今週は、省いてよい表現、悪い表現についての考察です。
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仕 事 の メ ー ル 作 法   < 言葉の省略(5)
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気になる言葉

「なるはやでお願いします」

スパムメールの件名に上記の一文があり、思わず笑ってしまいました。
「なるべく早く」が「なるはや」。

このように略した言葉、意外と仕事で使っていることがありませんか?
例えば「朝イチ」「午後イチ」とか。
キャパシティを「キャパ」、レセプションを「レセ」

定着した感のある「プレゼン」「アポ」ももともとは
プレゼンテーション、アポイントメントを略した言葉です。
カタカナ用語は略して使っているものが多いことに気づきます。

「横レスですみません」
というひと言を客先とのやり取りでつい使ってしまい、後から年配の担当
者に「横レスってどういう意味ですか?」と質問されたことがあります。

仕事の進行状況や確認用に3~4名に同報でメールを送っているうちに、内
輪のメーリングリストに投稿しているような感覚で使ってしまい、反省し
ました。

私信や親しい仲間同士でのやりとりには使えても、うっかり仕事に流用す
ると相手に意味がわからない言葉のひとつかもしれません。

▼ 「なので」の問題
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ここ数年、気になるのが「なので」の使い方です。

もともと「AなのでBです」と、前の文と後の文をつなげる「接続助詞」
として使われる言葉だと思うのですが、いきなり文頭に「なので、○○し
てください」というように接続詞として使われ始めています。

最初は話し言葉で耳にすることが多かったのですが、最近では書き言葉で
も目にします。メールでも、私信に使われ始めたかと思っていたら、ビジ
ネスのやり取りに使っている場面が次第に増えてきたように感じます。

使い勝手がいい言葉ではあるし、だからこそ本来の意味から離れ、使い方
も変わっていくのでしょうが、「なので、○○してください」「なので、
お願いします」というフレーズを仕事のやり取りに使うことが、私自身は
抵抗があります。

便利だから言葉は略されていきます。ですが、この使い方で本当にいいの
かな、と立ち止まって考えることも時には必要かもしれません。

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