今週は、読者の方からの質問にお答えします。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 読者からの質問
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「…について」「…の件」という件名

<読者からの質問>————————————————

メールの件名(Subject)で、
「3月3日の打ち合わせの内容について」や
「3月3日の内容打ち合わせの件」のように、
「…について」、「…の件」
というものをしばしば見かけます。

メールの件名は、「短く」「わかり易く」「具体的に」すべきですが、
「について」「の件」は、
情報を持たない余計な(無駄な)文言にしか思えません。

そもそもメールの「件名」は、
「…について」を書くところなんですから。

メールに限らず、さまざまな文書でも、
「ここは、『…について』を書く箇所でしょ」
というところに「…について」と書かれてあるのを見ると
違和感(or 嫌悪感)を覚えます。

ところが、神垣様のメールマガジンのバックナンバーを含め、
ネットで検索しても
この話題について書かれたものは見つかりませんでした。

「について」などは、文をやわらかくするために必要なものなのか、
細かいことでどうでも良いことなのか、ずっと疑問に思っています。

神垣様のお考えをお聞かせください。
(読者 Y.Nさん)
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Y.Nさんの質問にあるように
メールの件名は
「短く」「わかり易く」「具体的に」書くことが原則ですが、

件名に具体的に書こうとして書ききれない場合に
「…について」や「…の件」を使うことが
私は多いです。

「…について」を使うのは
メールの内容がやや込み入っていて
件名でひと言でまとめられない場合。

例えば
メールのやりとりで
打ち合わせの日程変更を相手に伝えるという
内容であれば、

「3月30日の打ち合わせの日程変更のお願い」

という件名にしますが

打ち合わせの内容について
幾つかポイントがあり
ひと言で件名としてまとめられないような場合は

「3月30日の打ち合わせについて」

と件名に書いています。

また、頻繁にメールのやり取りをする相手で
具体的に細かく件名に書かなくても
何のことかだいたい察してもらえる場合は
件名に「…の件」を使います。

「3月30日の定例会議の件」
「4月号社内報の件」

このように、
簡略した件名でも相手に通じ、
分かってもらえるときによく用います。

逆に、初めてメール送信する相手に
「次回社内報の件」
だけでは、何のことか分からないので

「ABC社の社内報4月号 撮影日程について」
「ABC社の社内報4月号 撮影日程が変更になりました」

といった件名にします。

上記のように私が
メールの件名に「…について」や「…の件」を用いるのは

文をやわらかくするためではなく
具体的に書こうとして書ききれない場合に
大まかにまとめるためです。

状況に応じて
このように使うことがあってもよいのではないかと思うのですが
いかがでしょうか。

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今週は、悪質メールに見るメールの書き方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法 < 怪しまれないメール対応(5)
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                         怪しいメール事例

 件名が「重要」で始まるメールが2通を
 ほぼ同時期に受信しました。
 1つは

 [重要]「個人情報保護方針」ならびに
 「○○会員規約」「○○スーパーポイント利用規約」改定のお知らせ

 という件名。もう1つは

 【重要:必ずお読みください】XXXX CARD WEBサービス ご登録確認
01/19/2017

 いずれも重要事項を伝えるメールのため、
 社名(ここでは○○やXXXXで表記)が明記され、
 サービス名や日付も書かれています。

 メールボックスに
 上記2通のメールが上下に並んでいると
 怪しさや不信感は感じられません。

 しかし、両メールの「差出人」を見ると
 前者のメールは「○○株式会社」
 後者のメールは「重要通知」
 となっていました。

 件名だけでは気付かなかった
 「怪しさ」が差出人名ではっきりしました。

 差出人のメールアドレスも
 前者は社名のドメインがあるのに
 後者は件名にある社名とは関係ない会社のフリーメールでした。

 本文には
 所定のURLからログインして、IDの変更を促しており
 不審なサイトへ誘導する内容でした。

 一時期、銀行を名乗る似たような内容の迷惑メールが
 横行したことがありますが
 このように
 件名だけでは迷惑メールとはすぐに気付きにくいメールは
 増える一方です。

 今後もビジネスメールを装った迷惑メールは
 巧妙化していくものと思われます。

 いたちごっこではありますが、防御策としては
 受診した時点で、よく確認することが重要。

 自分が仕事で使うメールアドレスや設定が
 迷惑メールに間違われる曖昧な要素がないか、
 今一度チェックを。

 職場や部署内で
 メールの差出人名を統一しておくのも
 一手です。

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今週は、悪質メールに見るメールの書き方についてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法      < 怪しまれないメール対応(3)>
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                         怪しまれない設定

 ビジネスメールを装った迷惑メールに
 間違われないためには
 件名も本文も具体的に書きましょう
 と昨日、述べました。
 

 しかし、
 日報、週報、月報のように
 定期的に送付が義務付けられているメールの
 件名はどうすればよいでしょう。

 日報の場合は
 「日報の送付」ではなく
 「2月1日 日報の送付」と日付を、

 「1月報告書の送付」という場合は
 「2017年1月 報告書の送付」
 のように年を入れると
 具体性が増します。

 または
 「1月報告書(山田分)の送付」
 「1月報告書の送付(山田)」
 のように自分の名前を入れると

 単に「1月報告書」という件名より
 誰からのメールか、判別がつきやすいです。

 名前といえば、
 メールの「差出人」の項目も
 きちんと入力しておくことを
 お忘れなく。

 他のメールと区別がつくように
 「個人名」
 「部署名」
 「社名」
 など必要な要素を
 差出人に入力しておきましょう。

 差出人が
 yamada とか sasaki
 のように英字のみの表記だと
 本文に社名や担当者名が書かれていても

 件名だけで
 大手の企業や銀行名を名乗った
 迷惑メールと勘違いされることも。

 ビジネスメールを装った迷惑メールが増えている昨今、
 そうしたメールと間違われないよう
 職場で使うメールアドレスの基本設定も
 見直し、防御策をとることをお薦めします。







