今週は、 敬語の適切な使い方について取り上げます。
◆─────────────────────────────────◆
 仕 事 の メ ー ル 作 法              < メールの敬語(4)
◆─────────────────────────────────◆
                        「同行して参ります」

 今週は、ビジネスメールでの敬語の適切な使い方について
 例を挙げながら紹介しています。

 「ごあいさつには弊社の本部長を同行して参ります

 上記は、客先に自社の上司を連れてあいさつに行くことを伝える一文です。

 相手に伝えたいのは
 「本部長も私と一緒に行きます」ということです。

 上記の一文では「同行して参ります」が使われていますが

 「参る」は「来る」の謙譲語ですから、
 一緒に行くという意味の「同行する」と「参る」は
 意味が重なります。

 したがって、この場合は
 「同行して」が不要。

 「同行」という言葉を使うのであれば
 「参ります」が不要です。

 したがって
 「ごあいさつには弊社の本部長も同行いたします」
 としても敬語の使い方としては間違いではありませんが、

 「ごあいさつには弊社の本部長も一緒に参ります

 と、「一緒に参ります」という言い回しにする方が
 「同行」よりも収まりがよいと思われます。

 また、「行く」の謙譲語「うかがう」を使い

 「ごあいさつには弊社の本部長も一緒にうかがいます

 としてもよいでしょう。

 「資料を持参して参ります」というのも
 似たような意味の重複が見られる間違いです。

 「資料を持って参ります
 「資料を持参いたします
 「資料をお持ちします

 とするのが適切です。

 

メルマガ詳細

◆─────────────────────────────────◆
 【しごび】 の お す す め
◆─────────────────────────────────◆

 本でも、電子書籍でも!
 お読みいただけます。

 —————————————————
 ★『さらりと返せる、大人のメール表現334』Kindle版★
 —————————————————

メルマガ詳細

このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら

記事全文を読む

今回は、謙譲語の使い方についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 ‎の メ ー ル 作 法             < 敬語レッスン(5)
◆─────────────────────────────────◆
                       「(人を)連れて行く」

今週は、敬語を使うときに起こりやすい
混乱・混同について
事例を挙げて見てみましょう。

客先の担当者を「本社に連れて行く」と伝える場合
次のどちらが適切でしょうか。

A)武田様を本社にお連れしてまいります

B)武田様を本社にご案内いたします

「行く」の謙譲語は「まいる」。
本社に行くのが「自分」であれば
「本社にまいります」
とすればよいのですが

自分の役割は
武田さんを本社へ連れて行くこと。

元の文が「連れて行く」なので
A)のように
「連れて」と「行く」を別々に敬語に変換して
「お連れして+まいります」
とするのは不自然です。

この場合は
「武田様を本社にお連れいたします
とするか

B)のように
「案内する」の謙譲語である
ご案内いたします
とするのが適切です。

「お連れいたします」も
「ご案内いたします」も
自分の動作ですが

その行為が相手(この文例では武田さん)に及ぶ場合は
「お」「ご」を付けます。

メルマガ詳細

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お す す め
◆─────────────────────────────────◆

メルマガのバックナンバーが
いつの間にか「まぐまぐニュース」で
こんなに取り上げられていたので、ご紹介!

▼7月11日掲載
色んな感謝の気持ち。お中元を贈るときに使える便利なフレーズ集

▼7月20日掲載
誤変換にご用心。ビジネスメールでうっかり間違いやすい同音異義語

▼7月26日掲載
「重版出来」「出面」「包袋」…読めそうで読めない業界用語14選

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】
記事全文を読む

今週は、基本的な敬語についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法         < 基本の敬語(5)
◆─────────────────────────────────◆
 「聞く」の敬語

今週は、よく使われる敬語表現について、基本を押さえてきました。
最後は「聞く」の敬語についてです。

「聞く」の尊敬語には。
「聞かれる」「お聞きになる」があります。

敬意の度合いは
「聞かれる」<「お聞きになる」
となります。

例)日程変更について聞かれましたか

部長から○○についてお聞きになりましたか

尊敬語の場合、「お~になる」「ご~になる」という表現が
より敬意の高い丁寧な表現であると覚えておきましょう。

ほかには「お耳に入る」という表現もあります。

例)移転の件がお耳に入っているかと思いますが…

▼ 謙譲語と尊敬語を取り違えないように注意!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
では、「聞く」の謙譲語は?

「お聞きする」「拝聴する」「うかがう」です。

例)変更点についてお聞きしました
佐藤さんの講演は何度か拝聴したことがあります。
明日の準備についてうかがっておきたいのですが。

自分の言うことを目上の相手に「聞いてください」と
お願いするようなときは…

例)現場の意見もお聞きになってください
現場の意見もお聞きください

です。ここでは主語は相手ですので、尊敬語を使います。

「お聞きしてください」
「拝聴してください」
「うかがってください」
とするのはいずれも、謙譲語を尊敬語と取り違えた間違いですので
注意しましょう。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む

今週は、基本的な敬語についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 の メ ー ル 作 法         < 基本の敬語(4)
◆─────────────────────────────────◆
「来る」の敬語

今週は、よく使われる敬語表現について、基本を押さえていきましょう。
今回は「来る」の敬語についてです。

「来る」の尊敬語には
「来られる」のほかに
「いらっしゃる」「おいでになる」「お越しになる」があります。

あれ? と思ったかたもいることでしょう。

そう、昨日紹介した「行く」の尊敬語
「いらっしゃる」「おいでになる」「お越しになる」
と同じですね。

敬意の度合いは
「来られる」<「いらっしゃる」「おいでになる」「お越しになる」
となります。

例)広島へはよく来られますか?

