今週は、携帯電話からのメールのマナーについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 携帯電話のメール作法(4)
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キャリアの特性

携帯電話のキャリアの特性を知っておくことも必要かもしれません。
次に紹介するのは、NTT Docomoの i-modeメールの事例です。

<読者アンケートより>——————————————–

普通のメールは宛先が複数あっても、端末(PC)からサーバーへの送信は
1通だけです。送信中に電波が途切れてエラーになれば、
誰にも届きません。

ところが i-modeは宛先1件ごとに送信しているようです。
3人宛てのメールで、1人だけ送り終わった後で
「電波が途切れ送信できませんでした」というエラーが起きた場合、
そのまま再送信すると1人目には同じメールが2通届いてしまいます。

以前、地下鉄で電波切れの状態でこれを繰り返したところ、
1人目の人から「何回 同じメールを送ってくれば気が済むのか」と
怒られました。

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NTT Docomoの i-modeメールから[返信]すると、
REPLY-TOアドレス宛ではなく、SENT-FROMアドレスに送ってしまう。

出先などで本来のアドレスから送れないとき
Gmail等から REPLY-TOを本来アドレスにして送信することがあるが、
それを i-mode宛にやってしまうと本来アドレスに返事がもらえない。

i-modeユーザのメール作法として、何も考えずに[返信]ボタンを押さず
ちゃんと返信先アドレスを確認する(場合によっては打ち変える)
ことが必要。

※以前はこうでした。今はDocomoのメールも変わっているかも
知れません。         (匿名希望さん 50歳 男性 会社員)
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パソコンメールでも複数の人に一斉送信したとき、
そのうちのだれかに送信できずエラーで戻ってくることがあります。

私の経験では、営業職の人がパソコンで受信したメールを携帯に転送
しているケースで、こういうことが時々あります。

パソコンからでも携帯からでも、メールのやり取りが頻繁な相手とは、
お互いがどのような環境でメールを送受信しているかを
知っておくことも必要でしょう。

二番目の事例にある「返信先アドレスを確認する」というのは、
携帯に限らずパソコンメールでも注意したい点。

慌てたり、切羽詰っていたりするほど、見誤って、
本来送るべき相手に送らず、関係ない相手に送ってしまっていた
(しかも、送信者がそれに気づいていないというケースも!)
ということがあります。

単なる伝達事項ならよいですが、
相手に知らせたくないことに限って相手に伝わってしまった
というコワイ事例もあります。

送信方法、送り先など、送信前に今一度確認してみることも大切です。

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今週は、携帯電話からのメールのマナーについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 携帯電話のメール作法(3)
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一斉送信の注意

パソコンからでも携帯からでも、メールの一斉送信は便利な機能です。
しかし、携帯電話での一斉送信には思わぬ落とし穴も…。

<読者アンケートより>——————————————–

おそらく他にも同じ投稿があると思います。
メルアドの変更連絡メールです。BCCで一斉送信まではいいのですが、
名前の記載がなく、誰からのものか見当がつかないことがよくあります。

いっつも「どちらさん?」って返信していますが…
意外とよくやるミスですよね。
(はまちさん 30歳 女性 会社員)
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私もこのような携帯メールを何度か受け取ったとことがあります。
メールの本文の冒頭に「○○です」と名乗ればいいだけのことですが、
携帯電話だと見落としがちなのかもしれません。

同様にパソコンメールで困惑するのは、件名のないメールです。
メールソフトの問題なのか、単純な記入もれなのか
原因は定かではありませんが、客先や知り合いに
メールの件名がいつもなしの人が何人かいます。

携帯から送られてきているわけでもないのですが
なぜ件名なしなのか、いつも気になります。

<読者アンケートより>——————————————–

依頼文は何人かに同文を送るにしても一斉送信機能を使わない。

5年前に、自社製品購入依頼文を友人5人へ携帯から一斉送信した
ことがあります。私の携帯一斉送信機能は限度5人でした。

親しい友人に同じ文面を1人ずつ送るのは手間に感じ、
一斉送信しましたが、1人から
「人にものを頼むのにこういう頼み方はないだろ」
という返信が届きました。
(イクラさん 30代 女性 会社員)
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上記のイクラさんは「丁寧すぎるくらいの文面で書く」ことも
心掛けておられるとのこと。

事務的な連絡事項などの伝達には大いに役立つ一斉送信機能ですが、
場合によっては送信した相手に「手抜き」と取られることがあります。

お願いごとやお礼などのメールは、一斉送信で同じ文面を送るよりも、
個別に送信する方が受信する側にも好印象を与えるでしょう。

これは携帯メールだけでなく、パソコンのメールにも
言えることのように思います。

基本の文面は同じでも、相手の名前を入れるだけでも
個別に送信されていることがわかるものです。

メールの目的や用途によって、便利な機能を使い分ける
工夫も必要です。

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今週は、携帯電話からのメールのマナーについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 携帯電話のメール作法(2)
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読みやすい携帯メールとは

