。

目上、目下に関わらず、広く使え、失礼に当たらないのが「様」と
覚えておくとよいでしょう。

バックナンバーに詳細を書いていますので、参考にしてください。

 

 

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今週は、「?」と思う言葉の使い方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < 疑問な言葉(4)
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                         お体ご自愛ください

暑中見舞いや残暑見舞いの最後に添える一文に

「お体ご自愛ください」

とありますが、「自愛」というのは「自分自身を大切にする」こと。
つまり、「ご自愛ください」だけで「お体に気をつけてくださいね」
という意味合いが含まれています。

ですから「お体」の代わりに
「暑さの折、ご自愛ください」
「くれぐれもご自愛ください」

とするか、「ご自愛」を使わず
「暑さの折、お体を大切に」
と結ぶこともできます。

これに関連して、うっかり書いてしまいがちなのが
「連日暑い日が続きますが」です。

この一文は「連日」と「暑い日」の「日」、
「連日」と「続きますが」という同じ意味の言葉が重なっていますね。

「暑い日が続きますが」
「連日暑いですが」
に「ご自愛ください」が続くと、結びの文として収まりがいいです。

もう一つ。メールや手紙、文書関連でよく目にするのが
「各位殿」「各位様」。

当メルマガでも何度か取りあげましたが、
「各位」で敬称を表すので、「殿」や「様」は不要です。
「関係者様各位」としなくても「関係者各位」で敬称を表します。

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