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今週は、 メールの件名についての諸注意です。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法              < 件名の工夫(4)>
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                        差出人名をチェック

 今朝は、メールボックスに
 「【三井住友銀行】振込受付完了のお知らせ」
 「FW: ご注文の商品を発送いたしました。」
 「文書」
 という件名のメールが届いていました。

 上の2件については
 取引のない銀行、覚えのない商品注文だったので
 すぐに怪しいメールと分かったのですが、

 一瞬ドキッとしたのが
 最後に挙げた「文書」という件名のメールでした。

 通常、この手の怪しいメールは
 差出人名を確認すると
 英文字を羅列したアドレスなのですが

 このメールの関しては
 英文字の人名になっていました。

 思い当たる人名ではなく、
 文面にも宛名や差出人名がなく
 不審だったので、即刻削除しました。

 ワンワードで「何についての」メールか分からない
 不親切な件名でも
 差出人が人名になっていると
 「あれ? 知り合いかも?」
 と迷ってしまいます。

 標的型攻撃メールには
 このように件名だけでなく
 差出人名も“それらしく”装っているものがあるので
 注意が必要です。

 自分自身のメールソフトの「差出人」の設定も
 今一度確認し、
 標的型攻撃メールと区別しやすい
 次のような差出人名にしておきましょう。

 ▼差出人名の例
 山田花子
 山田花子 いろは商事
 いろは商事 山田花子

 このように
 「日本語のフルネーム」としたり
 「名前+社名」
 「社名+名前」
 のようにひと目で素性が分かる差出人名に
 設定しておくことをお薦めします。



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今週は、 メールの件名についての諸注意です。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法     < 件名の工夫(3)
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                     ワンワードで済ませない

 今朝は、メールボックスに
 「未入金リスト」
 「ご確認」
 という件名のメールが届いていました。

 「ご確認」以外に
 「ご連絡」「お知らせ」「問い合わせ」といった
 ワンワードの件名は、
 通常のメールのやり取りで使われていることが
 多いのではないでしょうか。

 頻繁にやり取りする間柄だと
 件名も簡略化しがちですが、
 標的型攻撃メールはそこを狙って
 似通った件名を送りつけてきます。

 標的型攻撃メールと区別できるよう
 具体的な要素を付け加えることは
 前回のメールマガジンで述べました。

 実際に私が受け取ったメールの件名の
 例を挙げてみましょう。
 最近増えているのが、下記のパターンです。

  【ご連絡】○○○(社名)モノづくり商品写真送ります

  【お知らせ】マルウェア添付メールに対する注意喚起

  【問い合わせ】28日座談会の原稿について

 迷惑メールや標的型攻撃メールには
 件名に【大事なお知らせ】【緊急】【重要】などの
 【 】書きの言葉を入れて件名を強調しているものもありますが
 上記の例のようにひと工夫すると区別がつきます。

 【 】内に「連絡」「お知らせ」「問い合わせ」に呼応して
 「何について」の内容が、具体的に書かれているので
 受け取る側は「あの件のことだな」と、すぐに
 誰からのメールかを認識できるのです。

 【 】を使わない件名でも

  次号社内報(8月発行)誌面割の打合せについて

 という件名であれば、
 「打合せ」とか「打合せについて」というワンワードの件名より
 送信者と内容が想定できるので
 安心して開くことができます。

 面倒がらずに、
 相手がひと目で判断できるメールの件名を
 工夫してみましょう。

 ポイントは、自分の都合ではなく
 相手にとって分かりやすい件名
 にすることです。

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今週は、 メールの件名についての諸注意です。
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 仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法              < 件名の工夫(2)>
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                     “何についての”メールか

 今朝は、メールボックスに
 「注文確認書」
 という件名のメールが3通届いていました。

 読者の方からも
 「最近は『製造報告』とか『Invoice』とか
  仕事に直結した件名のメールが届くので
  社内でも話題になっています」(読者 T.Nさん)
 という報告がありました。


 「注文確認書」「製造報告」「修繕依頼」など、
 一見、仕事に関係するメールと思わせるような
 “それらしい”件名が標的型攻撃メールに付けられています。

 実際にメールのやりとりで
 同じような件名を使っているケースもあるかもしれません。

 標的型攻撃メールと混同しないようにする工夫としては
 具体的な要素を件名の前後に付け加えることです。

 例えば

 「大和言葉 入門 (TJMOOK ふくろうBOOKS)」の注文確認書

 のように注文した品の名称やタイトルなどを
 注文確認書の前に加えます。

 「○○の製造報告」

 のように○○の部分に実際に関与している案件名を
 加えたり

 「○○の修繕依頼 2点」

 のように○○に案件名だけでなく、
 さらに「2点」とか「1件」「3カ所」といった
 数値を加えてもよいでしょう。

 どのようにでも受け取れる
 「製造報告」「修繕依頼」という件名より
 具体性が増します。

 メールのやりとりをしている人同士が
 実際に関わっている案件や商品、サービス名を認識できる
 “何についての”メールか
 を件名に書き添えることをお薦めします。



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