携帯電話のメール作法として、「読みやすくするための配慮」を挙げる
声もありました。

<読者アンケートより>——————————————–

携帯の画面で文章を打って句点をつけたら、改行をすることを
心がけています。

また、文章に漢字が多く並び読みづらい場合は、
カナのままにしたこともあります。
(花野 蕾さん 40代 女性 会社員)
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携帯メールの読みづらさは、文字量に比例するように思います。

文字量が多いうえに句読点が少ないと、あの小さな画面に文字が
びっしりと並び、非常に読みづらいです。

もともとメールというのは、印刷物の活字よりも行間が狭く
文字が詰まっているので、読むときに目に負担を感じます。

携帯メールの場合は、それが限られたスペースにぎゅっと凝縮されるため、
画数の多い漢字は特に負担に感じられます。

花野さんのように全体のバランスを考え、
漢字が続くときは敢えてかな書きにするのも
文字の羅列からくる圧迫感を軽減する一つの方法です。

<読者アンケートより>——————————————–

パソコンから携帯に送るときに、やたら改行・読点を打たない
ようにしています。

パソコン画面で見る時は全体的な見易さを重視してしまいがちですが、
携帯だと1行の文字数が限られているので、見にくいと感じたことが
あります。

パケット料金も人それぞれですので、ダラダラ書かないようにも
しています。          (こうあゆさん 30代 女性 会社員)
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携帯→携帯の場合ばかりでなく、携帯→パソコン、パソコン→携帯 での
メールのやりとりもあります。

パソコンから携帯へメール送信する際は、こうあゆさんのように、
できるだけ文字を詰めて入力する方が受信側は読みやすくなります。

携帯メールの場合は、文字量が少ないほど読みやすくなるため、
メール以上に内容を簡潔に、ポイントを絞って送信することも
必要かもしれません。

私用のメールの場合は、おしゃべり感覚で
ひと言打っては送信を繰り返すこともあるのかもしれませんが、
ビジネスメールでは、伝えたいこと、知りたいことだけを
効率よく送ることが求められます。

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【しごび】 の お す す め
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時々読み返してみてほしい一冊。

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今週は、携帯電話からのメールのマナーについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < 携帯電話のメール作法
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携帯メールはサブ!?

約4年前に当メールマガジンで、携帯電話のメール作法について
取り上げています。

以前より、携帯メールがビジネスの場でもっと使われ始めているのか
どうかを知りたいと思い、今回、読者アンケートを試みたのですが、
結果を見ると、基本的にパソコンでのメールのやり取りが主流で、
携帯メールが副次的に使われているという状況に変わりはないように
思いました。

<読者アンケートより>——————————————–

基本的に親しい方へしか使用しません。
例えば、電車の都合で待ち合わせに少し遅れる場合や
電車の中などで、携帯に出られない場合など、
携帯メールでその旨を伝える場合の連絡のみです。
それ以外は、パソコンから送信します。

また、外出時に事務所との連絡は携帯メールを使用しています。
電車の中や打合せ中など電話に出られない場合が多いので、
携帯メールに用件を送信してもらい、対応状況を携帯から
事務所へ返信しています。
(N.Sさん 40代 男性 団体職員)
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私も携帯メールを送るのは、私的な用事の場合が大半です。
仕事で使う場合は、N.Sさんのように電話に出られない状況のときの
連絡手段として使います。

このようにパソコンが使えない時の一時的な連絡用に
携帯メールが活用されているケースが多いようです。

仕事用にせよ、私用にせよ、携帯メールはパソコン以上に
相手にダイレクトに届くため、
次のように送信する時間に配慮するという声もありました。

<読者アンケートより>——————————————–

相手がマナーモードにしていないかもしれないので、
夜は9時頃で送るのをやめています。
(M.Hさん 30代 男性)
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携帯メールの場合、着信音が鳴ると思うと、
M.Hさんのように送信する時間帯に気を使いますよね。

パソコンメールの場合も深夜や早朝に送信すると、
相手に驚かれたり、気遣われることがあるのですが、
携帯メールのように着信音が鳴るわけではないので
送信時間はそれほど気にしなくて済みます。

このような使い勝手の点でも、仕事には
携帯メールよりパソコンメールの方が使いやすいのかもしれません。

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今週は、読みやすいメールを書くポイントについてです。
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仕 事 の メ ー ル 作 法  < メールの文章(5)
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件名に要約

これだけメールが頻繁にやり取りされ、
メールというツールがビジネスの場で成熟してくると、
「メールは件名で語ることができる!」と思うことがあります。

込み入った内容は別として、
「確認しました」「受領しました」という連絡のメールは、
件名を見ただけで即座に判断できます。
実際に、私自身も件名で判断することが増えてきました。