社長が明日、視察にいらっしゃいます

お客様がおいでになる時間はいつですか?

○○様は15時にお越しになります。

「来る」の尊敬語としては、ほかに
「見える」「お見えになる」
もあります。

例)部長が見えるまでお待ちします。

昨日、本部長がお見えになりました

ただし、「見える」は「見ることができる」と取り違える恐れもあるため
「お見えになる」を使う方が無難でしょう。

▼ 謙譲語「参る」を尊敬語と混同しない
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
では、「来る」の謙譲語は?

「参る」ですね。
これも「行く」の謙譲語と同じです。

例)またこちらへ参ることもあろうかと思います。

目上の相手が「来る」ことを伝える時
うっかり謙譲語の「参る」を使わないように注意しましょう。

例)部長も本店へ参られますか?  ×

これは間違い。主語が相手の場合は尊敬語を使います。

例)部長も本店へいらっしゃいますか? ○

あるいは「お越しになりますか?」とするのが適切です。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む

今週は、基本的な敬語についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法         < 基本の敬語(3)
◆─────────────────────────────────◆
 「行く」の敬語

今週は、よく使われる敬語表現について、基本を押さえていきましょう。
今回は「行く」の敬語についてです。

「行く」の尊敬語には。
「行かれる」「いらっしゃる」のほかに
「おいでになる」「お越しになる」があります。

敬意の度合いは
「行かれる」<「いらっしゃる」「おいでになる」「お越しになる」
となります。

例)海外へはよく行かれるのですか?

東京本社へはどのくらいの頻度でいらっしゃるのですか?

お客様がおいでになる前に準備をお願いします。

広島へはよくお越しになるのですか?

では、「行く」の謙譲語は?
「うかがう」「参る」ですね。

例)明日、御社へうかがうことになっています。

9時に新幹線口にお迎えに参ります

▼ 「行ってください」⇒「うかがってください」ではない
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ここで気をつけたいのが
目上の相手に「行ってください」と伝える場合。

うっかり謙譲語の
「うかがってください」を使いそうになりますが

「行く」行為の主語は相手ですから
自分を主語にした謙譲語「うかがう」を使うのはNGです。

この場合は「お越しください」が適切。

例)会場へは駅からタクシーでお越しください

ほかに「タクシーでいらしてください」のように
「いらしてください」という言い回しもあります。

ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

記事全文を読む

今週は、基本的な敬語についてです。
◆─────────────────────────────────◆
仕 事 美 人 の メ ー ル 作 法         < 基本の敬語(2)
◆─────────────────────────────────◆
 「見る」の敬語

今週は、よく使われる敬語表現について、基本を押さえていきましょう。
今回は「見る」の敬語についてです。

「見る」の尊敬語も2通りあります。
「見られる」と「ご覧になる」です。

どちらも目上の人が「見る」という行為の尊敬語ですが、
敬意の度合いは
「ご覧になる」>「見られる」

昨日ご紹介した「言う」が「おっしゃる」>「言われる」のパターンと同様に、

「ご覧になる」の方が「見られる」より敬意を込めた表現に
なります。

例)専務がすでにご覧になっていました

今朝のニュースを見られましたか?

ただ「資料を見られましたか?」と書くと
「見る」の尊敬語「見られる」のつもりで使っているのに
「誰かに見られる(覗かれる)」という意味合いにとられることもあります。

そのような誤解を避けるためにも
「ご覧になる」を使う方が無難かもしれません。

▼ 主語は誰かで、尊敬語か謙譲語かを判断
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「見る」の謙譲語は「拝見する」です。

例)ご送付いただいた資料を拝見しました

気をつけなければならないのは
謙譲語である「拝見する」を尊敬語と取り違えて使ってしまうことです。
例えば…

例)部長からのメールを拝見されましたか

上記の例文は、主語は「あなた(相手)」なので
尊敬語「ご覧になりましたか?」を使うのが適切です。
「拝見する」は謙譲語なので、主語が自分の時に使います。

例)部長からのメールを拝見しました

では、次の例文はどうでしょうか?

例)プレゼン用の資料を拝見なさってください

これも、謙譲語「拝見する」を尊敬語と取り違えていますね。
主語は相手ですから、正しくは…

例)プレゼン用の資料をご覧(になって)ください

です。

 
ビジネスメールを書くときに役立つ最新の記事が無料で読めます。

メルマガ詳細

最新刊! 8冊目の神垣あゆみの
著書『迷わず書けるメール術』

その他の著書はこちら
このブログの記事を書いています。
【神垣あゆみ企画室】

カミガキのフェイスブック

カミガキのツイッター

「仕事のメールの基本を知りたい、でも、誰も教えてくれない。今さら聞けない」という人のためのメールマガジン。
毎週金曜日 配信!
【仕事のメール心得帖】有料版
 登録はこちらから

◆─────────────────────────────────◆
【しごび】 の お 知 ら せ
◆─────────────────────────────────◆

9月に浜松でビジネスメール講座をします!

——————————————————-
 【 仕事で差がつくビジネスメールの書き方講座 】
——————————————————-

「今、自分が書くメールに自信がない」
「こんな時、どのようにメールを書いたらいいの?」
「メールで失敗しないためには何に気をつけたらいい?」

そんな疑問や悩みをお持ちのかたは
ぜひ、この機会にご参加ください!

記事全文を読む