メール対応についての質問にお答えします。
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読 者 か ら の 質 問
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◎「知れる」は「ら抜き」言葉?
<読者からの質問>———————-
最近とても気になっている言葉の使い方で
「知れる」というものがあります。
〇〇を知れてよかった
〇〇と知れて安心しました
〇〇を知ることができてよかった、
〇〇と知って安心しました、
でいいのではないかと思うのですが
某出版社の広告でも使われているので
自分の感覚がおかしいのかな? と思うほど。
実際のところ、「ら抜き」言葉の一種
なのではないでしょうか。
(読者 Y.Gさん)
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「知れる」を調べると、辞書には下記の説明がありました。
1)人に自然と知られる。
(例)名の知れた会社 お里が知れる
2)(多く打ち消しの形で用いて) 話し手にそのことがわかる。
(例)気が知れない 得体の知れない人物
3)(「知れている」の形で)はじめから、その範囲がだいたいわかっている。たいしたことはない。
(例)たかが知れている
4)(「どんなに…か知れない」の形で)
非常に…するであろう、という予測や、非常に…したという気持ちを表す。
(例)どんなに喜ぶか知れない
質問にある
「〇〇を知れてよかった」
「〇〇と知れて安心しました」
は上記の4つの意味には当てはまらないようです。
「…を知れて」は「…を知ることができて」
「…と知れて」は「…と知って」とするのが適切だと思います。
「知れる」で検索すると、ニュース記事には
「軽井沢の小さな雑学知れるミニ講演」
「…について深く、速く、幅広く知れる」
のように見出しとして簡潔にするために「知れる」としているケース
「花言葉が年賀状きっかけで、知れるのはいいよね」とか
「…を先に知れるんだよね」のように
話し言葉で使われているケースがあります。
いずれも、本来は「知ることができる」と書いたり言ったりするのが適切ですが、
短く言いやすくするために「知れる」が使われているようです。
質問にあるように、「ら抜き」言葉の一種でしょう。
でも、書き言葉では「ら」を抜かず「知ることができる」を使いたいですね。
<追記>2024.12.
この質問に回答したのが2018年。
6年後の2024年に「知れる」がどの程度、
新聞やネットニュースの見出しに使われているか、
検索して調べてみました。
「著者の新たな一面が知れる名著」(某出版社)
「まちの面白さを知れるオンラインイベントを開催」(某自治体)
「○○の50年の歴史が知れる○○展」(某Webメディア)
などがありました。
上記に挙げた見出しは
「新たな一面を知ることができる名著」
「まちの面白さを知ることができる」
「歴史を知ることができる」
とするのが適切ですが
「知ることができる」と8文字使うより「知れる」と3文字にすれば
5文字も減らすことができるので、見出しに「知れる」が使われ続けているのでしょう。
、
6年の間にむしろ
「ら抜き」言葉として意識されず
一般語として定着してきた感さえあります。
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神垣あゆみ企画室