一方、込み入った内容のメールなど、ある程度ボリュームのあるメールは、
その内容をいかに件名に集約できるかがポイントです。

まず、件名を決めてから、内容を書いていくのも一つの方法でしょう。
「何が言いたいか」をズバリ、件名にまとめるのです。

最初は、件名を考えるだけで時間がかかるかもしれません。
ですが、この方法を習慣づけておくと、
「最も伝えたいことは何か」を考えるようになり、
そこを起点に本文の文章を書くようになるので、
結論から先に書く訓練ができます。

的確な件名を書くときの参考になるのが新聞記事です。

基本的に、見出し⇒リード⇒本文という構成になっているので、
一読して、リードや本文から、
どのように「見出し」の言葉が抽出されているかを考えてみてください。
文章の要約の仕方がわかってきます。

最初は、要約したつもりでも、つい一文が長くなってしまいます。
その長い一文のどこが削れるかを考えてみましょう。
言葉を省く、言葉を言い換える、漢字に凝縮させるなど、
方法はいろいろあります。

なんとなく書いて送るのではなく、
日々やり取りするメールでも、
捉えようで文章の訓練ができることを覚えておいてほしいのです。

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今週は、読みやすいメールを書くポイントについてです。
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 仕 事 の メ ー ル 作 法             < メールの文章(4)
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                           専門用語の扱い

専門用語というと、難解な言葉の羅列をイメージしますが、
実際、同じ職場や業界で使われている専門用語は
拍子抜けするくらい簡単な言葉だったり、略した言葉だったりします。

女子高生同士の携帯メールの内容が大人に理解不可能なのと一緒で
言葉としては難しくはなくても
特定の集団だけに通用する隠語や略語、造語が
いつの時代もどこの世界にも存在するものです。

同じ職場、同じ業界の相手とのやり取りでは、
お互いが専門用語を使っていることに気がつきません。
それで問題なく通じるからです。

ですが、相手が社外や業界外の人の場合は、
当然、普段使い慣れている言葉が通じないことが多く、
わかりやすく言い換えることが必要になるわけです。

簡単な例を挙げると
印刷業界で使う「表1(ひょういち)」「表4(ひょうよん)」。

これは「表紙」と「裏表紙」を意味します。
印刷会社の担当者には通じますが、客先の担当者へのメールには
「表紙」「裏表紙」と書いて伝えます。

官公庁が職場の人には、いわゆる官庁用語というものも
通常の業務で扱い慣れていると、特殊性があることに
気付かないのではないでしょうか。

私が感じるのは、漢字表記の多さです。例えば…
堅持(かたく守る)、陳述(述べる)、勧奨(勧める)、衷心(心から)

これらはお役所の文書でよく見かける言葉です。
確かに漢字で表記する方が格式が感じられますが、
裏を返せば、言葉に威厳があっても実のところ、伝わりにくい。

これらは専門用語というより、形式化した言葉と言えますが、
本心を伝えにくい表現だと思います(それが狙いなのかもしれませんが…)。

専門用語もいろいろあります。
わかりやすいメールにするには、専門外の人が読んだ時にも理解できること。

つまり、相手にとって一般的でない特殊な用語は
言い換えて伝える配慮が必要ということです。

まったくの余談ですが…
各業界特有の言葉とそれを駆使する人のやりとりを紹介した
楽しいサイトはこちら
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 配信1000号を迎えました。

 2005年1月10日9時30分の創刊から丸4年!
 自分でもこんなに続くとは思っていませんでした。

 これもひとえに
 今朝もこのメルマガを読んでくださっている
 あなたのおかげです。

 ありがとうございます。

 これからも日々の仕事に役立つメール作法と
 神垣の笑える日常を
 お届けしていきたいと思っています。

 3月7日号の「週刊現代」に
 北野武へのインタビュー記事があります。
 タイトルは「俺が考えるかっこいい大人」。

 その中で、
 作法というのは効率的できれいなもの。
 ちゃんと理由があって、それをすることが実に効率的でいい、
 と語っています。

 「上下関係の一番洗練された形は作法だと思う。
  だから、若い人は作法を覚えると同時に、
  なぜそういう形になったかを勉強すると
  すごく面白いとアドバイスしたい」
 とありました。

 メールに置き換えたとき
 効率よく、しかも相手を不快にしない
 きれいな日本語の文章が書けたらいいな
 と今でも思います。

 メール神垣流なんて立ち上げる気はまったくありませんが
 仕事の場で、お互いが良い気持でやりとりできる
 そのための“作法”をこれからも
 読者と一緒に考え、発信していきたいです。

 これからも【しごび】をどうぞ
 よろしくお願いいたします。

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