今週は、注意したい敬語の使い方についてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 気になる敬語(5)>
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「ご希望にかなう」?
前回に続き、気になる敬語の使い方について、
読者の方からいただいた質問を紹介します。
<読者からの質問>————————————————–
質問です。
希望通りの回答ができないときの一文に、
「ご希望に添えず申し訳ございません」というのがありますが、
「ご希望に叶う案内ができず申し訳ございません」はどうでしょう。
また、「ご期待にお応えできず」は、
「ご期待に添えず」でもどちらでも問題ないでしょうか?
せっかく問い合せてもらったのに、
思うような案内ができないときの一文について、
お時間があるときで結構ですので、ご教示ください。
(読者 Y.Kさん)
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希望通りの回答ができず、という意味の一文としては
質問にある
「ご希望に叶う案内ができず申し訳ございません」
よりも
「ご要望に叶う案内ができず申し訳ございません」
としてみてはいかがでしょう。
ここで用いる「かなう」は、※敢えて平仮名で表記します。
願いが「思いどおりに実現する、その通りになる」
という意味合いよりも
「条件にぴったり合う、適合する」という意味の方が
しっくりきます。
また、
「希望にかなう」と書くより「希望がかなう」とする方が
文としては自然です。
したがって「かなう」を使うのなら
「ご要望にかなうご案内」とする方が適切と考えます。
また、思うように案内ができず残念だった
という気持ちを伝える場合に
「ご期待にお応えできず」「ご期待に添えず」のように
「ご期待」という言葉を用いるのではなく、
「ご要望」とし、
「ご要望に添えず申し訳ございません」
「ご要望にお応えできず申し訳ございません」
とする方が適切ではないでしょうか。
というのも
相手は自分に対して期待をかけるというより、
こうしてほしいという要望があったと
考えるからです。
おさらいすると
「ご希望に添えず申し訳ございません」
「ご要望にかなう案内ができず申し訳ございません」
「ご要望に添えず申し訳ございません」
「ご要望にお応えできず申し訳ございません」
といった言い回しができます。
ちなみに
「かなう」を平仮名表記したのは、
この場合は「叶う」より「適う」が適しているのですが、
新聞表記では、いずれの場合も平仮名表記の統一されているためです。
「添う」は、新聞表記では「沿う」が適切とされていますが、
ここでは敢えて書き替えませんでした。
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