今週は、伝達手段としてのメールの安全性について考えます。
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仕 事 の メ ー ル 作 法    < メールの安全性(3)
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隠しきれない表記のクセ

ファクスのメールにない利点として

・メールは削除したり、文章を変えることが簡単にできるが、
ファクスは一度印字されると、破って捨てない限り残り、
書き換えもできない

と前回の記事に書きました。

▼メールか? ファクスか? < メールの安全性(2)> VOL.2833

あってはならないことですが
メールは人が書いた文に手を加えて、あたかもその人が書いたように
改ざんすることもできてしまう危険性があります。

しかし、見破ることも可能だということを
下記の記事を読んで思いました。

▼昭恵夫人Facebookコメントも“危機対応の誤り”か

事の真偽は別として、この記事で興味深かったのが
「形式面から、このFBコメントは、少なくとも、
昭恵夫人の他の投稿とは多くの点で異なり、
昭恵夫人自身が自ら書き込んで投稿したものかどうか疑問がある」
という指摘です。具体的には次の2点を挙げています。

1)昭恵夫人のフェイスブックの投稿は、
すべて年号が西暦表示になっており、数字はすべて半角表示であるのに、
このコメントでは年号が元号で表示され、
数字がすべて全角で表示されている。

2)昭恵夫人が使うとは考えにくい、
典型的な「役人用語」が多く使われている。

こうした表記の習慣や癖は
個人ごと、あるいは属する組織ごとに
「型」のようなものが確かにあります。

特に、1)の数字の表記の違いは個人の習慣が出やすいです。

手前味噌な例になりますが
私は通常のメールのやりとりも、このメールマガジンでも
数字や英文字の表記は「半角英数」で統一しているのですが、

受け取るメールによっては
「全角」になっているケースも多いです。

そのため、
相手のメールを全文引用して返信するときに
相手のメール文は英数字が全角なのに、
自分の文章は英数字が半角で、
見た目がちぐはぐな感じがして気になることがあります。

英数字の表記のほかに
句読点の表記も
「、」「。」の場合と
「,」「.」で統一されている場合があります。

こうした違いは、どちらの表記が正しいということではなく
個人や組織の習慣や統一のルールが異なるので
馴染んだ表記の方を誰しも使いやすいものです。

仕事のメール文は硬い表現や言い回しを使い、
SNSによる私的なやりとりの時はくだけた表現に
使い分けている人は多くいますが

英数字や句読点の表記は
私的なメールや投稿でもつい
日頃の習慣が出てしまいます。

こうしたちょっとした表記の習慣の違いが
書き手の違いにきづくきっかけになることは
あると思います。

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