今週は、事例をもとに感じの良い書き方を考察します。
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仕 事 の メ ー ル 作 法 < 感じの良い表現(5)>
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「さん」付け
次のような問い合わせのメールを受け取りました。
<事例-1>
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ご相談がありまして連絡させていただきました。
弊社のクライアントさんで、広島の学習塾さんがあります。
現在、折込チラシやパンフ、webなどの媒体の制作をしております。
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上記の事例にある「クライアントさん」「学習塾さん」などの「さん」付け。
「会社さん」「○○商事さん」のような記述もよく見かけます。
一種の敬称として使用されている感がありますが、上記の事例のような場合、
「クライアント」「学習塾」でも差し支えないのではないでしょうか。
「クライアント」は「仕事の依頼先人、顧客」という意味。
ビジネスメールの場合、自社の顧客のことを第三者に述べるのであれば
「さん」付けしなくても、顧客をぞんざいに扱っているという
捉え方はしません。
「広島の学習塾さん」という記述も「広島の学習塾」あるいは
社名を伏せたいのなら「広島の某学習塾」「広島のある学習塾」
という書き方で事足ります。
社名を挙げる場合は「さん」ではなく「社」を付けて「ABC社」のように
表記することができます。
デザイナーとかライターなどの職業名も同様で、通常は「さん」は不要で、
もし、使うのであれば「デザイナーの小川さん」という書き方ができます。
「さん」というのは人につける敬称で、会社や職業を指すときに
多用することに違和感を覚えます。
以前、当メルマガで「彼女さん」という表記を取りあげたことがありますが、
これも「彼女」「彼氏」でよく、名前が分かるのであれば「A子さん」とか
「山田さん」と名前にさん付けする方が自然に思います。
▼参考
<追記>
社名や職業に「さん」付けは不要
という考えは、上記の記事を書いた2008年と変わりありません。
しかしながら、
メディアやSNSの投稿では
社名や職業への「さん」付け以外にも
「さん」付け問題は広がっているのを目にします。
グルメサイトへの投稿記事で目にする
お店の「さん」付けのみならず
ブログに対しても
「はてなブログさんで見つけた・・・」
「note公式さんに紹介いただきました」
など、サービス名に対して「さん」付けするケースも。
人以外の対象にも「さん」付けする風潮は
留まることはなさそうです。
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